喉が痛い。
鼻から息を吸い込んで、咀嚼……いや、おそるおそる飲み込もうとする度にズキズキと疼く。手元にある飲み物はあいにく売り切れ続出の自販機でかろうじて食指の伸びたカフェオレのみ。慰みに飲むけれども、まとわりついて一層疼くだけだった。
そんな言葉を吐きたいわけじゃないのに。
そんな笑顔を貼っつけたいわけじゃないのに。
そんなにも目をそらしたいわけじゃないのに。
むかつく。
むかつく、むかつくむかつく。
むかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつく!
人間に対してなんもできない自分にほとほと腹が立って仕方がない!
人間に馴染みたいから急いて急いて言葉の流れるのを止めぬまま、或いはその言葉の綱を掴もうと身構えて慎重にと、その頃にはもはや綱は空の彼方!
ほとほと本に取り憑かれて、自分の頭蓋すらどっかにばら撒き置いてきた。すっからかんの脳足りん。愚図で間抜で阿呆で鈍間で本当の薬にも立ちゃしない。諦観に首を括って乾涸び落ちた語る言葉も無い木乃伊。
お前こそ真の首なし閑古鳥だ。
ちくしょうめ。
つまらない人間でいて、本当にごめんなさい。