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ジャン・フランソワ・ミレー 「群れの呼び寄せ」 1865-70年頃 油彩、板 11.5x15.5cm オックスフォード大学・アシュモリアン美術館蔵
1814~75



              スケールが大きい小さな絵

この作品ミレーの『群れを呼び寄せる』は大丸ミュージアム・東京で開かれている「オックスフォード大学・アシュモリアン美術館蔵
印象派の巨匠 -家族と仲間たち『ピサロ展』」に出品された作品です。

この作品は11.5x15.5cmとハガキ大の大きさで、ちょうどこの画像と同じくらいの大きさで大変小さな絵で、盗難予防のためかこの作品だけがガラス(プラスチック)ケースに守られて展示されていました。

これだけ小さいのですから、ちょっと外してかばんに入れれば盗むのも容易なのでケースで守られているのでしょう。

ミレーは、小さな絵を大きく見せるために、ローアングルで描き地平線が人物の足元にあります。
この絵の人物が高台に居ないで平地に居るなら、画家の目は地面に腹ばった状態で描いたことになります。

夕暮れ時、遊牧民の夫妻はホルンで羊を呼び寄せ、夕日を浴びた遊牧民と羊と大地にはゆったりとした時間が過ぎていきます。

この作品、防御ケースが無ければ盗みたくなる衝動に襲われる愛らしい作品です。