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ギュスターヴ・クールベ 「自画像」 1845-50頃  45.5x37.5cm モンペリエ、ファーブル美術館蔵
1819~77

 
        陶酔する自画像

前回セザンヌの「帽子をかぶった自画像」を取り上げて、自画像にその画家の内面がよく表れると云うような事を書きましたが、このクールベの自画像はまさにクールベの人間性が如実に表現されています。

このブログで、以前クールベの『出会い「こんにちはクールベさん!」』でクールベの横柄な態度に「どうも好きになれない画家」と書きましたが、このパイプをくわえた自画像は、自分の顔(才能)を[見て」、「描いて」酔いしれています。
クールベは自分の美貌に自信があったらしくこの頃、数多くの自画像を描いたそうです。

画家はナルシストで自己顕示欲の強い人が多いですが、クールベほどそれを表面に出した画家はいないのではないでしょうか。

1871年にクールベはパリ・コミューンに参加して投獄され、1873年に全財産を没収されてスイスに亡命し、1877年12月31日亡命先のヴヴェーで没する。