「決勝まで1週間、誤審と悪い試合がバレンシアに宣告される。」


ナバーラのチームは強度の高い試合で、"コパのプラン"にとらわれたバレンシアをたった2回のチャンスで空中戦からゴールを奪い、勝利を持ち帰った。


良くも悪くもバレンシアのメンバー一人ひとりにとってコパがとても現実的になっていて、直近の何節かのリーグ戦にそれが見え隠れしている。主力選手に休息を与えるために再び2CBを形成することを"強いられている"ボルダラスのチームは、リーグ経由のヨーロッパカップ戦への別れを決定的にする勝ち点をオサスナ相手に再び失った。チミ・アビラの11mからのシュート(PK)とアンテ・ブディミルのヘディングが勝ち点3をエル・サダールへ送った。カルロス・ソレールも11mから終盤に点差を縮めたが、ホームチームのミッションを完遂しようとする意思はロヒージョの仕事を前に潰えた。


勝ち点3を取る秘訣を知ると確信して、バレンシアはよく整備されたメスタージャのピッチに立った。序盤ゲームをコントロールし、オサスナのビルドアップの意思を潰した。ガヤとブライアン・ヒルは最も活発な選手としてバレンシアがナバーラのチームを押し込んだ序盤にチームを牽引したが、本当に危険な決定機を作るには至らなかった。


時間の経過とともにオサスナはバレンシアのプレスを簡単に無効化し、ナバーラのMF陣が存在感を発揮し始めた。しかしながら、両ゴールキーパーを脅かす最初のチャンスを作り出したのは14分のウロス・ラシッチだった。セルビア人はライン間でボールを受け、十分なスペースがあることを確認すると、セルヒオ・エレーラに身体を伸ばしてコーナーに逃れることを強いるシュートを左足で試みた。この試合最初のビッグチャンスでバレンシアはより大胆になり、それから走ることを望んだ。数分後、エウデル・コスタがこの試合1枚目のイエローカードを誘発したが、それはオイエル・サンフルホがアンゴラ人の危険な突破を止めた時だった。


ナバーラのチームの攻撃機会があまりなかった20分間の後、オサスナはワンプレーを長く続けられたが、それはバレンシアの不甲斐ないディフェンスのせいだった。ディアカビが少しドリブルした後敵陣でボールを失った。オサスナはカウンターを繰り出し、フランス人(ディアカビ)が空け、イライシュがカバー出来なかった左サイドのスペースをマヌ・サンチェスが見つけた。アウェーチームの選手のクロスは受け手に合わなかったが、ギジャモンに当たったボールはポスト当たりオウンゴールを免れた。メスタージャに沈んで行った太陽や、オサスナと対峙するペースがバレンシアの最初の勢いを奪い、ナバーラのDF陣は仕事がなくなった。トロ、モンカヨラ、オイエルは中盤で強さを見せ、ウロス・ラシッチを上回り始めた。ラシッチは前半いいプレーを見せたものの、ゲームメイクでサポートをあまり得られなかった。試合のテンポの変化が、メスタージャのチームの特にビルドアップでの最初のミスを生み、フルキエがロヒージョのチャンスを止めたためイエローカードを受けた。


オサスナの反応のフェイントは続かず、32分ごろフルキエが、バレンシアサポーターの陣取るスタンドを沸かせた。右サイドでのコンビネーションから敵陣に侵入し、ファーサイドへのシュートでセルヒオを襲った。跳ね返す力が弱くなったオサスナは、ボルダラスのチームに一度だけでなく二度も最小リードを広げるチャンスを与えた。まず一つ目は、ブライアン・ヒルがエリアの外からスラロームでエリア内に侵入した後シュートまで行けず、PKを求めたシーンだ。続いて二つ目、ゲデスがボールを奪い返したが、ブライアン・ヒルへのパスは遅すぎてバルバテ出身選手はすでにオフサイドポジションにいた。


ボールの支配を巡る中盤での絶え間ないバトルの連続する、この試合で最も動きのあった時間がハーフタイムまで続いた。選手たちはフラフラになりながらロッカールームへ戻った。イライシュとウーゴ・ドゥロだけは例外だった。ホームチームがリードを広げようとする最後の攻撃の後の、前半45分間の残り数分のポゼッション中にその2人はピッチで倒れたままだったからだ。


バレンシアがロッカールームから出てくるのには、期待せずにはいられなかった。ハーフタイム明けのロヒージョの最初のチャンスで、アラサテのボードの成果が出た。チミ・アビラがエリア内に直接フリーキックを入れ、ダビ・ガルシアが触ったボールがフルキエの広げた腕に当たった。チミ・アビラはジョルジュ・ママルダシュビリの近くに強烈なシュートを放ち、しっかりと決め切った。


このゴールからメスタージャはチームを鼓舞し、エウデル・コスタが獲得したなんて事のないコーナーが再びスタンドを沸かせた。このコーナーでウーゴ・ギジャモンがゴールを決めたが、カンテラーノが腕でシュートしたとして、VARがゴールを取り消した。この審判の判定でもボルダラスの選手たちは、崩れず、直後、振り出しに戻す最大のチャンスを得た。ゲデスとブライアン・ヒルの素晴らしいワンツーでバルバテ出身選手がセルヒオ・エレーラと一対一になった。しかしながら、シュートはサイドネットに当たり、外れ、その間メスタージャはネットの錯覚で騙され、すでにゴールを喜んでいた。


オサスナがコーナーでリードを広げるチャンスの得た直後、両指揮官はベンチを動かし始めた。ボルダラスはエウデル・コスタとイライシュ・モリバに替えてカルロス・ソレールとマルコス・アンドレを入れた。この日はピンク色のユニフォームを着たロヒージョのチームでは、ルベン・ガルシアとハビ・マルティネスがオイエルとコテと交代した。新しく入った2人は引き分けの狙うためにバレンシアにアクセントを加える以上のことができなかった。そして再び疑惑のプレーがボルダラスのチームに立ちはだかった。というのもゲデスのゴールが決まったが、ディアカビのセルヒオ・エレーラに対するファールで取り消された。


ボルテージの上がった最後の20分も、ボルダラスはコパのためのプランを実行し続け、ブライアン・ヒルに休みを与えた。彼のポジションにはチェリシェフを入れた。交代から一分も経たずに、理由に没頭しているサポーターに強化されたバレンシアニスタのエクスタシーを利用して、オサスナがディフェンスがバラバラのバレンシアを再び踏みつけ、ルベン・ガルシアの左からのクロスをジョルジュが何もできないような巧みなシュートをブディミルが決めた。


バレンシアがどうしようもできなかったのは、連携の欠如だった。チームは試みるのをやめず、82分にカルロス・ソレールの11mからのゴールによって切望していた得点を手にした。ゲデスは再びチームで最も決定的な選手で、一見見込みの無さそうなプレーから大きなチャンスを生み出した。チームのために何も言わず残ったメスタージャの後押しを受けたチームとともに試合は最後の時間帯に入った。不十分だった。オサスナはボルダラスが懇願する仕事をし、逆転に向けたあらゆる試みを無効にした。


もう後一試合残っているが、6日後にシーズンで最も重要な試合を迎えるのが心配なほど攻撃の形を作り出せていないのを露呈したチームにとっては、勢いや欲はまたしても不十分だった。さらに悪いことに、ギジャモンとディアカビがもたらした今のところの守備の固さは個人的なミスや孤立した悪いプレーで雲行きが怪しくなった。ラ・リーガの終了まで残り6節となり、直接のライバルへの敗北で、オサスナは完全にバレンシアを上回り、ラ・リーガ経由のヨーロッパのポジションを巡る最後の戦いからバレンシアを脱落させた。