これは、私が小学生の頃の話です。学校からの帰り道、真っ黒な髪を腰まで
のばした女の子が、公衆電話の前に立っていました。その子が振り向いて
話かけて来た時に、その目が白く濁っていた事から、私は彼女が盲目である事
を知ったのです。その子は透き通った声で言いました「美加ちゃん、お葬式の
最中に悪いんだけど、私の代わりに電話をかけてくれる?」わたしは(何か
誤解されてるな)と思い乍らも、そこは突っ込まずに、それよりも彼女が何故
まよう事なく私の名前を言い当てたのか、知りたいと思いました。「どこか
で、会ったかしら?」すると彼女はクスクスと可笑しそうに笑い、本を
読むように饒舌に語り始めたのです。「クラスが違うから、知らなくても
無理はないけど、アナタの同級生よ。貴方は一組で私は六組。廊下の端
と端ですものね。でも私は、ずっと前からアナタを知っていた・・・。
目の悪い人間ほど、声には敏感なものよ。アナタはとても綺麗な声で、クラス
の人望も厚くて、よく皆の話題になってた・・・。だってアナタは優等生の
見本のような人ですものね。きっと私の頼みを聞いてくれると思ったの。
エゴイスティックな他の人たちとは大違い・・・・・・」

なにかが狂ってるような気がしました。それでも私は、その少女の
いう通りに、ダイヤルを回し(当時はまだダイヤル式の公衆電話でした)、
少女のいう通りに、受話器を渡したのです。

女の子は、電話の向こうの誰かと声を潜めて話しては、時々こちらを見て、
にっこりと笑いました。その電話が終り、少女が去った直後でした。私が、
途方も無くおそろしいものに取り憑かれていた事に気付いたのは。

理由を詳しく説明する事はできません。私の
つまらない文章の意味を理解した者だけが、とりつ
かれる。そ
れが、この少女の呪いの
ルールなのですから。



「おい、まだかよ」
俺は女房の背中に向かって言った。
どうして女という奴は支度に時間が掛かるのだろう。

「もうすぐ済むわ。そんなに急ぐことないでしょ。…ほら翔ちゃん、バタバタしないの」

たしかに女房の言うとおりだが、せっかちは俺の性分だから仕方ない。今年もあとわずか。

俺は背広のポケットからタバコを取り出し、火をつけた。

「いきなりでお義父さんとお義母さんびっくりしないかしら?」

「なあに、孫の顔見た途端ニコニコ顔になるさ」
俺は傍らで横になっている息子を眺めて言った。

「おまたせ。いいわよ。…あら?」

「ん、どうした?」

「あなた、ここ、ここ」
女房が俺の首もとを指差すので触ってみた。

「あっ、忘れてた」

「あなたったら、せっかちな上にそそっかしいんだから。こっち向いて」

「あなた愛しているわ」
女房は俺の首周りを整えながら独り言のように言った。

「なんだよ、いきなり」

「いいじゃない、夫婦なんだから」
女房は下を向きながら言った。照れてるようだ。

「そうか、俺も愛しているよ」
こんなにはっきり言ったのは何年ぶりだろう。
少し気恥ずかしかったが、気分は悪くない。俺は女房の手を握った。

「じゃ、行くか」「ええ」



Was a man drinking at the bar.
Then the woman sitting next to the seat.
Beautiful woman, so he spoke asked for a drink.
The two quickly became friends.
And more drinking.
Then a woman said
"Let relocate from late now."**
A man whispered in his ear.
He knew that you change the location that the hotel is pleased to invite.

And they spent all night at the hotel.
The man awoke, the woman was not there.
I thought it was a thief. But look around and watches and wallets were.
Nothing had been taken.
The woman went away it seems.

He was ready to get dressed, went to the bathroom to leave the room, too.

But he stopped there.

Toilet mirror, the message was written in red lipstick.



"Welcome to the world of AIDS!"