『天才ですから』

バスケット漫画 スラムダンク
主人公 桜木花道の口癖だ。





この
 よく分からない自信に溢れた言葉 を
聞いた時、むず痒い気持ちになった。

今まで闇に葬ってた
幼き日を思い出してしまったからだ。

同じような台詞を吐きながら
何の根拠なく、
自分は何かできる!

そう信じていた頃を。


だが歳を重ねていく内に
気づいていく。


自身の凡庸さに。


天才・桜木花道ではなく
スーパールーキー流川、
センス抜群 炎の男 ミッチーでもない。

私は木暮 タイプなのだと。


眩しく活躍するメンバーの中、
特に目立った才覚などなく
地味な存在のメガネ君。

大した脚光を浴びることなく3年間続けてきたバスケ。
だが真摯に情熱を持ち続けてきた彼が
試合中に魅せるシーンがあった。





かけた時間は裏切らない。

自分を知り、自身を信じた者が起こす力。


凡人にもできる事はある。

そう教えてくれた、
木暮先輩は 先生の一人になった。


まっすぐに想いを持ち続けること。

技術は回数!
その一心で必死に食らいついていく。

振って 回して 立ち続けながら
一日一日、積み重ねていきたいと思う。

一度お店を離れ
福岡のBarで働いている時に、
高橋マスターから

新しい店舗を一緒にやらないか?
と お話しを頂いた。

…正直、再び上京するなど考えてもなかった。

それなのに今、
中野にいるのは ワクワクの気持ちが勝ったから。

オーナーに電話口で、

 東京でやりたいです!

と 叫んだ
一年少し前の、
胸に抱いた想いを忘れずに。


            中野北口 Bar Vivre   林