【前回のあらすじ】


むらさき家の長子が小学生となり

スポーツ少年団に入団する事に。

その世界は、子供の活躍により親の序列

が決まるというシビアなものであった…真顔


















一軍に昇格した勇輝くんニコニコは、試合に出場

し、緊張気味な表情で走り出した。




見守る勇輝くんの両親、とりわけ勇輝くんの

ママは半分喜び、半分泣きそうな表情で驚き

見守っていた。




スピード感のある一軍の子達に、引けを取ら

ず期待が持てる感じだったのだが、相手チー

ムにボールを取られる事が増え、応援中であ

る一軍の親から溜息がもれる場面が…汗




試合も同点で接戦となっていたところに何と

痛恨のミス、勇輝くんはオウンゴールをして

しまったのだあんぐり




ポーンポーン「あーー!」  


チーンチーン「え〜〜あせるあせる


ガーンガーン「なんだよーー!」


キョロキョロキョロキョロ「マジかー!」



一軍の親達から思わず繰り出される悲鳴に

観ていた私も息が止まりそうになり、恐る

恐る勇輝くんママに目を向けると…不安




観戦ベンチで一人立ち上がった勇輝くんの
ママは、いきなり右手を垂直に上げパー真顔



爆笑すみませんびっくりマーク 今のはウチ
の子ですアセアセ みなさん!
本当に申し訳ありませんアセアセ



半泣きで謝罪をする勇輝くんママに、二軍
仲間である私は、切なくてやり切れなくて
心の中で呟いてしまったのだ…


(コレ、紛れもなく公開処刑だろ…予防)





そんな事があってから、一軍と二軍のミゾは
更に深くなって行った…



ある日引率の当番に当たった私は、一軍ママ
二人と一緒に子供達の世話のために路線バス
に乗った。 (いや〜な雰囲気が…)



一軍ママの会話を聞いていると、試合前の
補給食は何が一番消化吸収が良いかだの、
対戦相手のメンバー情報を調べ上げ、弱点の
共有とか、そこまで親が考えるのかと驚き、
二軍の親とは次元が違うと思い知るのだが…



真顔「〇〇くん、替えのタオルとポカリの粉
  また持って来てないのよ! 
  お母さんに注意してって言わなきゃ」


ニヤニヤ「△△くんもまた遅刻して来たわよね!
  早く寝かせてないのかしらね?」


( オイオイ…よその家庭の躾にまで口出し
 すんのかよ…予防)



うちの子もにやりコイツらに、ナニこそ言われて
るかわかんねーなと、ただ苦笑いをしながら
バスの吊り革にぶら下がっていた私だった
                        (ぶら〜ん予防)





そんな屈辱の日々であったが、ある日朗報が
舞い込んで来たひらめき



市内の大会で、なんと二軍チーム同士の大会
が催される事になったのだ。
          (二軍救済措置かな?泣き笑い)



その時ばかりは、一軍チームもベンチに座り
あくびをしながら二軍の試合を観ていたのだ
が、普段はボンクラな二軍の子供達が力を合
わせ、誰かがミスをしても励まし合い、母親
達も滅多に無い我が子の試合に和気藹々と応
援し、最後に優勝した時には皆んなで抱き合
って大喜びをした。
        泣き笑い(熱く語ってしまいましたあせる)



その時の一軍チームの親子達の面白くなさそ
うな顔は今でも忘れられない予防(嫌な私です)










その後ヤクザな少年団も、子供達の中学入学
により、やっと足抜けする事が出来た 真顔



一軍の中でもトップ級の子供達は、クラブチ
ームに入って行ったが、高校受験を控える頃
には殆ど辞めて、塾通いに明け暮れだす。



クラブチームでの練習を続けたエース級の子
供達は、スカウトによりスポーツ推薦で強豪
校へ進学して行った。 



そして大学で続ける子供、辞める子供、
社会人チームに入る子供。
プロに入った子供も居たが、中でも一番出世
したのは、JAPANのメンバーに選ばれて、
ワールドカップに出場した子供だった 真顔



我が子より一年下の子だったが、一緒に写っ
ている少年団のパネルは、いまだに処分出来
ないでいる  (記念にとっとくかあせる)




オウンゴールで辛い思いをした勇輝くん
勉強も泣かず飛ばずであったのだが、持ち前
のユニークさと気遣いを武器に、大学の就活
では某有名通信会社に内定を勝ち取り、今で
は全国を転勤しながら、家庭も持った ニコニコ



少年団に入らなかった中山さんちの涼介くん
は、心臓の疾患も手術で乗り越えた。
その後体力を付け、高校の教師となった。



そして涼介くんは、好きだった絵を描く事を
続け、昨年は絵画展で入選をし、彼の顔写真
が新聞に載ったのを見て、私はよその子なが
ら、心底嬉しい気持ちになったのだ ニコニコ







子供とは、長〜い目で見て行かないといけな
いなあと、つくづく思う…



中年期、高年期と向かって行く間に、どこで
どうなって行くかは、全く分からないのが
人生なので、大人になった我が家の子供達を
薄ぼんやりとした横目で、たまにチラリと
見るくらいにしておこうと思う…真顔
          (子供の高年期まで生きれるのか?汗)







私にとって悲喜交々だったスポーツ少年団
とは、一体何だったのかと振り返ってみる
と、子供と親をふるいにかけるためにある…


ただの


































ザル以外の何ものでもありませんでした。。。。
(まるでどじょうすくいだな予防)








人生、ザルからこぼれ落ちても
腐らなければ なんとかなるもの



親子共々 
腐らなければ…  真顔





















《注》


現在スポーツ少年団に入団中のお子様を
お持ちの皆様、これはあくまでも平成中期
のお話であり、個人の感想の範疇でありま
す事をお許しくださいませ 予防