帰り道 | 赤い糸、絡ませて。

帰り道




友人関係の絡みで、落ち込んでしまった夜。


平たく言えば、

意見だとか価値観の食い違いで、

学生時代の友人達が

徐々にばらばらになっていっているようなのです。


それを耳にして、

そしてそれを目の当たりにして



溜め息しか出ません。




どうにも気持ちの収まりがつかず

帰りの電車を待つホームで、Tさんに電話をした。



事の次第を聞いて、




何してんねん


そういう時は俺に頼れよ、その為の彼氏やろ。




と、叱られた。

けれどそれは頭ごなしでもなく、聞き流すわけでもなく。

きちんと彼はわたしの話を噛み砕いて、言葉を返してくれていた。


聞いてもらえる、ことがとてもありがたいのです。





友達はたいせつ。


だからこそ、心配で。



みんな大人なんだから

失敗したって、道を誤ったって、それはその子の責任。

軌道修正をどこまでしてあげるのか、

それはわたし達次第だけれど。

でも、それを正しいと信じて進む彼女達が

わたしから見れば、

冷たい事を言うようだけど、痛々しくて滑稽で。



哀しくなる。





優し過ぎるよ、テツカは。


そうTさんが言った。




友情も大事だけど

今はそれは置いておいたほうがいいな



今は恋に生きたらいいやん


お前は俺の傍に居とけ、な?

俺の傍に居れば大丈夫。




そんな言葉が耳朶に染み入る。



携帯の終話ボタンを押した時には、

心が少し、軽くなっていたのが分かった。


鬱積していたものが、ゆるゆると流れてしまった感じ。





この日の朝まで、二晩も一緒に過ごして、

朝も、出勤間際まで隣に居て


それでも、その夜に

「早く終わるんだったら、会いに行ったのに」と。


そう言ってくれるTさんが、心底好きだと思った。



あんまりにも彼が力強くて優しいから、


この人が居れば、わたしは生きていける。と思う。




そんな寒い夜の帰り道。