チョコが亡くなって
2ヶ月以上がたった。

そんな中
野良ネコちゃんが
庭に遊びに来るようになった。

思えばその子は
チョコが亡くなる1週間前
窓の向こうとこちらで
チョコと
見つめ合っていた子だった。

それまで自分のテリトリーを侵されることを嫌ったチョコは他のネコがうちに一歩でも近づくと外に向かって
シャ〰シャ〰と
興奮して怒っていたのに
その日だけは
とても静かにその子のことを
見つめていた。
とても珍しい出来事だったので
今でもハッキリと覚えている。

その時間は
まるでお話でもしているかのようでもあり
目と目で通じあっているようでもあり
とても長く感じられた。

チョコが亡くなった後
思ったことがある。

もしかしたら
そのとき
チョコはもう
自分が長く生きられないことが
わかっていて
私のことを案じ
そのネコちゃんに
思いを託したのかもしれないと。。。

もし本当にそうだったとして
なんの約束がなされたかは
定かじゃないけれど
チョコが亡くなった後
その子が毎日庭に来るようになった。

それは確実に
泣いてばかりいるわたしの心を
ほんの一瞬でも明るく照らしてくれた。

不思議な不思議な
出来事だった。

そして
その子が来ない日には
他の子がやってくる。
それは
交代制なのかと思えるほどで。。。

ある日
友人からの連絡で
知人の家でネコちゃんが生まれたので
よかったらどうですか?
というお話があった。

わたしのなかでは
チョコの代わりは
世界中どこを探しても
いないと感じていたので
すぐに心が動かなかった。

でももし
今度ネコちゃんを飼うなら
何らかの理由で飼ってもらえない子や
どこに行くこともできなくて
困ってる子がいたときにしようと
心に決めていた。

同時に庭に来ているネコちゃんも
寒さや暑さに耐えながら外で
生きている野良ネコちゃんであり
数ある住宅の中から
わざわざウチの庭を選んで
毎日来てくれていることに
喜びを感じ
少しずつ少しずつ
愛着を感じ始めていた。

見た目こそ悪いけれど
それがまた魅力で
わたしが窓から顔を出して覗くと
あちらもこちらを
首をかしげて
覗いて見ている。。。
そんな可愛いらしいところのある
ネコちゃんだった。

雨が降ると
屋根に近い部分に取り付けられている
湯沸し器の上に飛び乗って
ジィッとしている。

そこはちょうど屋根の下にあるので
雨や夜露もしのげる場所なのだ。

それにしても
いったい
いつの間にそんな場所を
見つけていたんだろう。
知らなかったなぁ。

そんな野良ネコちゃんとの
毎日を送りながら
時が過ぎ
友人からの話は
しばらくの間、悩んだ末に
ついに我が家で
引きとることとなった。

偶然にも
7月7日の七夕の日に
新しいネコちゃんを
迎え入れることになった。

そのことが決まってからここ数日。
庭に遊びに来てくれていたネコが
突然姿を現さなくなった。
何処へいってしまったのだろう。
そのことはわたしにとって
とてもショックで
寂しくて
近所中を探し回ったけれど
見つからなかった。

窓を開けると湯沸し器の上にいるはずの
その子は雨が降っている今日も来ていない。

しとしと降り続ける雨音に耳を傾けながら
なんとも言えぬ寂しい思いにかられていると
会社の先輩から
LINEが送られて来た。

『猫ちゃんが生まれ変わって
再び飼い主さんに出会うお話です✨✨✨✨
https://curazy.com/archives/193557』

そのメッセージが目に飛び込んでくるや否やすぐさま目に涙がいっぱい溜まって
URLをタッチして
ページを開くものの
前がぼやけて
なかなか最後まで
読めなかった。

ポロポロと頬を伝って
涙が流れる。

次から次へと
涙が溢れ出る。

そのお話と
チョコのことが
重なり胸が一杯になる。

もしかしたら
今度来る子が
チョコの生まれ変わりなのかな。。。

そして
その子がやって来るまでの間
毎日
会いに来てくれてたその子も
チョコの分身だったのかも。。。

そう思えてならなかった。

涙がより一層溢れ出て
止まらなくなった。

なにが真実なのか
それは
わからない。。。

でも
こんど来る子が
チョコの生まれ変わりなら
そんな素敵なことはない。

天国でしか会えないと思っていたから
こんなにも早く
会いに来てくれるなんて
夢のようだ。

わたしが
あまりに悲しんでいるから
チョコが呆れて
しょうがないなぁーもうっ
て、予定より早く
会いに来てくれることになったのかな??

そうだとしたら
嬉しいな。

いろいろなことに
思いを巡らせながら
少し心があたたかくなった。



※2枚の写真は知り合いのかたのオウチで生まれたばかりのネコちゃんを撮って送っていただいたもの。チョコにも良く似ているなぁ。