ミュージカル「ブラッドブラザーズ」を観劇しました。
エディ(ウエンツ瑛士さん)は裕福なライオンズ夫妻(一路真輝さん&鈴木壮麻さん)に引き取られ、もう一人のミッキー(柿澤勇人さん)は、実の母親ミセス・ジョンストン(堀内敬子さん)と兄サミー(内田朝陽さん)のもと、貧しさの中で暮らしていた。
正反対の環境で育った二人はお互いが双子であることを知らないまま、人生を通して固い友情を育んでゆく。。。。。
観劇直後の感想は、ひたすら辛い つらい つらい。。。。。。
友人が観劇した際、ご夫婦でいらしていた夫君が終演後に
「舞台とはいえ、どうにかならんかったのか。すごい話だけどキャストが素晴らしい」と仰っていたそうです。
私も同感です。
ウエスト・サイド・ストーリー、ロミオ&ジュリエットと並んで、好きだけど嫌いな作品。。。。。
カッキーが東宝版を観劇したとき、自らチケットを買い足して6回観たという作品。
ミッキーをやりたいやりたいと言い続け、ようやく念願叶った作品。
彼自身の境遇としては、愛にあふれたエディのような家庭に育っていますが、憧れる兄がいるという点ではミッキーに似ていて。。
この作品のどんな点が彼に刺さったかは知る由もありませんが、私には双子というより、母のお話ということがが印象深く残りました。
どんな時も子どもを守り、大地のようにどっしりとしていて、とてもチャーミングな堀内さん。
ラストに、泣き叫ぶのではなく太く力強い堀内さんの歌声に凄まじいまでの凄みを感じました。
対照的に、 狂気に成りかねない粘着質な執着をはらむ一路さんのちがった凄み。
要所要所に登場し、先に待つ不幸をロック調の歌で暗示するナレーターの伊礼彼方さん。
皆さん素晴らしかったです。
1幕はずっと7歳児。
エネルギーを持て余しているこどもそのもので動き回ります。
2幕では14歳から18歳までをダイジェストで表現するシーンがあるのですが、あまずっぱくて幸せに観ていられて、一番好きでした。
冒頭で二人のラストを見せられている観客としては、ああ、このまま時が止まってほしいと願わずにいられません。
そのあとは、まさに転がり落ちるように一気に不幸へと進みます。
2人が大人になるときに時間差が生じたために起きた悲劇。
この時間差は永遠に埋まらないのだろうな、と思うこともつらかったです。
エンタメとしては、脚本、音楽、キャストすべてが素晴らしいけれど、ストーリーの救いのなさに心が重たくならざるを得ません。
だから、好きだけど嫌いな作品。
堀内さん、何らかの賞を受賞するだろうな、と思える圧巻のパフォーマンスでした。
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