吉田修一著『路(ルウ)』を読みました。

台湾で日本の新幹線が開通するまでの、工事着工の2000年から開通の2007年までの物語です。

大きな事件もなく、ただただ、静かにそれぞれの人物が生活していくさまが描かれます。

その中で、数年ぶりに再会したときに、二人の間に流れた時間が瞬時に埋まる関係と、確実に流れた時間が二人の間に立ちはばかる関係。。。。

「東京と台湾では流れる時間の感じ方がちがう」とも書かれていますが、人の関係性によっても時間の感じ方に違いがうまれる。。。

「時間の流れ」について思いを馳せる小説でした。

いつもながら吉田さんの小説は優しく、読後は人が愛おしく思えてなりません。

余談ですが、私は通勤電車で本を読みます(始発に乗るので20分ほど座れるもので)
今回、朝の電車の中で、読み始めて2ページほどで涙がでそうになったことが2回ほどありました。

瞬時に心が揺さぶられるなんて、本ってすごい力あるんだなあ、と改めて感じました。

台湾に行きたくなりました。



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