トマス・H・クックの『沼地の記憶』を読みました。彼の作品を読むのは、15年前に「記憶四部作」を読んで以来です。
私は彼の作品を「思わせ振りミステリー」の王道と命名しています。
事件そのものが何なのかわからないまま、ひたすら12年前の事件を、現在と過去を行ったり来たりしながら振り返ります。
「その時の私は知るよしもなかった」。。。。「のちにその真実を知ることになるのだった」
といった記述のなんと多いことか!

最初はじれったい位なのですが、主人公の心情がジワジワと伝わってきて、自分自身にも主人公と同じ醜い感情がやがて芽生えてきます。

想像力があるためにうまれてしまう嫉妬、猜疑心。それゆえに見たままに物事を受け止めることができなくなってしまう。
想像力はやっかいなことにプラスにもマイナスに働くもの。プラスの想像力をたくさん働かせるようにしたら、ハッピーでいられるかな。

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