vivayawaragiのご機嫌ブログ~古武道と拳法と日本古来の療術を求道する男のブログ~

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古武道と、拳法と、日本古来の療術を日夜求道し、追い求め、彷徨い、時々道に迷っている男のブログです。

今日俺の整体院に来店いただいた女性は、もう5年来ごひいき頂いているYさんだった。

 

「一週間前から調子が悪くて、仕事も早上がりさせてもらったんですよ。」

 

そのYさんは本当に具合が悪そうで、顔がげっそりしていた。

 

「どんな症状ですか?」

 

「頭が痛くて、吐き気とかもあって、フラフラするんです。脳に何か障害が出たかと思って脳神経外科行ってCT取ってもらったんですけど、綺麗な脳だねって言われました。」

 

そうだろう。まだ若い方だから脳梗塞とかはないだろう、と思った。

 

「めまいとか、ありませんでしたか?」

 

「あー、ありました。ふわ~っと意識が浮く感じに…」

 

肩頸を触らせてもらうと、 「ひぃいい」 と彼女が悲鳴を上げるほど張って固い。

 

来た!と俺は思った。そろそろお越しになるんじゃないか、と思っていたら今日お越しになった。

 

「多分それ熱中症ですよ。」 と、得意気に言った俺に

 

「はぁあ?今冬ですよ」 と、訝し気に見られた。まぁ当然だろう。しかし、この時期に熱中症の症状のお客さんが多くなる。

 

それは、心臓で発生した熱が、頸から抜けずに頭に昇ってしまっているケースが多いからだ。

 

 

心臓で発生した熱は、熱の性質上上昇するため、第一肋骨の内側の丸い穴から熱を逃がす通気口になっている。

 

しかし、頸の筋肉が張ってしまうとその熱の出口を塞ぐこととなり、熱は頭頂部へと上昇し、頭蓋骨の中で熱が籠り、熱中症症状を起こすこととなる。その熱は目の穴からも出て行こうとするので目の奥に痛みを感じたりもする。(真冬にマフラーをすると温かいのは、この通気口を塞ぐからだ)

 

古来、東洋医学では、これを「熱邪(ねつじゃ)」と呼んだ。そしてこの「熱邪」が籠ると、胸の心臓の上から指で押圧するととても痛がる。

 

じゃあ、どうして頸が張ってしまうのか?

 

それは、最近急に寒くなったことによって自律神経の交感神経が働いて、身体の筋肉を締めて、熱を逃がさないようにする自己防衛が働くからだ。そして、この時期は昼間は暑くなったりするので、自律神経の切り替えが間に合わず、頭に熱が籠る熱中症になる。

 

そして、俺がやる古式の療術では、頸を揉んで緩めるということはしない。

 

古式療術に 「スジ引き」 という療法があり、頸を緩めるためには手の指のスジを引いて緩めて行く。身体の末端から緩めるのだ。

 

Yさんの指のスジもゴリゴリに張っていて、「ぎゃぁぁぁああ」 と悲鳴を上げて痛がったが、しばらくスジを引いてると突然フッと緩む。そして頸を触ってみると、張りは消えている。

 

「頭がスッキリしてきました。」 というYさんの心臓の上から触ってみると痛みは消えていた。頸から熱が逃げ始めたのだ。

 

この症状は急に暑くなる7月と、急に寒くなる12月に多い。

 

スジ引き療法についてはまた改めて書きたいと思う。