vivayawaragiのご機嫌ブログ~古武道と拳法と日本古来の療術を求道する男のブログ~

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古武道と、拳法と、日本古来の療術を日夜求道し、追い求め、彷徨い、時々道に迷っている男のブログです。

俺が、柳生心眼流第12代宗家・島津兼治師に習った古式の療術は、「やわら医術」 と呼ばれていた。

 

やわらとは柔術のことで、「柔術の医術」ということだろう。

 

その、やわら医術の技法に、「スジ引き」がある。

 

古来の日本の療術では、身体を揉むのは按摩師の仕事で、やわらの活法の療術では揉むことはしない。スジを引くのである。

 

ずっと以前、月刊秘伝という超マイナーな武術雑誌で、「筋整流法」という、腱を引く療法の創始者の小口氏と島津先生の対談が行われた。

 

その時、小口氏が、「自分に腱引きを教えてくれたのは東北出身の柔術を修めた人だった。もしかしたら、この療術は柳生心眼流の業なのかもしれない。」と言って、その後島津先生は筋整流法の顧問をされていた。

 

その、「スジ引き」は、1971年に著された、高志鳳翼著「骨継療治重宝記」に、「筋絡図」と書かれたスジの図が載っている。

 

  

 

これは「骨継療治重宝記」の筋絡図だ。よく鍼灸で見る経絡図ではない。このスジがズレることでいつまでも続く痛みが体に残ってたりする。

 

寝違えで頸のスジをずらした人や、車の追突事故で激しく頸が振られた人が、いつまでたっても取れない頸の痛みに悩まされる、ということを考えると分かりやすい。

 

柔術などでは、「松風の気合」 と言って、人体の角の部分を使って、スジ目をずらすように激しく当身を入れると、その打撃部位に機能不全を起こす後遺症を残すのだとか。柔術って結構エグい。

 

そのズレたスジを正しい位置に引き戻すのが 「スジ引き」 だ。

 

そして、頸が硬い場合などは直接頸を触らない。末端である指先から筋を引いて戻していく。以前書いた熱中症のお客さんは、このスジを末端である指から引いていったのだ。

 

このスジの引き方にも、重要な口伝があるのだが、また今度書いてみたい。