ほとんど選挙活動もせずに全国的には無名のはずの政党が得票数を伸ばしたのはなぜか。
このことについては一人ひとりの有権者の具体的な投票環境、投票行動、投票心理を想像してみる必要があります。
衆議院選挙の比例代表では、有権者が政党名を自書する方式のため、投票所では政党名を確認できる掲示物(一覧)が必ず用意されています。
「比例代表名簿届出政党一覧」(正式名称・略称)は、記載台(記帳台)の前面に有権者が見える位置に掲示されます。誤記・無効票を防ぐためです。
しかし同時に、全国の全ての市町村投票所で実施されている、この有権者の利便に配慮した措置が、無名政党に絶好かつ決定的な宣伝の機会を提供するという役割を果たしているのではないでしょうか。
まさにこの時点で有権者は初めて特定政党も含め立候補している全政党名を知ることができるのです。
そしてどの政党に入れようかと考えるわけです。
選択肢となる政党数は下記のとおりどのブロックを見ても限られています。
有権者の大半は無党派層であり、どの政党に投票するかを前もって決めている人はほとんどいないのではないでしょうか。既存政党を嫌う人は、反射的に既存政党以外の、目にとまった、他の何となく魅力的と感じた政党名を記入するという投票行動に出るのではないでしょうか。
以上が、選挙活動を全くしない新参の特定政党が全国満遍なく一定の割合の得票数を得て議席を多数獲得した一番の理由ではないかと考えます。
このような現象が起きることが、比例代表制という選挙制度が抱える古くて新しい問題点(欠陥)です。注意すべきはこうした事態は歓迎すべきことでは決してないということです。国民が全く知らない人々が突然あたかも落下傘から降りてきて国会議員になるわけです。
さて、比例代表名簿届出政党一覧は「届出順(=名簿届出の受理順)」に、「左から右へ届出順」(左側が早い番号)で掲示されています。
今回(第51回衆院選)は、全国ほぼ全比例ブロックで同一11政党が名簿を届出という特徴がありました。
各ブロック別の届出順は次のとおり。
■ 北海道ブロック(届出順)
① 自由民主党
② 中道改革連合
③ 日本維新の会
④ 国民民主党
⑤ 日本共産党
⑥ れいわ新選組
⑦ 参政党
⑧ チームみらい
⑨ 日本保守党
⑩ 社会民主党
⑪ 減税日本・ゆうこく連合
■ 東北ブロック
① 自由民主党
② 中道改革連合
③ 日本維新の会
④ 国民民主党
⑤ 日本共産党
⑥ れいわ新選組
⑦ 参政党
⑧ チームみらい
⑨ 日本保守党
⑩ 社会民主党
■ 北関東ブロック
① 自由民主党
② 中道改革連合
③ 日本維新の会
④ 国民民主党
⑤ 日本共産党
⑥ れいわ新選組
⑦ 参政党
⑧ チームみらい
⑨ 日本保守党
⑩ 減税日本・ゆうこく連合
⑪ 社会民主党
■ 南関東ブロック
① 自由民主党
② 中道改革連合
③ 日本維新の会
④ 国民民主党
⑤ 日本共産党
⑥ れいわ新選組
⑦ 参政党
⑧ チームみらい
⑨ 日本保守党
⑩ 社会民主党
⑪ 減税日本・ゆうこく連合
■ 東京ブロック
① 日本維新の会
② 自由民主党
③ 日本共産党
④ れいわ新選組
⑤ 国民民主党
⑥ 参政党
⑦ チームみらい
⑧ 日本保守党
⑨ 中道改革連合
⑩ 社会民主党
⑪ 減税日本・ゆうこく連合
■ 北陸信越ブロック
① 自由民主党
② 中道改革連合
③ 国民民主党
④ 日本維新の会
⑤ 日本共産党
⑥ れいわ新選組
⑦ 参政党
⑧ チームみらい
⑨ 日本保守党
■ 東海ブロック
① 自由民主党
② 中道改革連合
③ 日本維新の会
④ 国民民主党
⑤ 日本共産党
⑥ れいわ新選組
⑦ 参政党
⑧ チームみらい
⑨ 日本保守党
⑩ 社会民主党
■ 近畿ブロック
① 日本維新の会
② 自由民主党
③ 中道改革連合
④ 国民民主党
⑤ 日本共産党
⑥ れいわ新選組
⑦ 参政党
⑧ チームみらい
⑨ 日本保守党
⑩ 社会民主党
⑪ 減税日本・ゆうこく連合
■ 中国ブロック
① 自由民主党
② 中道改革連合
③ 国民民主党
④ 日本維新の会
⑤ 日本共産党
⑥ れいわ新選組
⑦ 参政党
⑧ チームみらい
⑨ 日本保守党
■ 四国ブロック
① 自由民主党
② 中道改革連合
③ 国民民主党
④ 日本維新の会
⑤ 日本共産党
⑥ れいわ新選組
⑦ 参政党
⑧ チームみらい
⑨ 社会民主党
■ 九州ブロック
① 自由民主党
② 中道改革連合
③ 日本維新の会
④ 国民民主党
⑤ 日本共産党
⑥ れいわ新選組
⑦ 参政党
⑧ チームみらい
⑨ 日本保守党
⑩ 社会民主党
⑪ 減税日本・ゆうこく連合
特定政党が得票数を伸ばした理由の第二として、議席を取るためのターゲットを絞り込んだサイバーテロの可能性も考えられるかも知れません。
ネットワークコンピュータによる選挙結果の管理はどうなっているのでしょうか。
市町村選管での開票結果の集計は手作業で行われますが、集計結果の数値はコンピュータに入力され、管理されているはずです。
市町村の各地区開票所(複数箇所の場合)、市町村本部選管、都道府県選管、全国各ブロック選管及び中央選管のそれぞれの場所に設置されているコンピュータは全てネットワーク(インターネットも使われているのでしょうか)で結ばれているのではないでしょうか。
市町村各地区開票所で集計された政党別得票数の集計結果はいったん紙に記録され、その数値は当該地区開票所に設置されたパソコンに入力されるのではないでしょうか。入力されると直ちに市町村選管本部にデータは送信されて、当該市町村全体の政党別の得票数が自動的に集計される仕組みになっているのではないでしょうか。さらに全市町村のデータが都道府県選管のパソコンに送信され、都道府県の各政党別得票数が自動的に集計され、さらにそのデータは各ブロックのパソコンに送信され、当該ブロックの政党別得票数を自動的に集計するというようなネットワークの仕組みになっているのではないでしょうか。得票数データの入力作業が全て終了したら、現物の投票用紙は政党別に束にまとめられ保管箱に保管され封印された後、市町村選管に届けられます。この後入力済みデータと投票用紙の現物との突合が行われることはありません。
サイバー攻撃の可能性
選挙結果を集計し合算していくコンピュータネットワークに外部(国内外)からハッキングをかけて侵入し、選挙結果の数値を、特定の政党に有利になるよう水増ししたり、あるいは特定政党の数値を減らすなど改竄することは技術的に不可能なことではないと考えます。
ハッキングとデータ改竄の手口の具体例
1 ネットワークへの侵入は開票作業が行われる前までに完了。
2 データ改竄のタイミングは市町村において、市町村本部と市町村内各開票所での開票結果のパソコンへのデータ入力と集計が終わり、都道府県選管でのデータ集計、各ブロックのパソコンへのデータ送信も終えて、いよいよ選挙業務を終えて事務をたたみ始めたあたりの時点からか。
あるいは開票所でのデータ入力が完了し、現物の投票用紙の保管箱への保管と封印が終了したあたりでしょうか。
3 ハッキングを行う対象パソコンは中央選管又は全国の各ブロックの選管が管理するパソコン。
4 改竄の対象データは、ブロック内各都道府県データとリンクされている各市町村の政党別得票データではないか。あるいは市町村データにリンクされている市町村内各開票所のデータが改竄される可能性も考えられます。データを手入力するのは各開票所に設置のパソコンからではないでしょうか。ここのデータを操作すれば、あとは市町村、都道府県、ブロックのデータが自動的に変更される仕組みになっているのではないでしょうか。
5 狙われる可能性の高い地域は地方過疎地の小規模市町村(南阿蘇村?)ではなく、大都市、東京都の各区(世田谷区?)などの大票田ではないでしょうか。数値を1万上積みし、他党を1万減らせば1議席獲得できるというような場合、例えば実際の得票数がA党39,843、B党47,531とした場合、10,000をA党に上積みし、B党は同数を減らすと、A党49,843、B党は37,531となり、A党とB党の得票数を目立たないように逆転させることができます。
選挙の不正を解明する方法
不正の有無を暴くために最初に必ずやるべきことは、選挙結果が記録された投票用紙は市町村で保管されているので(注1)、政党別に集計された紙の投票用紙を再度数えなおしその結果の数値と、コンピュータに入力済みの数値とを突合させることです。
不正が疑われている政党についてだけでも先に、紙の投票用紙の数とパソコン上の数値を突合させることです。
おそらく、この作業をやるだけで不正の有無を明らかにすることができるのではないでしょうか。
一致していない場合は、不正があったことは明白な事実であり、選挙結果を初めから再集計しなければならなくなります。
また当該不正が起きた原因としては、先ほど述べたとおり、選挙結果を集計合算するコンピュータシステムのセキュリティの脆弱さ(日本はゆるゆるではないでしょうか)を突いて、コンピュータがハッキングされて数値が改竄された可能性が十分考えられるのではないでしょうか。
念の為、市町村、都道府県、ブロックのそれぞれにおいてパソコン上に保管されているデータを突合することも重要になるでしょう。
集計・合算は単純な足し算なので、計算が合っておらず、数値の水増しの有無を再チェックすることは容易であり、これをすることにより、どの段階で不正なハッキングが行われたのかを解明することもできるのではないでしょうか。
公職選挙法の異議申出、刑事告発等の検討
選挙不正を解明するための法的措置は異議申出、審査申立て、選挙無効訴訟等様々あるようですが、どの手続が適切なのか専門家に調べてもらう必要があります。
刑事告発も含め、いずれの法的手続をとるにせよ、異議申出の期限や物的証拠となる投票用紙の保管期間の関係上、手続は選挙終了後早めに行う必要があるのではないでしょうか。
特定の政党が得た得票数が単に怪しいとか不自然であるというような理由では告発を受理してもらうことは難しいのではないでしょうか。
そこで選挙不正が強く疑われるケース(市町村)だけを拾い上げて、利害関係に立つ他の政党や個人が告発者となり、刑事告発する方法が一応想定されます。
このような操作は投票偽造・増減行為に当たるので、公職選挙法237条(注2)に基づく告発を行うことが考えられます。そして司直による捜査が着手されることが望まれます。
ここを突破口として捜査をさらに進展させて全国規模に及ぶ不正の全貌を明らかにしなければならないと考えます。
もしも上記のような方法で選挙の不正が行われていたとするなら、単純な選挙違反の次元をはるかに超えた巨大な規模の選挙不正のケースであり、前代未聞の出来事でしょう。民主主義国家の根幹を破壊するサイバーによるテロ攻撃であり極めて重大かつ悪質な犯罪行為と言わなければなりません。
これに関わった者は厳罰に処すばかりでなく、組織的なものであれば、議員全員の資格剥奪とともに政党を廃止解散させなければならないと考えます。
しかしながら、上のように述べたものの、よくよく考えると、刑事告発については、警察検察において有罪に持っていけるだけの確たる証拠を掴んでいない限り、告発を受理することはないのではないでしょうか。
告発を受理したものの、捜査をしてみたら、データ改竄の不正はなかったとなれば、警察検察が大恥をかく結果となります。警察検察は有罪にできる自信のある場合しか告発を受理しないでしょう。有罪にできるかどうか分からない状況で一か八かの掛けに出ることはないでしょう。
色々考えてみると、民主主義国家の基盤を揺るがすかもしれないという事案の重大性を考えれば、権限を持った国家機関(選挙事務を所管する総務省)が自らの職権で調査し、事実関係を一刻も早く解明する必要があるのではないかとも考えます。
そのための手続が公選法第208条による異議申出です。比例については当選しなかったもの(個人又は政党)が当選人が定まったときから30日以内に中央選管に申出することができます。
その結果、データ改竄の事実が確認されれば、あらためて関係者による刑事告発の手続に移行するようにすればよいのではないでしょうか。
なお、市町村選管又は都道府県選管の職員が、例えば買収されて意図的に数値を改竄することはまずないと考えます。
理由は選管の仕組自体が厳格であり不正が入りこみにくく、選管職員ともなれば法令遵守意識が高く、加えて全国で1700余りの市町村がありますが、全国満遍なく買収を仕掛けることは、あまりに大掛かりとなり、あとで犯罪が露見するリスクも高くなります。仕掛ける市町村を絞った場合も同様に難しいのではないでしょうか。
また、投票用紙を多数偽造したうえ、前もって特定政党名を書いて投票所に持ち込み、投票箱に入れる、又は開票所で開票作業中に混ぜ込む方法も考えられますが、全国満遍なくこれを行うことはかなりの人数を必要とする大掛かりなものとなり、後から犯罪が露見する可能性が高くなるので、このような方法もとられないと考えます。仕掛ける市町村を絞った場合も同様に難しいのではないでしょうか。
(注1)
■衆議院選挙後の投票用紙の保管期間
*根拠法令
公職選挙法 第71条
公職選挙法施行令 第45条
これらで保存義務が定められています。
*保存期間(衆議院議員総選挙の場合)
投票用紙は、当該選挙で当選した衆議院議員の任期中、市町村の選挙管理委員会で保存されます。
(注2)
■ 公職選挙法
第221条〜第239条:選挙犯罪(買収・妨害など)
第237条:投票偽造・増減罪
第225条:投票干渉
不正が疑われる場合、これらに基づき刑事捜査が可能。捜査主体は、警察検察が刑事訴追を行います。
第208条:衆議院議員当選の効力に関する訴訟
比例については当選しなかったもの(個人又は政党)が当選人が定まったときから30日以内に中央選管に異議申出
■ 不正アクセス行為の禁止等に関する法律
これに抵触する可能性も考えられます。