衆議院選挙獲得議席数

()は比例代表での議席

自民党

🔹 2017年(第48回)284(66)

🔹 2021年(第49回)261(72)

🔹 2024年(第50回)191(59)石破内閣


公明党

🔹 2017年(第48回)29(21)

🔹 2021年(第49回)32(23)

🔹 2024年(第50回)24(20)


立憲民主党

🔹 2017年(第48回)55(37)

🔹 2021年(第49回)96(39)

🔹 2024年(第50回)148(44)


日本維新の会

🔹 2017年(第48回)11(8)

🔹 2021年(第49回)41(25)

🔹 2024年(第50回) 38(15)


の数字を見ると、石破内閣発足直後の選挙は、自民党にとって歴史的な大惨敗であったことが分かります。

公明党・創価学会の選挙協力があってもこの有様だったわけです。


公明党と合わせても与党議席は過半数233に届きませんでした。このような結果になっても石破氏は責任を取らず総理・総裁の座に1年間居座り続けましたね。驚嘆すべき珍事です。


長年の悲願であった総理総裁の座をやっと手にしたものの1か月で終了ということになれば、憲政史上最短との汚名を着せられます。


おそらく、石破さん、可哀想やわあ、との惻隠の情が働き、自民党内から石破下ろしの声がほとんど上がらなかったのではないでしょうか。その代わり長くても1年間が限度やで、との条件を歴代総理経験者などから言い渡されていたのではないでしょうか。


かたや、立憲民主党は結党時から衆議院では、ものすごい勢いで議席を増やしてきたことが分かります。改めて驚きですが、96148は、敵失による勝ち過ぎ、水膨れの感が否めません。特に小選挙区でボロ勝ちしていますね。


支持された理由の一つと考えられるのが「立憲」の名称を頭に冠していたことではないでしょうか。何となく凛々しい響きがあり、それが国民ウケした感じがします。


来たる選挙では衆議院では解党し公明と合流して「中道改革連合」を名乗り、「立憲」の名称を捨てることになりました。


中道」の名称は同時にキャッチフレーズでもありますが、はたして有権者の心をどこまで捉えることができるでしょうか。


小選挙区では、人物本位で現職有利の傾向があることに加え、公明党・創価学会の支援(どの程度の熱量かは分かりません)があることは「中道改革連合」にとっては大きな強みとなります。


一方、公明党・創価学会の支援を失った自民党は大変でしょう。かなり厳しい戦いを強いられることになると予想されます。有権者の多数を占める無党派層の心をがっちり掴む魅力的な弁論活動ができるかどうか、各候補者の力量が試されることになるのではないでしょうか。


今回の選挙の焦点の一つは、現時点での高市政権に対する極めて高い支持率が、どこまで自民党の党勢回復に繋がるかという点ではないでしょうか。


高市政権支持イコール自民党支持とはなりません。自民単独で過半数の233に届かなくても維新の議席と合わせれば、ゆうに過半数を超える結果を出した場合は高市政権は国民に支持されたということになるのでしょう。

ちなみに、比例代表の獲得議席を見ると前回は公明20、立憲44、合わせて64でした。

今回「中道なしがし」で64とるのはかなり厳しいのではないでしょうか。

(追記)

中道」とは、創価学会のカリスマ、池田大作氏による宗教イデオロギーの指導理念のようです。立憲はまんまとはめられて学会傘下に組み込まれたとみることもできます。対等合併ではなく創価学会への吸収合併のようですね。


選挙結果がどうなるか、全く予想がつきません。






独裁者に仕える役人心理から現在進行中の日中問題を考え直してみることも必要なことではないかと考えます。

習近平は国家主席に就任して10年以上が経過し、任期も取っ払い、終身の地位にあります。今や絶対的独裁者とも言える立場にある習近平に仕える役人達は、習近平を極度に恐れる心理状態にあるのではないでしょうか。そのような心理に陥ると、役人達は自分達のミスと判定されるようなことは、習近平に報告しなくなるのではないでしょうか。

外交部に限らず、習近平に仕える役人の全てが、習近平という独裁者に対して極度の恐怖心を抱いているということを念頭に置いておく必要があります。

さて薛剣投稿から始まった日中問題ですが、中国外交部としては薛剣の斬首投稿を削除したところで問題を終わりにしたかったのでしょう。

日本の外務省から指摘を受けて東京の中国大使館の指示で薛剣投稿が削除されたのは、中国側もマズイと判断したからだろうと興梠氏は述べています。マズクなければ削除しないだろうとも述べています。

マズイということの中には、投稿内容もさることながら、本国、とりわけ習主席に知られたらマズイという恐怖の感情が含まれているのではないでしょうか。

加えて、日本政府が、投稿内容は極めて不適切であり強く抗議するとともに適切な対応を求めてきたので、中国外交部は焦ったのではないでしょうか。

メンツもかかった中国外交部としては、謝罪や薛剣の国外退去などのめるわけがない。そんな弱腰の対応をしたら日本に負けたことになります。

それよりなにより、まず日本側からの抗議の中身を習近平に知られたら、習近平の叱責を受けるかもしれないので、そういう事態になることを極度に恐れたのではないでしょうか。

そこで、中国外交部は、薛剣投稿とこれに対する日本側の抗議及び適切な対応を求めていることについては、一切、習近平に報告を上げていないのではないでしょうか。(今も習近平は知らないはずです。)

代わりに日本の高市首相に責任転嫁し、高市発言をことさらに歪曲して問題化。高市首相の台湾有事を巡る発言が、従来からの日本の立場を変更したものでないことを承知していながら、高市こそ中国の核心的利益に触れる踏み込んだ発言をしており大問題だと話をすり替えて捻じ曲げた上、(要するにウソをでっち上げて)このナラティブを習近平に報告したのではないでしょうか。つまり中国外交部は責任の全てを日本側、すなわち高市首相になすりつけたのではないかと考えます。

報告を受け怒り心頭に発した習近平から「何とかしろ」と命じられ、中国政府各部の宣伝マシンを総動員して、まず発言の撤回を求めてきた後、発狂に近いような日本叩きを仕掛けてきているのが今の状況ではないでしょうか。

薛剣投稿に対する日本政府からの抗議と対応要求について、中国外交部の一体誰が正直に習近平に報告できるでしょうか。そんなことをしたら自らの大チョンボを習近平に知られて、習近平の烈火のごとき怒りに直面し、外交部の責任問題にも発展するでしょう。

今回の事案も、戦狼という中国独特の外交のやり方に加え、習近平を極度に恐れる役人心理から生まれた組織の論理に基づくウソのナラティブが、問題をゆがめ、そのために日中関係がこじれてしまっている面があり、これらのことを念頭に置いて、事件の経過や今後の展開、日本の対処法を考えていく必要があると思います。

習近平の独裁が強まれば強まるほど、習近平と部下との意思疎通も、ほとんどなくなっていくのではないでしょうか。

独裁者は、一度だけ簡潔な報告を受け、これに対し、一度だけ簡単な命令を出す。具体的な指示などしない。相互のやり取りはなし。

例えば、報告を受けた習近平は「何とかしろ」と命じるだけ。「何をしたらよいでしょうか」などを聞き返えそうものなら、それは口ごたえしたことになるので、するわけがありません。李強首相以下家来どもは、親分の心のうちを忖度しながら、やれることは何でもやり、親分にアピールし、それが点数稼ぎにもなるのでしょう。

個人独裁が行き過ぎると、独裁者の一存で、物事が決定され実行に移されます。とんでもないような愚かな政策も独裁者がやれと命令すれば、実行に移されます。

部下からの報告を受けて習近平が命令を出すとき、部下が正確な情報を上に報告していない場合は、その報告を受けての習近平が下す命令や決定も正しくないもの、歪んだもの、あるいは、行き過ぎたものとなります。

ですから、まず最初にやるべきは、日本側の正確な立場を、独裁者習近平に直接伝え理解してもらうことではないでしょうか。このことが何より重要と考えます。

今回の日中問題では、中国外交部は習近平に正確な情報を伝えていないのではないかと想像されます。

高市首相が習近平を怒らせたのではなく、中国外交部が、自らの明らかな勇足を隠蔽するため、習近平にウソをついて高市首相に責任をなすりつけ、習近平の怒りに火をつけたということではないでしょうか。

中国外交部が吹き込んだウソあるいは捻じ曲げたナラティブを習近平は信じこまされていると考えられるので、習近平の頭に、日本の立場の正確な情報をインプットすることが重要になります。

そのためには、どのような方法が考えられるでしょうか。

日本の外務省の局長が出向いて、中国側のカウンターパートに会い、日本の立場を正確に熱心に何度も説明したところで、その内容が習近平にまで伝わらない限り、今の状況は変わらないでしょう。

日本の立場の正確な情報を、中国外交部とは別のルートで、習近平に直接届けることが必要ではないでしょうか。中国外交部からは習近平には正確な情報はもはや上がらないでしょう。上げるつもりも絶対ないと思います。

そこで、その役割をトランプ大統領に担ってもらうことも一つの案として考えられるのではないでしょうか。

繰り返しになりますが、中国側が犯した最大のミスは、中国外交部が習近平に本当のことを話していない、要するにウソをついているのではないかということです。そのために習近平が日本側の立場について正しく認識できておらず、その結果、習近平が日本を不必要なまでに敵視するような関係に陥っているということではないでしょうか。

日中関係を悪化させた原因は、中国外交部の対応の仕方のずるさにあるとも言えます。習近平が怖くて自己保身に走った結果が今の事態を引き起こしたということができます。

大元を正す意味で、日本側の正確な立場である次の二点を習近平に知ってもらうことが重要ではないでしょうか。

 薛剣のあまりに酷い投稿内容とこれに対して日本側が抗議及び適切な対応を求めていること。

②日本は台湾に関しては従来から一貫して立場を変更していないこと。

この二点を高市首相からトランプに伝えます。

次にトランプから習近平に連絡し、①と②が日本政府の立場であることを伝えてもらうこと。特に①について、習さん、あなたは外交部からちゃんと報告を受けていますか?、とトランプから習近平に確認してもらったらどうでしょうか。

あるいはいっそのこと、高市首相が習近平に直接電話して①と②をお互いに確認するという方法もあるかと思います。

コミュニケーション力において、高市首相のほうが習近平より圧倒的に優れています。習近平説得はさほど難しいものではないと思います。

その場合、細かいことですが、高市首相の発言を中国語に翻訳して習近平に伝える通訳者は日本の外務省の中国語が堪能な日本人でなければなりません。中国側の日本語が堪能な中国人が、高市首相の発言を中国語に訳して習近平に伝えるようなスタイルにならないよう注意が必要です。日本語が堪能な中国人は、高市首相が伝えたいと考えている内容を、わざと省略したり別の言葉へ言い換えたりして、習近平に正確な情報を伝えないようにすることが考えられるからです。こういう巧妙かつ姑息な手を使うのも中国外交部のやり方であることは、ポケットに手を突っ込んで威張るところを写真にして公表したやり方を見ても明らかです。

今こそ高市積極外交の腕の見せどころではないでしょうか。

習近平が高市首相との電話会談を拒んだ場合は、今度はトランプ大統領に頼むようにすればよいのではないでしょうか。

もし習近平が①の報告を外交部から受けていないことを知ったなら、習近平は外交部の姑息な振る舞いに激怒し、決して許さないでしょう。

日中関係は、改善に向け、大きな方向転換のきっかけになるのではないでしょうか。

過剰な日本敵視は徐々に下火になっていき、わりと早い段階で、お互いのメンツに配慮した上で、日中対立は終息するのではないでしょうか。

後は中国の国内問題ですが、習近平による内部統制の見直しと粛正ではないでしょうか。

①のことが習近平に報告されておらず、かつ、②のことが歪められて報告されており、その状況が続く場合は、関係の改善にはかなり時間がかかるのではないでしょうか。

最近、進行している状況にはおかしな感じがします。

習近平がトランプと電話会談し、台湾問題を巡っての中国の立場への理解を求め、両国の見解の一致を再確認した出来事や、中国外交部トップの王毅外相が最近、外国で行った日本軍国主義の復活を許さないと日本を名指しで非難した出来事を見ると、習近平は、中国外交部によって歪められて報告されたナラティブをいまだに信じており、トーンを上げながら動いているような感じがします。

早めの対応が求められると考えます。

以上は、興梠一郎氏の動画を見ての私見です。

 

 

以下は、現代語訳信長公記p428~429からの抜粋

    信長、本能寺で切腹

 明智光秀の軍勢は、早くも信長の宿所 本能寺を包囲し、兵は四方から乱入した。

  信長もお小姓衆も、その場かぎりの喧嘩を下々の者たちがしているのだと思ったのだが、全くそうではなかった。

 明智勢は鬨の声を上げ、御殿へ鉄砲を撃ち込んできた。

 信長が「さては謀反だな、誰のしわざか」と問いただすと、森長定が「明智の軍勢と見受けます」と答えた。信長は「やむをえぬ」と一言。

 明智勢は間断なく御殿に討ち入ってくる。表の御堂に詰めていた御番衆も御殿へ合流し、一団となった。厩からは(人名略)が切り込んで討ち死にした。このほか、お仲間衆の(人名略)をはじめとして二十四人、厩で討ち死にした。

 御殿のなかで討ち死にした者は、(人名略)の兄弟三人、(人名略)。

 お小姓衆は、敵勢に打ち掛かり打ち掛かりして討ち死にした。(人名略)、この二人は、町中の宿舎で変事を知り、敵勢のなかにまぎれ込んで本能寺へ駆け込み、討ち死にした。台所口では、高橋虎松がしばらく敵勢をおしとどめ、比類ない働きをした。

 信長は、初めは弓をとり、二つ三つと取り替えて弓矢で防戦したが、どの弓も時がたつと弦が切れた。その後は槍で戦った

が、肘に槍傷を受けて退いた。それまで傍らに女房衆が付き添っていたが、「女たちはもうよい、急いで脱出せよ」と言って退去させた。

 すでに御殿は火をかけられ、近くまで燃えてきた。信長は、敵に最後の姿を見せてはならぬと思ったのか、御殿の奥深くへ入り、内側から納戸の戸を閉めて、無念にも切腹した

 (以 上)

 さて、明智の軍勢が本能寺を包囲したところまでは事実と考えるが、その後は展開は全て創作話であろう。明らかなウソは次のとおり。

信長公記のウソ

ウソ1 「明智勢は鬨の声を上げ、御殿へ鉄砲を撃ち込んできた」
 これから信長を討ちに行く前に鬨の声をあげるような間抜けなことをするはずがない。大きな音で目を覚ました信長に逃げられてしまうかもしれないからだ。夜襲し寝込みを襲う戦法をとった意味がなくなるだろう。
鬨の声は、信長の首を討ち取った後に、上げるものだろう。

ウソ2 「信長は、初めは弓をとり、二つ三つと取り替えて弓矢で防戦したが、どの弓も時がたつと弦が切れた。その後は槍で戦った」
 こんな悠長なことをやっているヒマがあるわけがない。不可能である。
明智の軍勢は信長を発見するやいなや、信長目がけて突進し信長を長槍でただちに仕留めることができたはずである。御殿で就寝中であれば、いともたやすく信長を発見し、殺害することができたはずである。

ウソ3 「信長は、敵に最後の姿を見せてはならぬと思ったのか、御殿の奥深くへ入り、内側から納戸の戸を閉めて、無念にも切腹した」
 いったん明智軍に発見されたら最後、信長は一瞬たりとも明智軍から逃れることは不可能であろう。御殿の奥の部屋に行き、納戸を内側から閉める行動をとる前に、追尾してきた明智軍の兵に殺されたであろう。仮に御殿の奥の部屋を内側から閉めたとしても納戸など数人の力で蹴破ることも可能である。切腹するヒマもなかろう。
 

※光秀の戦略と戦術

 戦略は主君の信長を殺し、信長にとってかわり天下を手中に収めること。そのための戦術が遊興のため京を訪れていた信長を襲い殺害すること。光秀の念頭にあり最重要視した目標は、単に信長を自害に追い込むことではなく、文字通り信長の首をとることであったろう。信長を確かに討ち取ったことを天下に証明するために信長の首が必要となるのだ。

 首は光秀自身が実検し、信長の首であることを確認し、槍に突き刺し梟首にでもして晒し、天下に示すことが重要となる。
 信長が間違いなく死んだという証拠が信長の首なのである。それがなければ、信長を殺害したと主張し、天下に号令をかけようとしても誰も光秀の主張を信用しないだろう。 
 信長は生死不明、信長は逃げてどこかで生きているかもしれないという可能性が考えられる状況下で、光秀の元に、反信長勢力や中立の勢力を結集することは不可能である。

 伝えられている話では、秀吉は、信長の生死不明という点を逆手にとって、「信長様は生きている」との情報を流し、逆臣光秀を討つとの大義名分を得た秀吉のほうが有利となり、最終的に山崎の戦いで光秀に勝利した。

 光秀の天下取りにおける最大のミスは、信長の首をとることに失敗している点だ。繰り返しになるが、信長が確かに死んだことを証明する信長の首なくして、どうして天下に号令をかけることができようか。

 なぜ百戦錬磨の光秀ほどの武将が、信長の首を取り損ねたのであろうか。
 残念ながら、近くの図書館で借りてきた信長、光秀関係の書物のどこを見ても、この光秀最大のミスに触れた書物はなかった。

 さらに考察を加えるべきは、信長の首を取り損ねるという重大なミスが、光秀自身の戦術に原因があったのか、それとも、光秀が別の者によってワナにはめられた結果なのかという点である。
(つづく)

 

修正資本主義からエゴむき出しの資本主義への経済システムの変貌

社会主義・共産主義に対する幻滅を決定づけた世界史的出来事が、1991年12月のソ連邦崩壊です。

経済体制選択の現実及び思想上の闘争において、資本主義が勝利し、社会主義が敗北した現象と映りました。

これを契機に日本の左翼思想や左翼労働運動は急速に退潮していきました。

支持していた知識人、言論人は沈黙しました。労働運動は次第に下火になり、ストライキなど見なくなりました。

反対に資本主義を支持していた経済学者や経済界が勢いづき、彼らは、労働側に情け容赦のない仕打ちをするようになりました。

それまで、社会主義の主張にも理解を示し、労働側への譲歩として行ってきた、国の重要政策であった富の再分配政策を見直し、経営者側の取り分をどんどん増やしていきました。

ミルトン・フリードマンを代表とするシカゴ学派の考えでもある、累進課税制は努力した人々に対する刑罰だとして、金持ちにより有利になるよう変更されました。

正社員から非正規社員への切り替えがどんどん進められました。

国は可能な限り資本主義の市場メカニズムに介入しない方がよいとされ、企業は安価な労働力を求めて中国始め外国に進出し、自国民の労働者を見捨てる経済のグローバル化が進みました。

今は日本人を雇う代わりに安価な移民労働者を国内に受け入れてビジネスをやろうする動きへのシフトも進められつつあります。

小さな政府がよいとされ進められた平成の市町村合併が与えた地方への影響は決定的。地方の衰退が運命づけられました。1999年時点で約3,232あった市町村は、2010年までに約1,727にまで減少しました。ほぼ半減。

ショックドクトリンとも言えるこの政策により、地方は過疎地域から限界集落地域へ、さらに空き家だらけの地域が増える状況へと転落していきました。

地方交付税が大幅に削られたままの状況にあり、都市と地方の格差はますます開いていきました。

とてつもない大金持ちが出てきました。その一方で、中間所得層は底辺へと追いやられていき、今は一握りの大金持ちと大多数の貧乏人という社会構造になりました。

株主資本主義が勢いを増し、株主への配当がどんどん増えていきました。

人口減少が止まらないのは、こうしたことをやってきたことの結果です。つまり人間現象であって、自然現象ではありません。

*金持ちが銘記すべき言葉

「金持ちが天国に入るのはラクダが針の穴を通るより難しい」


日本共産党が信奉するマルクス・レーニン主義の思想が究極的に目指しているものが国家の消滅ですね。
ただ、この目標は、段階を踏んで進められるものです。
まず第一段階として、ブルジョワ(資本家)がプロレタリアート(無産者)を支配する資本主義経済の国家体制を倒すこと。
これを平和的手段か、暴力的手段で実現しようとするかで、穏健な左翼と極左に分けられます。日本共産党は戦前、戦後の初期まで後者の手段をとっていましたね。

に、資本主義の国家体制を倒した後、全ての生産手段を社会の共有に移し、社会の前衛でエリートたる共産党が無知な国民を指導しながら、貧富の差のない社会主義の国家を建設すること。

そして最終的に社会の根底をなす経済の仕組みが作りかえられたことにより、やがて人間の本性は善へとつくりかえられ、もはや国家を必要としない共産主義の世の中になるという、夢物語のような理論がマルクス・レーニン主義です。

全ての国民が戦後民主主義の空気を吸って育ったわけですが、漠然とした戦後民主主義の中心にあり、多くの国民を魅了した代表的思想がマルクス・レーニン主義ではなかったかと、今では考えています。






 

 

さらにおかしな点を日本書紀(日本書紀(下)全現代語訳.宇治谷孟.講談社学術文庫,1988)の記述の中から追加で筆者のほうでピックアップしておく。

⑧鎌足の身分と出自についてである。
鎌足は神祇祭祀を家職とする中臣氏の出身とされているが、臣下でしかも無官位の身分の者が、企てを成し遂げえる盟主を求めるにあたり、王族に次々に接触し直接面談などできるであろうか。王族の軽皇子の宮に参上し、鎌足は軽皇子と対等の口を聞いている。軽皇子は鎌足を懇切丁重にもてなしているが、無官の臣下に対して王族が接待などするであろうか。
 鎌足が次々に王族と接触できたのは、鎌足が無官の臣下の身分ではなく、王族と対等の身分だったからではないか。実は鎌足は百済王子豊璋ではないかとの説(関裕二氏)もある。
 藤氏家伝(逸文)では、旻法師の学堂に後から入って来た鎌足の姿を見て、先に着座していた入鹿が立ち上がって、鎌足にお辞儀をしたとの話が伝えられている。鎌足の徳や学識が優れていることを称える記事というより、鎌足は、入鹿といえども立ち上がり胸に手をあてお辞儀をしなければならないほどの高貴な身分、つまり王族の身分であることを示すエピソードととらえることもできるのではないだろうか。

⑨鎌足(鎌子)の人となりを持ち上げるあからさまな修飾記事が見られる。鎌子が軽皇子の宮を訪問した際、「軽皇子は鎌子連の資性が高潔で、容姿に犯しがたい気品があると知った」との文章と、それに続く鎌子は「人となりが忠正で、世を救おうという心があった」との文章である。

⑩中大兄皇子の立場について
 鎌足は親しくなった中大兄と一緒に心中を明かし合ってかくすことがなく、南淵請安の所に自ら儒教を学ぶこととなり、往復の路上で肩を並べてひそかに図った。二人の考えはことごとく一致した、との記事がある。おそらくここで鎌足は入鹿殺害計画について中大兄と話し合ったと想像される。
 はたして鎌足が中大兄に入鹿殺害計画の話を持ち出したとき、中大兄はこの計画に乗るであろうか。
 中大兄の立場を考えてみるとよい。
 母親の皇極が玉座に着いたことにより、その長男である中大兄は皇極の次の皇位の最有力候補の立場を手に入れているのである。少なくとも舒明紀、皇極紀を読む限り、そのようにいうことができる。

 巻第二十四皇極紀では、不思議なことに皇極が即位した経緯が何も述べられていない。舒明記では舒明天皇の即位に至る経緯が詳細に述べられているのに対し、皇極紀は、いきなり既に皇極が即位しているところから始まっている。
なぜ皇極が玉座に着くことになったのか。実はこの点にこそ乙巳の変が起きた理由の秘中の秘が隠されているのではないかと筆者は考えている。だが、この点については、ここでは立ち入らない。

 さて、皇位継承問題は朝廷における最大の政治課題であるはずだ。官人達の最大の関心事と言っても過言ではない。誰が皇位に付くかによって、朝廷に仕える群臣らの出世や一族の生活に大きな影響が出るからである。さらに重要なのは、誰が玉座に着くかによって、次の皇位継承者の順位にも変動が生じることである。

 皇極即位の経緯が述べられていないので、筆者において想像すると、皇極はおそらく蘇我蝦夷や入鹿をはじめとする主に蘇我系の群臣の推戴を得て玉座に付いたであろう。また皇極を玉座に着けることによって、皇極の次の皇位継承者としては、年長ではあるが、皇極の子ではない古人大兄より皇極の子である中大兄のほうが有利となる状況を蝦夷や入鹿が作り出したということができる。古人大兄は次の皇位継承者の候補から外されたということである。

 入鹿が独断で皇極の次は上宮の王たちを廃して、古人大兄を皇位に就けようと企てたとの書紀の記事について、倉本氏はコメントを付していないが、すでに舒明即位と皇極即位により、上宮家の者(山背大兄)が皇位を継ぐ可能性はほぼないので、もはや政敵でもない上宮家を廃する必要性はない。また古人大兄を皇位に就けようとする意図が入鹿にあったなら、舒明崩御後、皇極を皇位に付けるのではなく、舒明の子であり中大兄より年長の古人大兄をすぐに皇位に就けようと動くのではないだろうか。書紀の記述では入鹿の計画は支離滅裂である。首尾一貫しておらず、ちぐはぐで場当たり的である。記事は入鹿の専横を強調するための単なる作文と見るべきであろう。
 
 さて、皇極が玉座に着いたことで、次の皇位継承者としては、中大兄のほうが、古人大兄より有利な立場になった。またそのことを十分に自覚できたであろう状況下で、中大兄が皇極の側近である入鹿の殺害に協力し加担するとは到底考えられない。次期皇位最有力の立場を投げ打って、確実に成功するとも限らない、それどころか失敗すれば自分自身も命を危うくすることになる、一か八かの賭けに出るとはとても考えられない。また大極殿での重要な儀式の場において皇極の側近の入鹿を殺害するという暴挙に出れば、帝である皇極の体面を汚し怒りを買うことにもなる。失敗した場合、中大兄は捕らえられ重い処罰を課されることも、中大兄には想定できたはずである。
 帝の側近であり実権を持つ入鹿の殺害を、しかも大極殿という公式の場で実行することに中大兄自らが関与するとは到底考えられず、作り話も甚だしいと言わなければならない。

⑪鎌子が「大事を謀るには助力者があるほうがよろしい」と言い、蘇我倉山田石川麻呂を助力者に選んでおり、絆を深めるため中大兄と蘇我倉山田石川麻呂は縁組までしているが、仲人を無官の臣下の鎌足が務めることはありうるだろうか、甚だ疑問である。

 入鹿殺害という大事を果たすにあたり「助力者があるほうがよろしい」というのは常識的に見ておかしい。重要なのは計画の秘密を守ることであり、そのためには、むしろ助力者はできるだけいないほうがよいので、首謀者自身による単独犯行でしかも誰がやったか不明の暗殺の形をとるのがベストではないか。
 もっともこれについては、入鹿を確実に仕留めること以上に、中大兄を旗頭として実権を奪取するクーデターであることを皆に示すことのほうが重要であり、そのために大極殿で謀殺するという演出が必要だったということも考えられるが、それにしても中大兄と鎌足の立てた計画は助力者の人選一つとっても杜撰極まりないものと言わなければならない。

⑫書紀の記事によると、蘇我倉山田石川麻呂の役割は三韓の調を奉る儀式において上表文を読み上げるだけの役回りである。殺害とは何の関係もない些末な役割のために蘇我倉山田石川麻呂を味方に引き入れるようなことをするであろうか。しかも中大兄は殺害計画を事前に蘇我倉山田石川麻呂にばらしているのだ。こんな幼稚で不用意なことをするであろうか。入鹿の同族にあたる蘇我倉山田石川麻呂に入鹿殺害計画のことを話したら、その途端に倉山田石川麻呂はそんな大それた計画には加担できないと密かに心変わりし、逆に殺害計画のことを入鹿に密告することも想定される。一連の記事は作り話であろう。

⑬鎌子が選んだ助力者三人は、蘇我倉山田石川麻呂のほか、佐伯連子麻呂、葛城稚犬養連網田であるが、殺害の実行現場となった大極殿でのふるまいをみても三人とも全く頼りにならない臆病者である。このような人選を鎌足がするであろうか。

⑭書紀の記述によれば、助力者がなんとも頼りにならないので、中大兄がやーと声かけして入鹿に斬りかったのであるが、「長槍」を手にしていたはずの中大兄はいつの間にか、「剣」をもって入鹿に斬りかかっている。長槍が剣にすり替わっているのである。中大兄の活躍を讃えるための作文であることは明らかであるが、書紀編集者が悪乗りし、わざとあり得ないウソを書き込んだものであろう。読者はこういう点にも注意を払う必要があろう。

⑮書紀巻二十五孝徳紀の冒頭に、孝徳即位の内幕が描かれている。皇極から中大兄に皇位を譲ると伝えられた中大兄が鎌足に相談している。これに対し鎌足は次のように意見を述べている。
「古人大兄皇子は殿下の兄上です。軽皇子は殿下の叔父上です。古人大兄がおいでになる今、殿下が皇位を継がれたら、人の弟として兄に従うという道に背くでしょう。しばらく叔父上を立てられて、人々の望みに叶うならよいではありませんか。」
中大兄は深くその意見をほめられて、ひそかに天皇に奏上されたとあるが、その内容は、鎌足と中大兄の二人の間だけの秘密に属するものであり、文書にされるはずはなく、明らかな創作記事と言わなければならない。

⑯乙巳の変の新政権発足のときの記事に「中臣鎌子連は至忠の誠を抱き、宰臣として諸官の上にあった。その計画は人々によく従われ、物事の処理はきちんときまった」とある。これも鎌足を持ち上げる文飾である。

 以上、文飾又は作文ではないかと思われる箇所を、前回の倉本氏の指摘に付け足す形で拾い上げてみた。


 調べてみると、乙巳の変については諸説あり、正史説のほかに、政権内抗争説、宗教的背景説、外交的背景説、皇位継承問題説、記録操作・虚構説などあるようだ。
 いずれの説又はそれらの複合説をとるにせよ、作文に過ぎないウソの部分を取り除いた上で、史料には書かれていないが、これが真実だと思われる推理をも大胆に展開し、乙巳の変の再構成を試みることもおもしろいのではなかろうか。
 その際重要なことは、古代人は現代人と比べると幼稚であったとする先入観を持たないことである。それどころか、彼らは便利な文明の利器は持っていなかったが、現代人と変わらぬ、いやむしろ現代人を上回るような知恵や知性をもっていたことを念頭に置き、物を考える必要があるということである。
(つづく)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

談山神社 多武嶺縁起絵巻 乙巳の変

 

 乙巳の変についてであるが、倉本一宏氏の著書(倉本一宏.藤原氏-権力中枢の一族.中公新書,2017)をたたき台にして、乙巳の変の物語のおかしさについて考えてみたい。

 既に倉本氏自身が、クーデターの経緯を述べるに当たり、とても史実とは思われない文飾、作文の箇所を本書の中で述べている。次のとおり。

□入鹿討滅のクーデターの場面における文飾

①中大兄が入鹿に突進し剣で斬りつけたとき、皇極の座に転がり出、「皇位に座すべきは天の皇子」と訴えるということは、およそあり得る話ではなく、作為甚だしい。

②中大兄が「鞍作(入鹿)は天宗(王権)を滅ぼし尽くし、皇位を絶とうとしております。鞍作のために天孫が滅びることがあってもよいものでしょうか」と語った箇所は作文も甚だしい。

③「皇極が宮殿の中に入った後、子麻呂と網田が入鹿を斬り殺した。入鹿の屍が雨で水浸しになった前庭に置かれ、むしろやびょうぶで覆われた」との記述も創作であろう。

④「天宗を滅ぼし尽くす」と、自らが天孫に替わろうという野望を懐いていたと短絡させることは論理的でない。

⑤斬られた入鹿が開口一番、「皇位にあられるべきお方は、天の御子でございます」と訴えるというのも変な話である。

⑥斬られた後に叫んだ「私が何の罪を犯したというのでございましょう」も本当に発したものと思えない。

⑦刺客二人が水で飯を流し込んでも緊張で嘔吐してしまったときに、責めて励ましたという場面について、これから殺害を実行しようとするときに飯を食う人間がいるとは思えず、これも作文であろう。

 藤氏家伝の記事とも比較しながら、著者倉本氏が指摘している文飾(作文)は以上のとおりである。


 倉本氏の書きぶりはさらっとしたものである。藤原氏一族の通史を描くことが本書の目的であるため、乙巳の変だけに限り、深く追求しなかったのも無理もないと思います。


 それにしてもこれだけの文飾を指摘されてもなお、大極殿での入鹿謀殺は事実であったと言えるものでしょうか。倉本氏自身も歴史的事実ではないのではないかと強く疑っているのではないかと想像してしまう。
 特に、倉本氏が文飾の一つとして取り上げた上記⑦については、殺害現場でメシを食う場面の記述は単なる作文というよりも、明らかな悪乗り記事である。書紀編集局は大笑いしながら作文していたのではないか。

 つまり、こういう悪乗り記事をも加えることによって、大極殿での謀殺劇など実は嘘っぱちだと書紀編集局は仄めかしているということができるのではないか。そればかりでなく、記事を大真面目に受け取る読者を馬鹿にしているのではないかと想像される。
(つづく)

 

高市政権が2025年10月21日にスタートしました。

問題は山積でしょうが、当面の政治課題は何でしょうか?

 

・「責任ある」積極財政

・消費税の減税、廃止、増税

・手取りを増やす

・物価高対策

・ガソリン税暫定税率廃止

・高すぎる社会保険料の削減

・安全保障

・日米同盟の強化

・中国、ロシア、北朝鮮の脅威への対応

・移民政策

・トランプ関税、80兆円対米投資

・財務省解体

等々

 

色んな切り口で思いつくまま挙げてみました。

さて、今後の政局の展開は読めませんが、いずれにせよ、政治が真っ先に最優先で取り組むべきことは、財務省対策だと思います。財務省が現状のままである限り、高市氏が首相になったとしても、日本の政治(特に国内政治)はほとんど変わらないし、経済成長もしないと思います。

財務省の問題は、その体質であり文化です。これが諸悪の根源です。

 

形式上国会が行政府の上に位置づけされていますが、国政の全てを事実上、仕切って実行しているのは様々な専門知識を有する各行政府です。その各行政府を牛耳っているのは、予算の編成と査定権を持つ財務省であり、その権限は絶大です。各省庁は財務省の言いなりです。

 

また国会議員の中から選ばれた総理大臣ほか閣僚らも財務省のご説明と称する巧妙な根回しによる洗脳工作により、ころっと騙されるか、国税の査察に怯えて、財務省の言いなりに成り下がるのです。これがずっと続いてきた政治の現実です。

 

驚くべきことに、財務省には国益の観念や国利民福といった思想はありません。「増税は勝ち、減税は負け、増税をした者が出世する」という省内ルールで職員は動いているだけです。国会議員を手玉にとり、あるいはペテンにかけ、増税のみに直走る財務省はハッキリ言って狂っています。このまま増税カルト教団による国政壟断が続く限り、日本の未来は暗澹たるものでしょう。

 

そこで財務省対策(解体、省内文化の大転換)が重要になるわけです。

政治の側が非常に強いリーダーシップ(人事権行使含)を発揮して財務省に言うことを聞かせることができれば、それに越したことはありません。

が、財務省が政治サイドの命令・要求に服さないようであれば、省の解体しかありません。

 

財務省の解体のプランとして、次のようなものがざっと考えられます。

 

❶財務省を歳入庁と会計管理庁の二つの役所に分ける。財務省と国税庁を切り離すことが重要。

❷内閣府が予算編成権(査定を含む)を持ち、予算編成を担う人員は、政治家をトップにスタッフには旧財務省を除く各省庁の業務に精通したベテラン職員を配置する。

❸歳入庁の幹部職員は国税庁出身のプロパーで構成する。旧財務省の主税局の若手と中堅職員は歳入庁へ移す。全国にある税務署は歳入庁が統轄する。

❹その他旧財務省の事務次官以下全職員は、全て会計管理庁に配属し、予算の執行管理だけを担当する。

人口の首都圏集中の解消、地方の活性化及び国土防災のため、事務所の所在地は、例えば、歳入庁は長野県に、会計管理庁は新潟県佐渡島に本庁事務所を移転する。

 

 

 

 

差し迫った台湾有事を阻止するために日本にできることは何か?

 

現在の中国は、もはや台湾奪取の野心を隠そうとしておらず、実戦を想定した軍事演習に取り組んでいます。繰り返される演習への慣れが台湾側の油断を生み、ある日突然、演習がいきなり実戦に切り替わり戦争の火蓋が切られるのでしょうか。

 

台湾有事は1、2年のうちにも実行に移される可能性も指摘されており、そうなった場合、日本は安全無事というわけにはいかないでしょう。尖閣諸島などあっという間に中国に取られてしまいます。台湾からの避難民が日本に大挙押し寄せてくることも考えられます。

 

はたして中国の台湾奪取の野心を思いとどまらせることは可能でしょうか。そのために一体何ができるでしょうか。どのような方法が考えられるでしょうか。

 

一般的には、差し迫った軍事的脅威に対しては軍事的に対抗すること。すなわち台湾、日本、米国が連携して中国の軍事力に対抗するという方法でしょう。

 

中国は超限戦という、なんでもありの戦略、戦術を駆使して、軍事力行使に伴う自国の犠牲を最小限にし、あっという間に台湾を占領してしまうという方法を練っているのでしょうか。

 

台湾側も軍事力には軍事力で対抗するとの論理で中国が繰り出すであろうあらゆる戦略、戦法に対応できるよう、効果的な対策を考えていくのでしょう。

軍事には軍事で対抗する論理が強まると政治の論理がこの軍事の論理に追従しがちとなります。軍事をも包括し軍事より上位の意思と見識と力を発揮すべき政治が軍事の下位に置かれてしまうという本末転倒が起きないよう、政治の側がしっかり軍事をコントロールしないといけません。

 

心配される台湾有事の根本原因は、台湾奪取を国是としている中国政府の意思(あるいは独裁者習近平の個人的野心)にあります。

中国の意思が変わらない限り、台湾有事は避けられないのでしょうが、そもそもの中国の意思を変更させることはできないものでしょうか。

この点に政治の知恵を傾注させることが重要であると考えます。

 

そこで、一つの案ですが、中国政府の基本方針の大きな転換を意味しますが、中国の領土的野心の対象を台湾からもっと魅力的な別の対象に変更させることが考えられます。

その対象とは、沿海州です。

 

沿海州の大きさは日本列島全体の約半分、台湾の約5倍に相当します。台湾や尖閣とは比較にならないほど、沿海州ははるかに大きく、しかも魅力的な獲物ということができます。

 

歴史を振り返えると、沿海州は1860年の北京条約でロシアが当時の清から文字通り掠め取り自国の領土としたものです。

 

西洋列強や日本は帝国主義時代に中国大陸に有していた領土や権益を、第二次世界大戦の終決とともに失いました。わずかにイギリスが保持していた香港は1984年にイギリスと中国との間で合意が成立し、1997年に中国に返還されました。

大国中国の意思に当時のイギリスのサッチャーが屈したわけです。国力の逆転により領土返還が実現した事例ということができます。

 

香港は合意後すぐに返還されたわけではありません。合意から実に13年の期間を経ています。この点がまさに重要ですが、中国がすぐに取り返えそうとしたなら、おそらく戦争が避けられなくなります。それを回避するために返還までの長い期間が設けられたということができます。

 

さて、中国にとって国辱ともいえる帝国主義時代の負の遺産でありこれまで手付かずに残こされてきた領土問題がまさに今ロシア領となっている沿海州の領有問題です。

 

中国政府はかねてより沿海州は本来自国の領土だとの認識を持っています。国民にもその意識を持つよう歴史教育を行っています。

台湾でも同様でしょう。

 

すでに中国は沿海州における中国の権益拡大を進めています。事実上の領土奪還を目指しているように思われますが、公式には沿海州がロシアの領土であることは中国とロシア間で合意された解決済みの事項でもあります。

 

しかしながら、国境線は国力によって決定されるのが、国際政治の現実です。

2004年に合意された中露間の国境線など、当時の中国とロシアの国力を反映したものに過ぎません。絵に描いた餅です。今の中国とロシアの力関係を考えると、中国のほうから国境線問題をロシアに対して提起し、沿海州を返還せよと強く主張すれば、ロシアは中国の要求を拒絶することはできず、交渉のテーブルに着かざるを得なくなり、そして最終的に沿海州を返還せざるを得なくなるのではないでしょうか。

 

旧ソ連時代とその後のロシアに対してはなかなか持ち出すことが出来なかった沿海州地域の返還の話を、超大国にまで成長した中国は、ウクライナとの戦争の長期化も相まって弱体化著しいロシアに対して、正式に堂々と主張できる時期に来ているのではないでしょうか。今が歴史戦を強力に推し進めることができる絶好のタイミングだと考えます。

 

歴史的に見たとき、沿海州が元々中国の領土であったことは明白な事実です。領有の正当性が中国にあることは疑いをいれません。願望の段階に止まりこれまで実現出来なかったことが、国力の逆転により実現可能な状態にあるのが今現在なのです。

 

中国が大きく舵をきれば、ロシアから中国への沿海州返還は、おそらく香港の場合と同じ道筋を辿って、遠い将来において、戦争を交えることなく、確実に実現されることになると考えます。

同じ要求を持つ台湾がどう対応するのかという変数も考える必要がありますが、沿海州は中国が中心となって領有し、台湾も多くの権益をこの地域において手にするという形になることも考えられます。

 

そこで日本の役割が重要になります。日本は国際社会の中にこの歴史問題を持ち出すのです。元々中国の領土である沿海州をロシアが掠め取ったという歴史的事実を広めるプロパガンダを行うのです。

日本は中国側に立って協力するわけですが、そのやり方については、まず学術面から開始し、解決されるべき負の歴史問題として提起し、世界中の国が中国支持に動くよう、日本はその先導役を務めるのです。

 

中国サイドに立っての動きが起きることにより、今事実上進んでいる沿海州における中国の権益拡大も一層進むこととなります。最終的に数十年後に沿海州を中国に完全に返還することを内容とする条約の締結が実現するまで、日本は中国側を応援するのです。

 

ウラジオストクを含む沿海州はロシアという国の存亡を左右するチョークポイントと言っても過言ではありません。

中国とロシアとの協議により、ロシアが沿海州を失うことが決定した段階から、ロシアの弱体化、衰退は止まらなくなるでしょう。国土の東側において、ウラジオストクという不凍港を失い、最終的に大陸と太平洋とを繋ぐ大きな物流の出入口の拠点を失うことになります。

ロシアは巨大な国土をもちながら、その東側は陸の孤島と化すわけです。

 

ちなみに国土の西側においても、ロシアは海洋を自由に行き来できるルートを失いつつあります。ウクライナとの戦争の長期化により、北欧の国々がNATO加盟したことやシリアの体制が崩壊したことなどが影響し、ロシアは国土の西側から安全かつ容易に海洋を行き来することが困難になってきています。

 

そのため、第三のルートとしてロシアから南下しイランの国内を経由しペルシャ湾から海洋に出る計画を立てているようですが、イランの協力なしにはこのルートの開発は不可能です。しかも他国の領土内を経由しなければ海に出ることができないという弱点を抱えることになります。ロシアはますますイランに依存することとなり、イランの意向を無視できなくなるのではないでしょうか。

 

船舶による巨大な物流の拠点であるウラジオストクの港を失うことにより、ロシアはどうやって北方領土を維持することができるでしょうか。航空機を使って本国と島を繋ぐことはできますが、物流・人流とも小規模なものとならざるを得ません。

そうなるとロシアにとって北方領土の維持が逆に大きな負担となることが考えられます。それならいっそ日本に売却したほうがましだといった意見がロシアから上がってくる可能性も考えられます。

 

沿海州奪還は戦争によらずに、外交交渉を経て必ず実現できることです。そして日本は、沿海州の中国への完全な返還が実現するまでの間、対中国との関係において、安全保障上の安心をかなり長い期間にわたり確保することができるのではないでしょうか。

 

日本の下心など中国に見透かされていても構わないのです。それより中国自身が、台湾と沿海州を天秤にかけたとき、どちらが優先事項と考えるかが重要です。領土の大きさばかりでなく、より確実に、より平和的に奪還できるのはどちらかという点も当然中国政府は考慮するでしょう。

 

中国による安定保障上の脅威を緩和するため、日本は中国の沿海州奪還というかねてより温めている野心の実現に協力するのです。日本のふるまい方を見て中国としては悪い気はしないでしょう。むしろ日本の姿勢を大いに歓迎してくれるのではないでしょうか。

 

中国の野心を沿海州に振り向けることができたら、中国にとって一か八かの危険なかけである台湾奪還の問題や付随する尖閣問題は優先順位が下がり、実行を差し控えるのではないでしょうか。

台湾より沿海州をより重要視するという国家意思の転換も、面子を重んじる国だからこそ、可能であるということができるのではないでしょうか。

 

沿海州の奪還を実現した(少なくともその確実な道筋を付けた)中国の主席は、偉大な事業を成し遂げた英雄として中国の歴史にその名が刻まれることでしょう。

 

さて、沿海州を返還せざるを得なくなったロシアは太平洋への出口を失い国力の弱体化、衰退は避けられません。

ロシアはなんとかして沿海州の以北にウラジオストク並みの不凍港建設に乗り出すのではないでしょうか。

ロシアに対してはここからが日本の出番です。

沿海州以北に大陸と太平洋を繋ぐ良好な物流の出入り口(大規模な不凍港、十万単位の人々が居住できる都市、大陸西側との太い交通網の整備などが必要)を建設することはロシア一国では不可能です。そこで地理的に近い日本が、ロシアによる新たな巨大プロジェクトに援助の手を差し伸べるのです。大規模な物流の拠点となる不凍港建設には長期の期間を要します。完成するまでの間は、日本はロシアとの関係において安全保障上、安心できる期間を確保できるのではないでしょうか。

 

そればかりでなく、日本にとって長年の悲願であった北方領土の返還についても、返せ、返せの一本槍のやり方ではなく、ここに至り自ずから実現の扉が開かれる条件が整ったということができるのではないでしょうか。


「なめられてたまるか」

石破首相はトランプ関税にどう対応すればよいか分からない状況に陥っています。

トランプがこのような関税を仕掛けてきた理由や背景を知らないため、こんなエキセントリックな発言になったのでしょう。

 

財務省と経団連はダンマリを決め込んでおり、対応を赤沢や石破に丸投げしているのでしょうが、財務省と経団連の対応は、まことに無責任かつ卑劣極まりなく、連中の不作為が大きく国益を毀損する結果を招くのではないでしょうか。

 

消費税収入の約3割が経団連所属の輸出大企業に対する輸出還付金に回っている事実を石破首相が知れば、対応策も自ずから変わってくるのではないでしょうか。

トヨタ一社だけで直近の1年間でなんと約6000億円もの輸出還付金を受けとっています。

 

誰よりも詳しく事の本質を知っている財務省と経団連は、しらばっくれるのではなく、国民に正しい情報を提供することにより、日米関税交渉が最善の着地ポイントを見出せるとともに日米の同盟関係にヒビが入ることのないよう、日本の交渉団に全面的に協力し、自らの責任を果たさなければならないと考えます。自分達だけの利益ではなく、日本国全体のことを考えて対応することが重要です。


スポンサーの意向を忖度してか、大手メディアも関税問題の根本にあるものを報道しようとしません。しらばっくれるのも甚だしいですね。

 

では、トランプ関税への対応策の一案ですが、事務的に可能かどうか分かりませんが、関税を引き下げてもらうためには、日本の輸出企業が米国向け輸出分について受け取っている輸出還付金(輸出補助金)を全廃すること、ではないかと考えます。

 

またグローバルな視点で見れば、WTOの場で協議し、世界150か国が導入しているVATは事実上の輸出補助金であるから一斉廃止するとかの抜本的な解決策の提案も考えられるかと思います。


日本が米国と一緒になって、このVATと呼ばれる世界貿易において長年にわたり続いた悪習の廃止に向けて取り組んでみてはどうでしょうか。