こういうことを言ってしまうと歳がバレてしまうのだが、この曲の発売時、私は小6でした。
赤いスイートピーを経てこの曲あたりから聖子ちゃんの呉田軽穂作品にメロディやコードの面で異様な関心を示すことになります。呉田軽穂さんは年配の男性だと思っていたし、ユーミンも知らなかったので、同様に「気になるコード進行」を連発する筒美京平先生と同じ立ち位置の作家だと思ってました(笑)。
「気になる作家・呉田軽穂」はこの曲で決定的となり、散々耳コピしてエレクトーンやピアノでブーチャカ演奏した挙句次の
「小麦色のマーメイド」が発売されたときのベストテンをテレビの前でしっかりと正座して聴いた夏の夜の光景を今でも覚えています!
そして、聖子ちゃんの新曲が呉田軽穂作品でない時は、1度聴いて気がつくほど!になります。色彩、匂い、その上品さが聖子ちゃんの声と合っていて、ほんとに大好きすぎますこのあたりの作品!

さて、前置きが長くなりましたが、本日も熱烈なラブレターを書かせていただきます。

{C0AA44F4-DDA6-4B41-9DED-A724C4A1D4E6:01}

☆楽曲情報

  1982.4.21発売
  オリコン1位

    作詞  松本  隆
    作曲  呉田軽穂(松任谷由実)
    編曲  松任谷正隆

☆採譜譜面
{07D5BAEE-CBBD-4178-A32F-A2FAF140AC48:01}

☆Aメロ(0:26~)
(この曲はサビで始まるのでこの♫右手に缶コーラ、をAメロとしますね)

 |Em  |C  |Am7  |Am7/D |
♪右手に缶コーラ、左手には白いサンダル

この最初のEm-C 、ふっと、せつないんですね。
以下のようにして弾いてみてください。

|G  |G |Am7 |Am7/D |

これでも通るんです。ベタな主和音始まり。やっちゃいがちです!

それがいきなりトニックのマイナー代理コードⅥmのEm持ってきてそのままEmでも行けるのにわざわざC!Ⅳの和音です。
Ⅳは上品です。イメージと色が。
原因はわからないんだけど、アーメン!のアー、の部分だからかなぁ。バロック音楽で擦り込まれてるからかなぁ、わからないけど私はとっても大好きな色です。

そして

☆Bメロ(楽曲タイム0:41~)
♪バカね呼んでもむだよ水着持ってない

 |Bm7  |Bm7 |Em7 |Em7 |
 |F       | D7sus4 |~

Bm7-Em7とグレーな色あいが続き、
いきなりのFの色彩変化でどーんとD7!

F-D7(Ⅶ♭-Ⅴ7)の異質な響き、

ユーミン作品では1981年のアルバム
「水の中ASIAへ」の「わき役でいいから」の楽曲タイム0:59~
♪すぐ会いにゆける近さだったね、
の近さ、部分のE♭-C7(ヘ長調Ⅶ♭-Ⅴ7)
で行われ、

それが初出と思いきや

1980年のアルバム「SURF&SNOW」
の「恋人がサンタクロース」の楽曲タイム
(0:35~)
♪サンタが連れて行ったきり

のG-E(イ長調Ⅶ♭-Ⅴ)で行われていた。

1960年代の洋楽ポップスでごくたまーに見たことのある進行だが、どちらかと言うとレアな進行である。

余談だが、最近出会ったこのⅦ♭-Ⅴ7
進行は近所のスーパーで流れる
「角上魚類のうた」である。
びっくりして魚選んでる場合ではなかったよ~(笑)

さて話を渚のバルコニーに戻しましょう!

☆Bメロサビ後半からCメロ
(1:04~)

 |G  |Bm7 |Am7 |Am7 B7|
 |Em  |Em/D♯ |G/D  |C♯m-5 Am|
♪霧のベールで2人を包みこむわ、
 I love you so love youもう離さないで

B7は次のEmへ向かうセカンダリードミナント。そのたった2拍のこのコード、なくてもいいけどあると全く違う。次へ強進行を生むから。こういうちょっとしたところも好きな理由のひとつです!

そして、Emからソラシソラシのメロディが連続する中、半音ずつベース音が降りて行きます。ラインクリシェですね。

(ラインクリシェは「瞳はダイアモンド」の
楽曲タイム0:58♪いつ過去形に変わったの、でも使われています)

さて、曲のラスト、♪そして秘密~はすごく不思議な響きですよね。
これはメロディのラの音がテンション9thでベース音のソとぶつかり、鳴らし続けてるコードがGM7で調性をぼやかしてあるんですね。♪そして秘密ーの秘密がいつまでも続いていく様な魔性な感じ!

この曲は曲が先に作られ、作詞は後なのですがこの最後にこの歌詞を付けられた松本隆さんも凄い!と思います!

ビバーチェピアノ教室
(クラシック幼児~シニア、ポピュラーピアノ、コード理論)
埼玉県川越市今成4-20-56
尾崎陽子
お問い合わせ049-246-1125

教室のホームページできました!

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トークイベント開催します!
かんたんにたのしくピアノを弾きながらユーミン作品の魅力について探ってみたいと思います。
楽譜が読めない方でも大丈夫です!

ここのせつなく感じる部分、他のあの曲と同じだったんだ、とか、作品の変遷なども一緒に追っていきたいと思っています。
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ユーミントリビュートバンド「スーパーパラシューター」のドラム担当の松山宣子さんが特別ゲストです。当日は私のピアノと共演で、カホンを演奏していただきます!

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