2021年1/7【403】Excellent!! 難易度3

2ヶ月以上太陽が昇らない北極の『極夜』。
そこを一人旅して見たものは。
そして極夜明けに『太陽』を初めて目にしたとき、私は一体何を思うのか。


人間は太古の昔から太陽と共に生活を営んできた。
洞窟に数ヶ月間暮らすと、発狂し、精神に異常をきたすという。

そんな北極の極夜を一人(&犬一匹)で4ヶ月間旅をする。
こんな理解不能な旅に自ら挑むなんて、この人一体何を考えているんだろう?
興味を抱けないはずがない。


何度も何度も何度も窮地に陥り、いつ死んでもおかしくない。
だって氷点下40度、辺り一面暗黒の闇、闇、闇。

不運に次ぐ不運の連続。
4年間に渡る周到な事前準備も全てが水泡に帰す。

自分の周囲数百キロに人間はいない。
地球の果ての果て。
絶望の中で著者が感じたもの。

大自然や世界を相手に、あまりにも一人の人間は無力である。
だが、自分の生き方だけは自分で変えられる。
たとえ極夜にたった一人であろうとも。


地球と宇宙と私一人。
月の神秘、星座の美しさ、闇の深さ、大自然の無慈悲さ、筆舌に尽くしがたい絶景、そして太陽。
圧巻の描写であった。
私まで宇宙を旅している錯覚を覚えた。


人間にとって『生きる』ことは本能だ。
自分の意思とは関係なく身体は順応し生きようとするし、自分の力全力で命をつむごうとする。

そしてきっと、人生において無駄なことなんて何一つとない。
だけれども困難な状況に直面したときに、強い意思を持ち続け(だって、諦め=即死亡!)前を向き進み続けることの難しさ。

だがその失敗や不運を『失敗と不運』と決めてしまうかどうするかは、自分次第である。


あまりにも日常に溶け込みすぎて気にも止めなかった太陽。
同じ太陽が、こんなにも、『太陽』だなんて。
感動と人生の不思議さに目頭が熱くなった。
そして私も『太陽』を見てみたいと、強く思った。


太陽の光で私達は文字通り希望を見いだす。
太陽は毎日昇る。
必ず。


そして
「人生に無駄なことなど何もない」
と言っておきながら、
「今日も布団から出るのに一時間も無駄な時間を過ごしてしまった」
と反省する私であった。


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