2020年11/15【390】very good! 難易度4

簿記・会計・ファイナンス。
ワタシ的にさっぱりわからない&最も興味のない分野の一つなので【会計の世界史】なんて別に読まなくても。
と思っていたのだけれど、Amazonレビューがあまりにも高評価だったので読んでみた。


読了。

素晴らしい!!
そして、とっても分かりやすい!!

会計・簿記・財務会計・管理会計…
そういった『概念』が、そもそもなぜ誕生したのか?
それを当時の『時代背景』にフォーカスしてそこから考えてみるという、コペルニクス的発想の転換!←?


15世紀の名画から始まり、17世紀の蒸気機関車や自動車等の発明品~20世紀のビートルズやマイケル・ジャクソンまで。

それらが『会計誕生の歴史』に深く深く関わって(?)いたとは、
驚き以外の何物でもない!

500年の年月とともに話の舞台もヨーロッパからアメリカへと渡り、まるで時空を越えて旅をしているかのようだった。

世の中が少しずつ少しずつ発展し、豊かになっていく。
と同時に、物事が段々大きく複雑になっていく。
それまでになかった新しい問題が発生し、新しい考え方が必要になってくる。


ふむふむ、減価償却だの連結決済だのキャッシュフローリングだのプリンシパル・インベンスメントだのって、そういう理由で生まれたのね!


…という『理由』の中身が、絵画だったり発明品だったりビートルズだったりの『発現』に関連付けてあるので、非常に楽しく興味を持って『会計』について勉強できるのだ。


正直なところ、やっぱり私には『会計』に馴染みがなさすぎてまだよくわからないけれど、アメリカがなぜ・どうやって大量消費社会になったのか。
それだけは謎が解けて、
スッキリスッキリ!!


そして本書に出てくる偉人達がまたすごい有名人ばかり、かつエピソードが面白い!

数多の失敗を見事に成功へと繋げたベンツの話、レーダー開発者がレーダーガンによるスピード違反で捕まった(笑)話、ケネディの父であり稀代の大悪党(!)でもある男のお陰で経済が豊かになった話、スタンフォード大学誕生秘話、粘着気質のエジソン…等々、エピソード満載。


本書でも著者が言うように『会計』を分かりにくくしている理由の一つに『日本語訳が少し変』というのがあるという。
本書の解説を読めば、大きく頷くしかなかった。


また、本書の裏テーマである『父から息子へ』。
無理矢理関連付けてる感がなくもないけれど、家族愛の読み物としても世界史雑学としても楽しめる、大満足の一冊であった。

索引があればもっと読みやすかったのに、そこだけが惜しい!


「自分には興味がない」で終わらせずに、チャレンジして読んでよかった本です。


🌼コメント宜しくお願いします😊🌼