2020年 10/6【379】Excellent! 難易度3

史上最強のピアニスト、フランツ・リスト!
超絶技巧とイケメンぶりでヨーロッパ(得に女性)を熱狂させた、ピアノ界のスーパースター!

本書のタイトルが凄い。
そう、当時の女性達は彼の超絶技巧を目の当たりにして失神したという。

だって…
リスト、
カッコよすぎるわ~~!


考えてみて欲しい。
彼らが生きた今から200年前には、日常生活において「音楽」など聞く機会は殆んどなかった。
もちろん娯楽も今より圧倒的に少ない。
そんな時代にピアノで超絶技巧。
今で言えば人気絶頂アイドルやロックスター的な存在だろう。

そして肖像画。普通にイケメン。
(私は密かにピアノ界のオーギュスト・ボウと呼んでいる)。

そして何より。
その生き様が、決然たるその行動が、
文句なしに『男性的』でカッコいい!


リストはですね、ピアノ界のスーパースターなのに過小評価されまくっているのです。
※だってさ『この記事におすすめハッシュタグ』にすら『#フランツ・リスト』って候補に出てこないんだけど!


それはなぜか?

天才、神童。
名声のために武器にしたスキャンダル。
もう一人の天才、日本人が大好きなショパンのライバル。

このあたりがね…
200年程前の偉大な作曲家達に付き物の、明らかな『不幸』がリストにはないのよね…。

イケメンだわ、超絶技巧だわ、お金持ちだわ、モテモテだわで…嫉妬される要素しかなかったりする。


だがしかし。
天才ゆえの苦悩。
十代の少年にして感じた演奏活動への疑問と虚しさ。
全世界からのやっかみ、孤独。

そんなリストの生涯を、当時のピアノ事情・音楽事情・社会情勢や風俗等を解説しながら読み解いていく本書。

とりわけ日本で、これまで殆んど語られてこなかったであろうリストの生涯(特に晩年)や逸話、なぜリストはこうも理解されないのか、そしてリストとはどんな人物だったのかを考察する、初の読み物ではないだろうか。

なかでも親友ショパンとのエピソードが心暖まり、天才達の日常が垣間見れ微笑ましかった。

著書のリストに対するリスペクトと愛がひしひしと伝わり、それを十二分に受け取った私であった。


リストの死の年に撮影された写真が載っている。
享年74歳。
数えきれないほど味わったであろう栄光と挫折、称賛と屈辱。
彼は36歳でピアニストを引退し、晩年聖職者となった。


そういえば小学生の頃、音楽室にかかっていた作曲家達の肖像画。

モーツァルトもショパンも若いのね、変なグルグル頭のオジサン(バッハ大先生)もいる、それって地毛?。
めっちゃ睨んでるのもいるし(マエストロ・ベートーベン)。

でもなんでリストだけヨレヨレのおじいちゃんなんだろう?嫌がらせ?
と思っていたけれど。

今思えば、肖像画は晩年のものだったのね~。


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