2020年 7/13【352】very good
難易度4


『私』は『選択』によって作られている。
私が歩んできた道、私の人生そのものは、選択を繰り返してきた結果にすぎない。
では『選択』とは何だろう?


『選択』それは自分自身や自分の置かれた環境を、自分の力で変える能力のこと。

だから選択肢が多いことは無条件の善なのだ。
『自分の人生を自分で決めている』という意識が持てるから。

と言い切るのはちょっと待て!
そうは問屋が卸さないのをしっかりレクチャーしてくれるのか本書。


例えばアメリカのように幼少期から全てを自分で決めさせられる文化で育った人生より、日本に見られるように親が決めたレールの上を走る人生の方が満足度が高いことがある。

他にも、恋愛婚よりお見合い婚の方が将来的に幸福度が高かったり、資本主義より共産主義の方が人々の満足度か高かったり。

人はこんなにも文化や環境の違いに依存し、それ故に同じ物事も全く違う捉え方をしてしまうというのに大変驚いた。


他人の選んだものは選びたくなかったり、逆に難しい選択を他人委ねたり。
ブランド品に飛び付いてしまったり、品揃えが豊富すぎると売上が下がったり。
強い牽制は強い心理的反発を生んでしまったり、禁止されると余計にしたくなったり。

本書で見られる様々な面白実験の結果に驚くと同時に、まぁよくよく心理を考えると確かにそうかもね~と妙に納得してしまった。


『選択』がこんなにも奥深いものだったとは!
そしてあらゆる日常の場面――ビジネスや社員の満足度を高めるため――にも早速応用してみたいと思った。
まぁ私は経営者ではないのだけれど。


本書には『選択』にまつわるたくさんの小ネタやトリビアが出てくるのたが、気に入ったものを一つ紹介↓

今日のサンタクロースのイメージを作ったのはコカ・コーラである。
サンタの服とコカ・コーラのラベルの色は全く同じである。(色は特許まで取得してある)
サンタクロースはコカ・コーラの宣伝マンなんだとさ。


著者は全盲で、食べるものも身に付けるものも働く場所も結婚も、何もかもが運命によって決められているとされたインドのシーク教徒のコミュニティで育った。

ところが、『全てが選択』のアメリカで思春期を過ごすことになり『選択』について考えるようになったという。


この世界を楽しい場所にできるかどうかは私次第。


『あなたの人生ですよ、どんな人生にするかは、あなた次第です』


🌼コメント宜しくお願いします😊🌼