2020年 6/11【343】very good!
難易度1
『一度は行ってみたい世界の絶景』なんて番組や写真があるけれど。
自然が作り出した、ため息が出るほどに美しく目を疑う光景もあるだろうけれど。
本書が写す世界は、主に人間の創造物。
図書館シールが思いっきり被っているので分かりにくいが(司書さんなんとかならんかね?)、タイトル通りの
【異世界に一番近い場所~ファンタジー系ゲーム・アニメ・ラノベのような現実の景色】の数々。
スゴい、スゴい、スゴいっ!!
何コレ、CG?!映画のセット?!
じゃない!
誰でも見に行(くのはすごく大変なのかもしれないが)ける、現実にある場所!
観光地としては有名な所ばかりなのかもしれない。
カンボジアのアンコール・トムだったり、エジプトの神殿だったり、欧州の大聖堂だったり。
ワタシ的に本書で初めて知った場所もあった。
インドの階段井戸(今回一番ツボった!)だったり、台湾の九份(千と千尋かと思った)だったり。
気になって幾つかググってみたけれど(そして歴史を知って一層感慨深くなった)、ネットに載ってる写真も本書の写真も当然ながら同じだった。
でもなんだろう?
ネットの画像と本書の写真は何が違うんだろう?
光の加減?アングル?
著者兼カメラマンである清水氏は、特に写真の勉強をしたわけでもないそうだが。
どうやって撮ったの?
加工なんてしてないよね??
なんだろう。
刻一刻と変化する光が織り成すその一瞬の奇跡なのだろうか。
ライトに照らされた夜の街の風景もある。
でもなんでこんなに妖艶で幻想的なんだろう?
清水氏は毎日8時間ゲームをするオタクだったそうな。
それがある時、勤めていた会社を辞めて『ゲームみたいな風景が見たい!』
とカメラ片手に国内外を旅するようになったという。
そんな彼独自の場所・写真セレクトと、オタクならではのセンスとこだわりが、この異世界っぽさを作っているのだろうか?
『撮影地雑記』として若干のこぼれ話が載ってはいるものの、全然物足りない。
納得のいく写真を撮るまできっと物凄い苦労があったことだろう。
メイキングが知りたいっ!!
彼曰く
『SNS映えだとて、表面的な風景だけを持て囃す風潮には少し疑問を感じている』
気持ち、わかる。
何故コレがココにあるのか、誰がどうやって作ったのか。
知ればずっと面白いし、もっと興味も世界も広がるのに。
そして続けて曰く
『ゲームはやめたら何も残らない。でも自分が今いる現実の世界において、今を生きるための最も大きな原動力として、僕の心の奥に、今も確かに存在している。』(概略)
今まで自分が辿ってきた人生、ふと振り返って「何やってたんだ私」とジョゲることもあるけれど、それがあるから今の自分がある。
そして何でも好きなことをとことん追求し、場合によってはちょっとだけ方向転換してみたら。
想像すらしていなかったことが、起こるのかもしれない。
著者やエドワード・スノーデンのように。
ただひとつだけ残念なのが、
自分のショボい感受性と想像力…
写真集なんて見慣れていないので
すぐ見終わってしまう…
もっとじっくり本書の世界に入り込んでみたいっ!
🌼コメント宜しくお願いします😊🌼