母が舌癌になってから、

【食べる・飲む・話す・動く】の特に4つの動作は

母にとって、毎日戦い。

 

 

 

 

母:あ〜もうやんなっちゃう!

 

 

食べるのが苦痛ってホント嫌。

 

 

もぉ、ぃやッ!(ブツブツ・・)

 

 

 

 


なんとなく、

母が【笑っている顔】を見たのって、

いつだったかなぁ。と思った。

 

 

 

多分、

 

 


もう何十年とないかも。

 


母は私が小さい時から、
何かといつも「戦っている」記憶がある。

 

 

 

昔から笑顔が多くない母だった。

 

 

 

小学校の友達から、

「なっち(私のこと)のお母さんって笑わないね」って、

ふと言われたのをなんとなく、
「恥ずかしいこと」みたいに感じていた。

 

 


幼い頃の記憶であったけど、
友人のまっすぐな感想に
チクリと心が傷んだことをおぼえている。

 

 

結局、


母を笑顔にするのは、


犬とネコ達だったけど。

(ナイスなワンコとニャンコたちだった)

 

 

今思えば、

母はいつも戦かっていて、

笑うどころではなかったんだな・・・。

 

 

 

そんなふうに
大人になった今、
思えるようになった。

 

 

 

ふと、

母が笑った顔がみたくて、

母に笑顔の提案をしてみた(笑)

 

 

 


「おかーさん、

 ちょっと1分間、笑顔やってみよ!

 たるみ防止になるよッ!」

 

 

 

 

母:やだ。


私:なんで。


母:やだ。


私:ほら。ほら。(´▽`)


母:・・・。( ̄0 ̄)


私:もう少しッ!


母:(゚Д゚)

 

私:そうそう!で、1分!

 

母:(゚Д゚) →( ゚◇゚)→(´д`)疲れた。

 

結局、


出来た時間。

 

2秒。チーン。

 

 

でも、

 

母が一瞬笑った顔を見て、

 


なんか懐かしかった。

 

 

 

そういえば、
なぜ母はいつもイライラしてるのか、
気になって、母にイライラは何か、
聞いてみた。

 

 

 


私:おかーさんってさ、

  何にいつもイライラしてるの?

 

 

母:世の中。

 

 

私:(範囲デカイな)

 

   ・・・じゃあさ、

 

   何に対して許せないことがある?

 

 


母:・・・いろいろ。

 

 

 

私:いろいろって?

 

  何に対して「許せない」って結構大事で。

 

  あたしさ、おかーさんが離婚したこととか、

 

  許せないって思ってないよー?

 

 

 

 

母:・・・。

 

 

こっちからジャブを打ってみました。


そしたら、

 

少しずつ、少しずつ、


母は教えてくれました。

 

 

 

 


関東から三重へ来て、約30年。

 

 

おじいちゃんから逃げたくて、
家を出て結婚。

 

 


だけど結婚した父とは喧嘩の毎日。

 

結局、離婚。

 

 

 

人生の半分以上を、
身内も知人も友人もゼロの土地で、
スタート。

 

 

頼る身内も人もいなかったと。

 

一人ぼっちの戦いだったと。

 

 

専業主婦で

子どものために・・とがんばったけど、
病気ばかりの人生。

 

 


子宮筋腫、リンパ腫、
脳梗塞、舌癌、
C型肝炎、原因不明の症状・・。

 

 

 

 

母の話を聞いていたら、

娘として、全部知っていること。

 

だけど、

母の話を聞いていなかったなーと反省。

 

 

 

 

なんとなく、

身内って知っているコトが多いから、

向き合っているつもりになることが多い。

そんなふうに思った。

 


大人になって、


だんだんと母に似てきた。


そんなふうに思うことが増えた。

 

 

 

18歳くらいまでの自分が
「悲劇のヒロイン体質」だったのも、
似ている要素なのかも(笑)

 

 

 


私:おかーさんはさ、

 

  「家族愛」に飢えてた?

 

 


母:・・・うん。

 

 

 

私:じゃあ、今はもう大丈夫だね!

 

  今、超自由じゃん!

 

  てか、これからじゃない!?

 

  うちが子ども産んだら生きがいできるよ!

 

 

 


母:子ども嫌い。

 

 

 

  犬の方がいい・・。

 

 

 

 

私:・・・・(;゚ロ゚)んなっ!!

  (出た!毒!!)

 

 

 

こんな話をしながら、

母の毒がいつか中和されるように

母が持っているたくさんの劣等感を

少しずつ開放していけたらいーなーと思います。

 

 

【離婚に対する劣等感】

 

母が持っていた劣等感の一つに
「離婚をしたこと」がありました。

 

 

離婚したことで

子供たちに迷惑をかけてるという劣等感。

 


私、娘としては、
離婚した父も母も
それぞれの道を歩んで
それぞれの幸せのカタチと出会ってくれたらと思っています。

 

 

が、

 


私が反抗期まっただ中だった10代の頃。

 

 

 

当時、吐いた毒が
母に劣等感を強く持たせるきっかけ
だったとは・・・( ̄▽ ̄;)

話を聞くまで気づきませんでした。

 

 

(10代の自分が発した毒舌言葉)

 

「おかーさん達が離婚しているから、

 

 私も同じルートを辿るんだ!

 

 だから

 

 結婚に夢なんか持てない!(メ`□´)」

 

 

娘の反抗期の言葉をきっかけに、

 

何年も、劣等感を持っている母。

 

 

 


なぜ母が劣等感を持っているのか、

 

理解していなかった娘。

(自分以外だと思っていた(笑))

 

 

 

 

”反抗期”という名の

毒舌爆弾列車時代を反省し、

これからは、

母が前向きになれるように、

少しずつ向き合っていこうと思います。

 

 

 

あと、話せてよかったなと思ったのは、

 

 

「子どもに対して、

 

 申し訳ないという気持ち」

 

 

この気持ちがゼロだったら

逆に悲しいけど、

 

 

そこに引っ張られて

 

「幸せになる価値なんてない」っていうのは、

 

もう、思わなくていいんだよって伝えました。

 

 

 

若い頃の父と母も結婚する時は

離婚する前提で結婚するわけじゃない。

(新婚旅行も成田離婚寸前だったらしいけどw)

 

 

 

母も父も結婚した当時は20代で

若かった。

 

 

今、自分がその年齢になって、

やっと父と母も大変だったよな・・って

思えるようになりました。

 

 

 

親が子の幸せを祈るように、

 

子も親の幸せを祈る生き物だっていうのを

 

忘れちゃイカンとです。

(なぜか宮崎弁)

 

 

 

 

こんなふうに

 

思えるのも、

 

仲が悪いなりに、

 

父と母がそれぞれ、

 

なんだかんだ

 

ここまで育ててくれたからと

 

感謝しています。

 

 

 

毒舌両親に感謝(笑)