当店はもうカルボナーラはメニューには無いのですが、、昔からのお客様方のご要望であれば、コースに組み込めることが出来ます。

追加注文で単品でも作ることができます。



私の学生時代は喫茶店で作られる楕円形の鉄板でじゅうじゅうして持って来る、茹でたスパゲティーにその上からミートソースがかかっているのと、ナポリタンぐらいしかありませんでした。

それはそれで美味しいし最高の贅沢でしたが、滅多に喫茶店は行かなかったです。

10代でヨーロッパに渡り、初めてイタリア・ローマで食べたカルボナーラはびっくりするほどの美味しさでした、世の中に、こんな美味しいものがあるんだと思いました。

日本の観光客が食べると、ちょっと塩気が強いと思うかもしれません、それは生活習慣に慣れてしまうと、それが普通の塩味になってしまいます。


茨城県の学生時代は田舎の生活だったので、ほとんど外食はしないというか、お店が全くなかったというのが現実でした、道に運搬用の馬が普通に通っていました。

そして、イタリアでは、仕事によって地方・地方に行くと、いつもカルボナーラを注文して研究しておりました、同僚たちは、今回は違うのにしたらとも言われました。

ついでにイタリアで作っていたカルボナーラを紹介します。

※私が働いてたお店は、スパゲットーニと言う太い麺を使っておりました。

私がイタリアで作っていたカルボナーラ
120g  スパゲットーニSpaghettoni 2.2mm〜2.4mm
A〈ボウルに入れてよく混ぜておく。〉
1個 卵黄
1個  全卵
適量 すりおろしたペコリーノロマーノPecorino romano
適量  オリーブオイル
適量 グアンチャーレguanciale
  〈豚の頬肉近辺のパンチェッ   タPancetta〉

適量 パセリミジン
適量 粗砕きの黒胡椒

①.B一緒に入れておく、そして弱火にかけ、グアンチャーレをカリカリになるまで、ゆっくりとオリーブオイルに風味を染み込ませる。

②.①にパスタのお湯を入れ、馴染ませる、そして、スパゲットーニを入れる少し馴染ませる。〈この時点で少し味を見ておく、卵のアパレイユを入れる前に!〉

③.②を火を止めてからAを入れよく混ぜる、アングレーズソースよりちょっと固め位になったら、お皿に素早く盛り、粗砕きの胡椒を振ってイタリアンパセリを振り提供する。

こんな感じでしょうか、1番大切なのは、③の卵の硬さですね、何回も作ってるとそのコツがわかってきます。

私はこれがすごく最高のカルボナーラだと思ってました。

日本に帰ってきて、私流のカルボナーラを考えて作って来ました、〈画像のカルボナーラ〉日本の材料で作ることにして、ベーコン・生クリーム・パルメザンチーズなどです。結構人気がありました。

そして、20年位前にイタリアの食材が入ったときに、イタリアで作っていたカルボナーラと思い試作してみました。

ほんと涙が出るほど懐かしくて当時のカルボナーラと同じ味でした、そして当時のメニューに加えてお客さんに喜んでもらおうと思いました。

最初は本場の味はコクがあって美味しいねと言ってくれたお客さんも、
『何時もシェフが作るカルボナーラにしてもらってもよろしいですか?』

と言う感じでした。
そこで、私が考えたカルボナーラと、イタリアで作っていたカルボナーラを選んで頂く事にしました、最初はイタリアで作っていたと言うと、注文して頂きましたが、2ヶ月後位には8対2、3ヶ月後位には私が考えたカルボナーラがほとんどの注文でした。

嬉しい気持ちはあったのですが、私がイタリアで最初に食べたときの、あの味の感動のカルボナーラが負けるとは、と、ちょっと残念な気持ちもありました。

スタッフにちょっと言われたことは、『お客様は日本人ですよ、シェフみたく長くイタリアに行ってたお客さんはいません、』と言われてしまいました。

今では滅多に作らない当店オリジナルカルボナーラですが、ご注文を頂いたらお作りいたします。

以上、カルボナーラ物語でした。