一日七失ストーリー | Vitantonio's personal blog - daily complaint dialy

 俺の部屋の中では頻繁に物がなくなる。「一日七失の男」と名高いだけあって、必要な物に限って本当になんにもないのだ。「なんにもない!なんにもない!」がいつもの部屋の中での口癖だ。こんな間抜けな話でも本当のことなのだ。


 もちろん部屋の中は非常に散らかっている。が、たとえ片付けても状況は何も変わらないだろう。実際、過去何度と無く部屋を掃除して、その日は見違えてさっぱりした部屋に我ながら感動したものの、次の日になると「必要なものが全て無い!」と片付けた荷物をひっくり返し引っかき回し探し果たして、結局片付ける前と同じくらい散らける、といったような経験を多くしてきた。だから、いつしか自部屋は必要な時以外は一切片付けない主義になったのだ。仮に来客があれば、部屋の隅っこに物をごちゃまぜに押しやってシートでもかぶせてごまかす。


 ところで以前、このあまりの物のなくなりっぷりに憤慨し、ある対策を考案し施したことが一度だけある。それは、天井にロープを張り巡らして、更にそこから結びつけたロープを垂直に垂らし、それにあらゆるものを結び付けておく、というものだ。実際そうしておけば、宙を見渡すだけで目的の物がすぐ見つかるので、使う時に限ってなくなる率第一位を争うハサミや爪切りもすぐに使うことができた。しかし、その画期的方法は2つのデメリットがあってすぐやめてしまった。その1つは部屋を歩き回る時にそれが額にぶつかったりしてイライラすること、そしてもう1つは物を使い終えた後にまた結んでおくのが面倒くさいことだ。


 こうして今日も出かける頃には財布探しに十分を費やした。しかし、物の紛失と探索の繰り返しは永遠に切っても切れない人間の宿命。どう対策しても仕方の無いことなのだ。