診察室では教えて貰えない話・・・その2 | 髭の拝さんのブログ

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病について分子栄養学的観点で思い付くまま書き記しますが、中身は栄養素の生理活性をお知らせしながら
健康回復の道筋を説きます。
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よろしくお願いします。

 

脳梗塞や心筋梗塞の治療が終わると、医師からは、「再び発症すると命の保証はありませんので、気を付けてください。」と指導を受ける。



そして、少しばかりのアドバイスを頂く。「動物性タンパク質と動物性脂肪は体に良くありません。魚と野菜中心の食生活に改めてください。運動も大切です。禁酒禁煙に努めてください。」

そう指導されるようになって20年も経つが、その後、心筋梗塞・脳梗塞などの罹患率は減ったのだろうか? 


ガンの発症率が増えたせいで、心臓や脳などの虚血性疾患は死亡率の2位、3位に下がった。しかし、医師のアドバイスが虚血性疾患の予防に有効であった、というエビデンス(科学的証明)は示されていないのではないだろうか・・・。


脳梗塞・心筋梗塞になっていく道筋を少しずつ説明します。


高血圧や糖尿病などによって血管に負担がかかると、血管の内皮細胞に傷がつき、血管内皮が持っている動脈硬化を防ぐ働きが失われます。


・・・と、云う事実はありますが、それだけではなく、健康体の方にも常に起きようとしている動脈硬化の原因があります。それは、血管内を運ばれるLDL-コレステロールから始まります。



コレステロールも血管の内皮を通り抜けなくてはいけないのですが、LDL-コレステロールが血管内皮を通り抜ける度に、LDL-コレステロールは酸化されて、血管内皮も傷ついてしまいます。傷つきの原因は、フリーラジカル障害を受けるからです。(血管は内部から順番に、内皮・内膜・中膜・外膜で覆われた柔軟性のある管なのです。)

フリーラジカルについて詳しくは過去記事、「 2013-09-14 テーマ:活性酸素・フリーラジカル
」をご参照ください。



酸化と云う、分かりきったような言葉が出てきましたが、平たく言うと酸化とは 腐る と云う意味です。



酸化したLDL-コレステロールが増えると脳梗塞や心筋梗塞に罹り易い



血管内皮に傷をつけて、酸化したLDL-コレステロールの塊を、白血球のマクロファージは体内異物として認識して選択的に貪食を始めます。酸化LDL-コレステロールの貪食で膨張したマクロファージは、泡沫細胞と呼ばれます。現象として動脈血管を細くしてしまいます。

しかし、酸化していない脂肪 (LDL-コレステロールも脂肪です。) は、マクロファージによって貪食されることはないのです。


ところが、酸化したLDL-コレステロールはマクロファージによって限りなく貪食されて、泡沫細胞と化し巨大化して、血管内皮に蓄積される。其処にカルシウム塩が沈着すると、一層硬いものになり固定化してゆく。(酸化したLDL-コレステロールを還元してあげればこのマクロファージの貪食作用は防げるのではないだろうか。)



やがて、厚くて硬い動脈硬化斑(プラーク)となり、血流が悪くなり、血管が少し収縮しただけで血流がとだえて、その血管により酸素や栄養が送られている心臓や脳に症状が起こります。

この状態が、心筋梗塞であり、脳梗塞なのです。



血栓症の予防法はあります。

血管壁細胞をも強化する大切なLDL-コレステロールは、悪玉コレステロールとして忌嫌われている。しかし、酸化LDL-コレステロールが悪さの原因なのです。であるならば、LDL-コレステロールの量を下げることよりも、動脈硬化抑制のために、第一優先すべきは酸化LDL-コレステロールを還元する抗酸化力を持つことです。


ビタミンE 800mg/日・・・、抗酸化作用とHDL-コレステロール上昇に期待

ビタミンC 3,000mg/日・・・、抗酸化作用とHDL-コレステロール上昇に期待

魚油(EPA/DHA) 1,500mg/日・・・、HDL-コレステロール上昇に期待

カルシウム&マグネシウム 1,000mg500mg/日・・・、抗カルシウム沈着作用




食べる栄養の種類によって、血栓症を防ぐことができます。

次回の話も難解ですが、眠くない時にお読みください。