心と身体を緩めて穏やかなあなたへ戻す場所
治療院 『ばいたるえなじ～』
癒し手しげさんのアシスタント、くみです。
先日のお客様、
肩こりがあまりにも辛かったので、
マッサージ店でマッサージを受けたところ、
その後のもみ返しが酷くて頭痛や吐き気がするほどで、
前よりも辛くなってしまいました。
ということでのご来院でした。
ちょっと気になったので、
しげさんに
「もみ返しってどういうことなのですか？」
と聞いてみたら、
『じゃあさ、今度くみちゃんがどこか辛くなったときに教えてあげる』
と言われました。
そして、昨日。
一昨日の夜、ダンスのレッスンで身体を酷使してしまい、
歩くのに難儀するほどのふくらはぎの筋肉痛に見舞われました。
というか、歩いたり何かしなくても痛いくらいの筋肉痛です。
しげさんに何気なく、
「今日はふくらはぎが筋肉痛で、めちゃくちゃ辛いんですよ」
と言うと、
しげさんってば、悪魔のような笑みを浮かべ、
でも声だけは優しく、というよりは猫なで声で
『あぁ、そうなんだ。じゃあ、こっちにおいで』
と…。
次の瞬間、私のふくらはぎを思いっきり押圧しました。
私が
「痛いっ、ちょっと、待って、ギブギブ」
と叫んでも、
『大丈夫大丈夫』
とぐいぐい押してきます。
１０秒ほどしてようやく解放された時、
私はうっすらと汗をかいていました。
「何するんですか？！」
『ん？でも、今あんまり痛くないでしょ？』
「あ、本当だ。全然痛くない」
『じゃ、歩いてごらん』
促されて立ち上がり、歩こうとすると
「痛たたた、なに、これ？歩けません。てかさっきより痛いんですけど…（怒）」
『やっぱり？』
「何してくれてるんですか？（怒）」
『それがもみ返しだよ』
「え？」
『だからそれがもみ返し』
「どういうことですか？」
『仮に、どこかが痛くて、その数値が10段階のうちの5としよう』
「はい」
『それを思いっきり押しまくって10の痛みを作ります』
「やめてくださいよ」
『正しくないよね？』
「当たり前ですよ」
『でも、その10の痛みを与え続けたあとで、急にそれをやめると』
「あ、痛くなかった」
『でしょ？でもそれは、痛くなくなったんじゃなくて、10よりも軽くなったから、痛みを痛みと評価できなくなっただけなんだよ』
「なるほど」
『要するに、痛めつけられてただけなんだけど、それを止められた時、与えられていた強い痛みが無くなるから、痛みを見失ったわけ』
「そっか～」
『怪我とかでのよっぽどの激痛でない限り、人って、痛みを相対的に評価するんだよ』
「さっきよりも痛くない、ってことですか？」
『そう。だけど、実際には痛めつけられているから、攻撃を止められても痛みのメーターは8位を指してたりするの』
「元々よりも悪化しているってことですか？」
『そう。だから歩けなかったの。
んで、痛めつけられてた時の痛み方を忘れたころ、つまり、痛みを評価する基準が元に戻ったときに、さっきよりも痛いことに気付くんだ』
「それがもみ返しってことですか？」
『ほとんどの場合はそうだね。
もっともらしく、マッサージによって血行が改善されて熱を持って、とかなんとかいうけどさ。
わしの経験から言うと、もみ返しはそういうもんじゃなくて、ただ痛めつけられて悪化しただけだよ』
「でも、マッサージとかしてもらうと、イタ気持ちいいじゃないですか？」
『どんなに軽くても、痛みを気持ちいいとか言ってちゃだめだよ。痛みは痛み。生命を守るための警報だよ』
そうか、そうだったのか。
…その後、いつもの穏やかな施術をしていただきましたとさ。
やはり、しげさんの施術が一番私に合っています
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