こころと身体を緩めて穏やかなあなたへ戻す場所
治療院 『ばいたるえなじ～』
癒し手しげさんのアシスタント、くみです。
しげさんは、普段から
『自然体でいること。
肩の力が抜けてること。
その状態でいることが、
上手にエネルギーを使う一番のコツだよ』
と教えてくれます。
昨日は、ばいたる道場卒業生向けの、
上級クラスの講座だったのですが、
その時のしげさんのお話。
しげさんは、
吹奏楽をしていた高校生の時、
憧れていたプロの演奏家さんの公開レッスンに参加したことがあるそうなのですが、
その時の質疑応答で、
参加者のひとりが
「うまく吹くためにはどうやって息を吸ったら良いのでしょう？」
という質問をしたときの演奏家さんの回答が、
今の施術家としてのしげさんの道標になっているそうです。
『え？君は生まれてきたとき、お母さんに息の吸い方を教えてもらった？』
『普通に吸って、普通に吹けばいいんだよ』
『しっかりと吸って、しっかりと吹く。ただそれだけだよ』
全ての動物は、
生まれると誰にも教わらずに身体を動かします。
誰に教わらなくても、
鼻が痒ければ、何も考えずに上手にそこを掻きますし、
喉が渇けば、コップを上手に口元に運んで水を飲みます。
想像してみてください…。
大ジョッキでビールを注文したら、
予想を遙かに超えた大きなジョッキでビールが出てきました。
とても大きく、とても重たそうなジョッキです。
それを持ち上げるとき、
力が足りずに持ち上がらなかったり、
力を入れすぎて、頭よりも上に持ち上がったり、
なんてことは絶対にありません。
適切な力を入れて、
もしくは、重さを探りながら加える力を最適化して、
何事もなかったかのように、
ジョッキを口元に運び、美味しくいただきます。
この時に使っている力は、
その動作をするのに必要最低限な力です。
人は、簡単な動作をしようとするときには、
何も考えませんし、気負うこともありません。
ごく普通に動こうとする限りは、
ほぼ失敗することなく身体を動かすことが出来るのです。
そこに、運動神経は関係ありません。
たとえば、ただ歩いているだけの様子を見て、
「この人、運動神経が悪そうだな」
なんて感じることはないですよね。うんうん。
日常的な動作には運動神経は要りません。
ところが、これが走るとなると、そうはいきません…。
つまり、なにかしようとする時に、
気負わず、必要最低限の力で、
上手に身体を動かせるかどうかが、
運動神経であって、
日常の動作として、
何も考えずにできる動きには
運動神経っていらない。
自然体でいるっていうのは、
なにをするときにも、日常の動作と同じように、
ごく自然に身体を動かしているとういうこと。
だから、なにをするにも無駄な力は要らないんだよ。
無駄な力が入っていない方が、
遙かに上手く体を動かせるし、
色々なことが上手にできる。
身体も縮んでいないから、エネルギーも上手く使える。
そうすると、きっと人生だって上手くいく。
必要最低限の力で生きていけば、
色々な事が本当に大きく変わると思うよ。
私がしげさんによく言われている
『まぁ落ち着こう。まずは力を抜け』
って、こういうことだったんですね。
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