今のところTOZAIで収入があるのは日本語教室のみだが、2年目に突入し、かなり定着してきた。いよいよ来週の日曜日は、日本料理教室寿司刺身の周辺である。と言うより、イタリアの寿司ブームに乗った寿司刺身教室というところである。 ここで一本が2本になった事はすごい発展である。 人に任せてすぐに終わってしまうのが心配なグイドは、最初は自分が手塩をかけて定着させてから人に頼む。 この寿司刺身教室がやっと実現なのも、たまたまローディーのシャンティラウンジに協力したことがグイドに決意させた。 4月23日「仕事に恋」で書いたように、あのシャンティラウンジには、日焼けサロンを経営するMさンと言う常連さんがいる。 彼女は、半分がサーモン、半分が海老という特別メニューをいつも注文し、それほどまでにお寿司が大好きで、男性と来ることがほとんどない、もしかしたらオリエンタルマンが好きなのかも? マーケッティングの修行から得たカンから、ここはグイドが、なんとかしなければならない。彼女を助けなければならない。 それと同時に、寿司を作る二人の日本人女性が、あの町で素敵な恋をしてくれるようヒントを与えてあげないといけない。 積極的に行動するとは、どういうものか、見本を見せなくてはセンパイとは言えないではないか!(と、まあ、理由を考えて)Mさんは、小柄でスリムなナイスバディー、栗色の髪に、さすが日焼けサロンで焼けた肌が素敵な女性だ。 夕方7時以降は、日焼けサロンの駐車場で、駐車料金がかからない今がチャンスだ。(偉大な野心のわりにはセコイ) 歩いて少しのところにお店がある。 その通りには、彼女のお店に到着する前に、ビューティーサロン、自然食品店と並んでいるため、それぞれ相乗効果をもたらす。さすがMさん、経営の才能あるな。 ビューティーサロンは、一元で入りにくいが、自然食品店では、日本的なもの、たとえば「みそ」「とうふ」「番茶」「すり鉢」などを売っているというだけで日本人のグイドが関心を持つ理由は十分にある。 お店の人が歓迎してくれる理由もある。 その前に日焼けサロンに入り「シャンティラウンジの協力者ですが・・・」と言うと、彼らはよく知っていた。 しかし、あのMさんがいない!!自分が来た事を知ってもらうため、自己紹介という理由でTOZAIチラシを渡す。 やはり簡単ではなかった。 ついでだから隣の自然食品店に寄ってみる。 やはり「シャンティ」は有名で(こういう小さな町で、日本がらみのお店と関わることの効果も、グイドの戦略だったのだ)、お店のEさんという女性は、とても関心を持ってくれた。 グイドは、日焼けサロンにいたことをすっかり忘れるほど居心地がよかった。 「ときめき」より先に「居心地」の重要性を知っているグイドだった。 すっかりいい気持ちでお店を出たグイドは、駐車場の車で、今度はシャンティによる。 オーナーのアルベルトには、日焼けサロンに行った事は言わずに(彼は常連さんには、ヘンなイメージだけは持たれないように、と言われている)自然食品店に言ったことを報告すると、またまたシンクロ。 実は自宅からシャンティまでの間に、田舎の家を改造したようなレストランがあり、それを以前アルベルトに紹介して、そのレストランのオーナーラウラもシャンティに通うようになったかと思うと、このふたりができていたというわけで、自然食品店で働くEさんもまた、ラウラのお店をよく手伝いに行くと言う知り合いだとわかった。 アルベルトはまたまた感激。早速何かカクテルを飲むか?と言ってきた。 グイドは「カンパリ・レッド・パッション!」と言いながら、カンパリをベースにしたカクテルを頼む。 アルベルトが、開発されたばかりの「カンパリ・シェケラート(カンパリ・シェーク)」をつくっている間に、寿司を作る二人の女性のところへ行き、グイドは日焼けサロンに寄って来たぞ。と報告。 それに刺激されて、二人は、彼女らの同僚が、グイドが開催するTOZAIイベントによってたくさんのカップルが生まれタコとを思い出し「あの人どうしてます?」と言う質問が始まった。 これで希望を取り戻してくれるたらいいのである。 こうしてグイドは、ここの人たちみんなに「心地よい出会い」の姿勢を自ら見本を見せながらも、グイド自身は、結局は友達作り、人脈作りに落ち着いて、そのつながりが仕事につながって行くことに落ち着くのである。 カンパリ・シェケラートができあがり、お試しサイズの寿司をつまみに頂く。ビターな大人な味のカンパリが喉をとおり、ガラス張りが一面となる店内から見える外の景色は、夏の日差しで染まる。 自分の行動や言動で周りの人にどんどん幸せをする。 それが大人というものだから。