サルデーニャへのトランジットに間に合わずローマに泊まることになったと決まったとき、すぐに娘が「やったー!ローマの休日だあ」っと喜んでいた。スーツケースが届かなかったときも、「じゃあ、今日もそのまますぐに寝られるね!」と前向き。それもそうだなと思いつつ、時差ボケでなかなか眠れない間、物がない生活についていろいろ考えた。
そう、私は年をとった分、こだわりの物が増えすぎたのだ。あれがないとだめ、これがないと心配だからと、どんどんこだわりの物が増え、旅行だけでなく、家の中も物であふれている。この生活を見直すチャンスをいただいたのだ。もっとシンプルライフで生きていこう、と思いながら朝を迎えた。そのことを寝起きの夫に話しているうちに、荷物が見つかったという連絡が入った。「やっぱりやーめたってならないよね?」と念を押された。「もちろん!」
夫もこれまで何度もスーツケースがなくなったりトランジットに間に合わず、途中下車しては着の身着のままで寝られるようになって鍛えられたと言っていた。偉いなあと改めて感じた。そこまでには至らないかもだけど、がんばってみようと思った。