40年ほど前から古楽運動が興って、使用楽器や奏法の発掘研究が盛んになってきました。
バロック音楽(1600年から1750年位まで)の響を再現するために、当時の楽器や復元品を使ってみようという考えです。
その一例:
●チェンバロ右側の男性(写真中央)が弾いているのは、珍しい肩かけ式のチェロです。
ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラという、幻の古楽器。
チェロ協奏曲などもこれで演奏できます。

●チェンバロ右側の男性(写真中央)が弾いているのは、珍しい肩かけ式のチェロです。
ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラという、幻の古楽器。
チェロ協奏曲などもこれで演奏できます。


●バイオリン用の弓は、現代のものと、先端のカタチが違う。
●奏法では、ヴィブラートは使われなかった(ようです)。
どんな理由だったのでしょうか。
どんな理由だったのでしょうか。

左の二人を見ると、ヴィオラもヴァイオリンも、楽器をあごで固定せず、手で支えているように見えました。
●話変わって、バロックの花、チェンバロは、現代ピアノの基準音(A=440Hz)よりも
半音低いA=415Hzで調律するのが多いそうです。合奏するときも、半音上げるなどの移調はせず、原曲どおりに演奏するそうです。作曲者は作るときすでに曲想に折込ずみなのでしょうか。
半音低いA=415Hzで調律するのが多いそうです。合奏するときも、半音上げるなどの移調はせず、原曲どおりに演奏するそうです。作曲者は作るときすでに曲想に折込ずみなのでしょうか。
●ヴァイオリンの楽譜はト音記号、ヴィオラはハ音記号、チェロはヘ音記号で書かいるけれど、
ハ長調のドはどれもオナジ音です。
ハ長調のドはどれもオナジ音です。
でもバロック以降、多様な楽器が用いられてきて、楽器によって、「ド」がオナジでないということが
生じてきました。
生じてきました。
金管などF、B調子のものは移調して記譜されるから、オーケストラスコア(総譜)を瞬時に読み取って、すべての絶対音を把握しなければならないので指揮者は大変です。
●しかし作曲家はもっと大変!
楽器によって出せる音の範囲や特性が異なっているから、楽器自体を理解しなければなりません。
記入ミスもできない。
楽器によって出せる音の範囲や特性が異なっているから、楽器自体を理解しなければなりません。
記入ミスもできない。
●バロックの時代の音楽は、食事のBGMか、神を讃えるか、村芝居のような歌劇が主でした。
音の動きがチャラチャラするものでも、全体としてはおっとりしています。
音の動きがチャラチャラするものでも、全体としてはおっとりしています。
バロック音楽は厳かでもあり、素朴な中に真面目な温かみがあります。