僕には何が出来るだろう

いつも君を想うよ

僕には何が言えるだろう

君が幸せで在る為に。



きっとこの出会いは偶然じゃ無くて、

きっとこの出会いは必然だと思うよ?



止まない雨の日にも

強い風の吹いてる日にも

その胸が痛む日にも

きっと君は平気さ

繋いだ手の温もりが君を守るから


この手は離さないで…



君が笑顔で居られるように

君が涙を流さぬように

僕は君を想うよ

君にこの声を届けたいよ


song for …you



僕は何も言えなかった…

彼女と同じ不安を僕も抱えていたから…


信じていないわけじゃない


ただただ不安なだけだった…



だからお互い片時も離れず、
寄り添って抱き合って眠ったんだ。


決して離れてしまわぬ様に。




彼女はまた話始めた


『ハルが変わらない事も、
ハルが居なくならない事も解ってるけど…

確かなモノが欲しかったんだ。


歌や詞は変わらないでしょ?


例えこの先ハルが誰かの為にこの歌を歌っても、
この歌が私の歌なのは変わらないでしょ?


絶対や永遠なんて無いけど、
私の為だけに作ってくれた事実は永遠に変わらないから…

ありがとう…』




彼女は泣きながら笑ってみせた。










全ての出会いは運命で、
"今"の自分に必要な出会い。


例えそれが嫌いな人や、厭な人との出会いでも、
その出会いが自分に必要なのかも知れないと思う。



彼女を見ていると、僕の足りない所を全て持っていた。


他者への気遣いや、思いやり、
素直さ、正直さ、優しさ。


頑固で自分勝手で我儘だと思っていた彼女の行動や言葉の裏には、
時に厳しい優しさと、
真っ直ぐに人と向き合える強さがあった。



そんな彼女だから


僕は惹かれた


そんな彼女だから


僕は彼女が好きになった








きっと全ては
タイミング次第で結果が変わる。









お互いが辛くなるし、
きっと思い通りにならない歯がゆさでケンカしてしまうだろうと云う理由で、
僕らは別れた。




付き合ってもいないし、
恋すら始まってはいなかったけど、
僕らは別れた。









『いつかきっとまた出会って、
お互いに好きな人も、
付き合ってる相手もいなかったら、
最初から始めよう。


そしたらきっと上手くいくから。』



彼女は満面の笑みでそう言ってくれた。





そう


いつかまた出会ったら


きっと


きっと…
いつしか僕自身も、
"好き"とか"大好き"とか"愛してる"とか言う様になっていた。


そんな時ナツは照れながらうつむいて笑った。


それでも2人の関係は変わらなかった。


ナツが前に言った"無理"って言葉の意味が、
2人の間に在った…



そんな日々が半年ほど続いたある日

『ねえ、私の誕生日知ってるよね?
私 欲しいものがあるんだけど』


とナツが言ってきた。

『知ってるよ?来月だろ?
何が欲しいんだ?

プレゼントしてもィィけど、高い物は無理だぞ』

僕の言葉に彼女は笑いながら答えた

『私の為に歌を作って。
私だけの為に、私だけの歌を。
高くないでしょ?』



確かに高くはないが…



意味が良く解らなかったが、僕は作る事を約束した。






僕は自分の気持ちや想いを全て文章にした。


まるでラブレターの様な歌詞になってしまって照れくさかったが、
彼女は喜んでくれた。









そして…









僕は人生において、
タイミングが凄く大切な事を知った…



彼女は言った。



『きっと、ハルに最初から彼女が居なかったら、
私は最初からハルを好きになってたよ。

ヒロを想うより、ハルを想う気持ちが最初から大きくなっていたら
結果は変わっていたと思う…


私がハルを好きな事に気付いた時には遅過ぎたんだよ…


私はハルからいっぱい愛情をもらったけど、応える事が出来なかった…


それなのに、ハルが彼女と別れて、ヒロよりハルが好きになったからって、
ハルと付き合ったり出来ない…

あっちがダメならこっちみたいなのはハルに悪いし、
大好きなハルにそうゆう事をする自分が許せない…』



僕は何も言えなかった…


長い沈黙と、時間だけがただ流れていた。



『私ね、凄く嬉しかったんだよ?

ハルが"好き"とか"大好き"とか"愛してる"って言ってくれる事が凄く嬉しかった。


こんな私なんかを!
って思ったし、
私もハルの事が好きで、大好きで、愛してるし、ハルの言葉を信じてるけど、不安でしょうがないの…


いつも傍にいてくれて、優しくて、楽しくて…

だけど不安でしょうがないの…

私の気持ちが変わったみたいに、
いつかハルの気持ちが変わってしまうんじゃないか!って、
いつかハルが居なくなっちゃうんじゃないか!って…』