『原因論と目的論』

『原因論と目的論』

わたしはアドラー心理学の目的論をとても推奨する立場をとっています。

クライアントによってその時その時に表現を変えますが、基本的に前世やトラウマ等々の考え方はその人のプラスに働きにくいという事を現場で多数体験しました。

まさしく、今その人がその状況になっている理由が分かったとしても、解説にはなっても解決にはならないんです。

人前で話せない、なぜならば、過去にこういう事があったからだ。
確かにごもっともな解説です。そして、正論です。
自分自身も納得出来るし、周りの方へのこれ以上ない説明になることと思います。

でも、それが分かったところで解決には全くなりません。

なぜならば、解決は「これからの未来に何を行うか」なのですから。
未来に向かって、何かを行わなければ現状が好転する事はありません。

ですので、ユダヤの陰謀説を聞いた時に、実体を確かめた訳では無いのですが、その手の情報はアンテナを立てれば今はたくさん入手できるし、本屋さんに行けばそんなコーナーがあるくらいですから、火の無い所に煙は立たないのでそういった側面もあるのでしょう。

わたしはユダヤの陰謀説は信じてる派です。

でも、でも！

それを今のご自身の現状が悪い事への正当な理由にして欲しくない訳です！

ともすると、「あー、だから仕事が上手くいかないんだ。ユダヤが経済を牛耳ってるなら仕方ないね。」とか、「だから、病気が世界に蔓延するのも納得出来る」とか、現状と結びつけて欲しくない訳です！

現状が望ましくない方にとっては、これ以上ない理由でしょう。

前世にしてもしかりです。前世が悪いから、その延長で今が悪いと。

証明しようがない最高の理由です。

例えですよ！今のあなたの現状が望ましい現実でない理由がですよ！前世であったとしても！ユダヤの陰謀の結果であったとしても！

その人生を生きるのはあなた自身です！

ともすると、諦めくせがついてる方にとっては、最高の理由になります。

わたしは前世もあるだろうなと思っていますし、スピリチュアル的な事もどちらかと言えば肯定的です。ユダヤの陰謀も！

でも、クライアントが良くなる時は、願望が達成される時は、その人自身の努力に他ならないんです！

本人が乗り越えるしかないんです。

その観点からすると、原因がどうかはあまり問題ではなくなります。

これからの未来をどうするか！これに尽きるんです。

前世がなんだからって、ユダヤが陰謀を企てているからって、だからなんなんですか！

あなたの未来には全く関係ありません！

あなたに今必要なのは「ゴムボール」です。

公園で犬が投げられたボールを追い掛ける。

あのボールです！

必死になって、無我夢中に追い掛ける。周りなんて関係ない。ただひたすらにボールを追い掛ける。

わたしはそれがビジョンだと提唱しています。

過去の鎖を引きちぎるくらいにあなたを走らせるモノ。

夢中になれるモノ。

それが人生においての「ビジョン」なんです。