さて。しつこいようですが、再び戸籍法改正のお話です。
まず、お詫びしなきゃいけないのは戸籍法の改正案の内容については、Wikiのまとめサイト
にざっと目を通したり、関心を持っていた人に伝え聞いたものしか把握していませんでした。
だから具体的な内容に触れずに人権のことを論じたり、一部の反対派の論調に対する批判しか書かなかったわけですが、改めてこの法案の中身を確認しました。
その上で、私なりの見解をお伝えしたいと思います。
まず、この改正の目的と意義はなにかということを確かめる必要があるでしょう。
♪優♪さんがコメントしてくださったように、誰のためかって言ったら、子どものためだと思います。
戸籍を持たない子が存在している子は、散々報道がなされたので周知の事実だと思います。
はっきりいって、個人的には親の責任感のなさにはほとほと嫌になりますが、だからといって子どもがその罪を背負っていくのが当然のように扱われるのはおかしな話です。
早急に対応するためには、やっぱり根拠法としての国籍法改正が必要であると私は思います。
普通に戸籍を持ってる人にはイメージしにくいかもしれませんが、戸籍をもっていない人は、一般の人には当たり前のありとあらゆるサービスが受けられません。サービスだけじゃなく、社会的に排除されます。
社会から承認されないまま生きていくのは、よっぽど運がよくなければ大変なことなんじゃないでしょうか。
そこで、悪用する人が出てくる・・・という懸念が出てくるかと思いますが、悪用する人がいるからといって、危惧・憶測・推論で社会的に疎外・放置・無視される人が出てきていいということにはならないと思います。
だから、改正された法律をどのように運用するのかが重要になってくるかと思います。
早乙女和成さんが、中身について反対していらっしゃるとのコメントがありましたが、おそらく法律の運用面のことをおっしゃっているのかと思います。
そこで、法律がどのように運用されるのかということを改めて考えてみると、法律自体は意義・目的と最低限のお約束事を明文化するもので、それにあわせた実際の運用は、省令や通達等によってルールが規定されます。DNA鑑定などは必要ならここに盛り込めばいいと思います。
ちなみに、個人的にはDNA鑑定の義務付けに意味があるかどうかはちょっと疑問です。
国籍の取得は、届出制ですよね。
DNA鑑定まで準備して届け出るとしたら、悪用しようと思ってる人は簡単に偽造してくると思います。だからといって、自治体で鑑定まで責任を持てるかといったら、財源的にも物理的にも・・・。
そして、本来この改正を必要としている人たちには、金銭的にも精神的にも体力的にも自己負担で鑑定して届出にこぎつけるのかどうか。
ちょっと意義が見出せませんね。
それでも、他にチェックの方法がないなら、やっぱり省令や通達で明文化して、いい方法が他に見つかれば変えていくというスタイルをとるのが適切だと思うんですよね。
悪用を防ぐルールもそうです。手口は次々に変わっていくわけですから。
つまり、法律が通った後が重要な時期なんですが、よくあるパターンでは「賛成!」「反対!」で論じられ、法案が可決されるか否かを通り越すと一気に勢いが弱まるのが残念でならないといつも思っています。
最高裁判決なんかでも、よく憲法の解釈が議論に上がりますが、法律はあくまでも大まかな枠組みなんですよね。
だから、法の賛否は目的について論じ、あとは正しく運用されるよう監視したり、修正を主張したりしていくのが国民の役割なんじゃないかと私は思います。
そんなわけで、個人的な見解としては、「改正には賛成、運用についてはしっかり議論して制度を整えていくべき」だと思っています。
一杯懸念を持ってる人は、運用ルールを決めるにあたって是非踏ん張ってもらいたいのです。
さて、最後に海神くんさん(「さん」つけるとおかしいですね)のご意見ですが・・・。
なるほど、採決までの過程に問題があったことに憤りを感じるのはごもっともです。
ただ、人によっては報道されてなかっただけで、突然出てきた問題ではないようですよ。現に、私はここ8年くらい、国籍法の問題点が取り上げられているのを耳にしています。
それから、「公明党・創価学会だから問題」という議論はやっぱり乱暴かな、と思います。
やってることの是非はともかくとして、反日家のステレオタイプな主張とあんまり変わらないように見えます。
個人的には、悪用目的で作られたルールをなんとか悪用させずにいい方向に使いたいと奮闘したくなるタイプなので、おかしいと思うところがあっても、まずちゃんと向き合う姿勢を心がけたいと思っています。
法律は、不完全な存在である人間が作ったものだから、欠陥があって当たり前。
どう使うのかしっかり考えていきたいものですね。
さらに鬱陶しいですが、ダメ押しで改正案をコピペしておきます。
(長くなりすぎるから国籍法までコピペできないのが残念)
国籍法の一部を改正する法律
国籍法(昭和二十五年法律第百四十七号)の一部を次のように改正する。
第三条の見出し中「準正による」を「認知された子の」に改め、同条第一項中「父母の婚姻及びその認知により嫡出子たる身分を取得した」を「父又は母が認知した」に改める。
本則に次の一条を加える。
(罰則)
第二十条 第三条第一項の規定による届出をする場合において、虚偽の届出をした者は、一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
2 前項の罪は、刑法(明治四十年法律第四十五号)第二条の例に従う。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第三条第二項の規定 公布の日
二 附則第十二条の規定 この法律の公布の日又は行政手続法の一部を改正する法律(平成二十年法律第 号)の公布の日のいずれか遅い日
(従前の届出をした者の国籍の取得に関する経過措置)
第二条 従前の届出(この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前にこの法律による改正前の国籍法第三条第一項の規定によるものとしてされた同項に規定する父母の婚姻及びその認知により嫡出子たる身分を取得した子に該当しない父又は母が認知した子による日本の国籍の取得に係る届出の行為をいう。以下同じ。)をした者で、当該従前の届出の時においてこの法律による改正後の国籍法(附則第四条第一項において「新法」という。)第三条第一項の規定の適用があるとするならば同項に規定する要件(法務大臣に届け出ることを除く。附則第四条第一項において同じ。)に該当するものであったもの(日本国民であった者を除く。)は、施行日から三年以内に限り、法務大臣に届け出ることによって、日本の国籍を取得することができる。
2 前項の規定による届出は、国籍を取得しようとする者が十五歳未満であるときは、法定代理人が代わってする。
3 第一項の規定による届出をした者は、その届出の時に日本の国籍を取得する。ただし、平成十五年一月一日以後に従前の届出をしているときは、当該従前の届出の時にさかのぼって日本の国籍を取得する。
(平成二十年六月五日以後に従前の届出をした場合の特例)
第三条 平成二十年六月五日以後に従前の届出をした者については、法務大臣に対して反対の意思を表示した場合を除き、施行日に前条第一項の規定による届出をしたものとみなして、同項及び同条第三項ただし書の規定を適用する。
2 前項に規定する反対の意思の表示は、施行日前にしなければならない。
(従前の届出をした者以外の認知された子の国籍の取得に関する経過措置)
第四条 附則第二条第一項の規定によるもののほか、父又は母が認知した子で、平成十五年一月一日から施行日の前日までの間において新法第三条第一項の規定の適用があるとするならば同項に規定する要件に該当するものであったもの(日本国民であった者及び同項の規定による届出をすることができる者を除く。)は、その父又は母が現に日本国民であるとき、又はその死亡の時に日本国民であったときは、施行日から三年以内に限り、法務大臣に届け出ることによって、日本の国籍を取得することができる。
2 前項の規定による届出をした者は、その届出の時に日本の国籍を取得する。
(国籍を取得した者の子の国籍の取得に関する特例)
第五条 父又は母が附則第二条第一項の規定により日本の国籍を取得したとき(同条第三項ただし書の規定の適用がある場合を除く。)は、その父又は母がした従前の届出の時以後当該父又は母の日本の国籍の取得の時前に出生した子(日本国民であった者を除く。)は、施行日から三年以内に限り、法務大臣に届け出ることによって、日本の国籍を取得することができる。ただし、その父又は母が養親であるとき、又は出生の後に認知した者であるときは、この限りでない。
2 前項の規定による届出をした者は、その届出の時に日本の国籍を取得する。
3 附則第二条第二項の規定は、第一項の規定による届出について準用する。
(届出の期間の特例)
第六条 附則第二条第一項、第四条第一項又は前条第一項の規定による届出をしようとする者が天災その他その責めに帰することができない事由によってこれらの規定に規定する期間内に届け出ることができないときは、その届出の期間は、これをすることができるに至った時から三月とする。
(国籍の選択に関する特例)
第七条 外国の国籍を有する者が附則第二条第一項の規定により日本の国籍を取得した場合(同条第三項ただし書の規定の適用がある場合に限る。)における国籍法第十四条第一項の規定の適用については、附則第二条第一項の規定による届出の時(附則第三条第一項の規定により当該届出をしたものとみなされる場合にあっては、施行日)に外国及び日本の国籍を有することとなったものとみなす。
(国籍取得の届出に関する特例)
第八条 戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第百二条の規定は、附則第二条第一項、第四条第一項又は第五条第一項の規定により日本の国籍を取得した場合の国籍取得の届出について準用する。この場合において、同法第百二条第一項中「その取得の日」とあるのは、「その取得の日(国籍法の一部を改正する法律(平成二十年法律第 号)附則第二条第三項ただし書の規定の適用がある場合にあつては、同条第一項の規定による届出の日(同法附則第三条第一項の規定により当該届出をしたものとみなされる場合にあつては、同法の施行の日))」と読み替えるものとする。
(国籍を取得した者の子に係る国籍の留保に関する特例)
第九条 父又は母が附則第二条第一項及び第三項ただし書の規定の適用により従前の届出の時にさかのぼって日本の国籍を取得したことによって当該父又は母の日本の国籍の取得の時以後同条第一項の規定による届出の時前に出生した子が国籍法第二条及び第十二条の規定の適用を受けることとなる場合における戸籍法第百四条の規定の適用については、同条第一項中「出生の日」とあるのは、「父又は母がした国籍法の一部を改正する法律(平成二十年法律第 号)附則第二条第一項の規定による届出の日(同法附則第三条第一項の規定により当該届出をしたものとみなされる場合にあつては、同法の施行の日)」とする。
(省令への委任)
第十条 附則第二条第一項、第四条第一項及び第五条第一項の規定による届出の手続その他この法律の施行に関し必要な事項は、法務省令で定める。
(罰則)
第十一条 附則第二条第一項、第四条第一項又は第五条第一項の規定による届出をする場合において、虚偽の届出をした者は、一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
2 前項の罪は、刑法(明治四十年法律第四十五号)第二条の例に従う。
(行政手続法の一部を改正する法律の一部改正)
第十二条 行政手続法の一部を改正する法律の一部を次のように改正する。
附則第五条のうち国籍法第十九条を同法第二十条とし、同法第十八条の次に一条を加える改正規定中「第十九条を」を「第二十条を第二十一条とし、第十九条を」に改める。