盛大なパレードの後、いよいよ大聖堂の扉が閉められ、大司教がアーサーとグィネヴィアに神聖な結婚の儀を行いました。





その間、人々は大聖堂の前でじっーっと待っています。

セレモニーの間、鐘が鳴り響き、ついに王は群集の前に姿を現します!!





アーサーやレオデグランス王やアンター卿は、扉のところにいる人々に金貨や銀貨を惜しみなく投げ与え、

そうこうするうちに、この素晴らしいセレモニーは終了しました。





このロンドンでの挙式の後、アーサーの一行、招待客たちはキャメロットへと戻って行きます。

沿道の農民たちは、ヒイラギの枝を道往く道に敷き詰め、一行が通る砦(とりで)や村で

王は熱狂的な歓声に出迎えられました。






キャメロット城では披露宴の準備一色です!

とりわけ、宴会場は鮮やかな色の洪水でした。




アーサーが、南仏地方からエキゾティックな花を取り寄せ、それをマーリンが魔法で新鮮なまま保つことに成功したからです。

(今でいうブリザード・フラワーのようなものでしょうかねぇ)






アーサーは、出席者を一列に並べ、彼らは騎士としてアーサーに変わらぬ忠誠を誓い、いざというときは城に馳せ参じるよう約束しました。(「いざキャメロット」ですね。ここらへんは『武士道精神』に似ていますね)




ここで、花嫁の父レオグランデス王が立ち上がってこう言います。

「わしも結婚のお祝いを用意してるんだ、わが息子よ。

その品物の価値は、人々の記憶に残り、語り継がれていくことだろう」





レオグランデス王の命により、ひとつの巨大な丸いテーブルがお披露目されます。

そう、これこそが、この物語のタイトルにもなっている伝説の『円卓』なのです!!


そのテーブルには150の席があり、全てに見事な彫刻がほどこされていました。





「さぁ、『円卓』をご覧あれ」老王は言葉を続けます。

「本来、この円卓はあなたの父上とその騎士たちに仕えるはずだった。。

が、しかし、ウーゼル・ペンドラゴンの時代、彼は王国を統一して平和を維持するまで生きることができなかった。





それから、わしの勇敢な騎士たちも100人ほど与えよう。

彼らは、あなたが死ぬその日まで忠実に使えるだろう。


この円卓の席は、あなたがたが優劣を感じないように、全て同じにできている。

みんなは兄弟のようにこのテーブルに座ることができるのだ」




レオグランデス王は口を閉ざし、マーリンが後を引き継ぎます。


「陛下、このテーブルに座る者は、あなたの権力と栄光の住民だと思ってください。

また、決してこの円卓を放置するようなことはなさらぬように」





というわけで、騎士たちは円卓を囲んで各自席に着きます。


レオグランデス王が連れてきた騎士以外にも、お馴染みアーサーの騎士であるケイ卿、アンター卿、巨人ペリノア、アルフィンにブリテル、ルーカン卿、ガウェイン卿などが席に着きます。





すると、、、それぞれの椅子の背もたれに金文字で書かれた名前が浮かび上がりました。


それでもまだ、いつくか空いている席があったのですが、マーリンが新たに説明を加えます。




「この先々、これらの席は世界中で偉業を成し遂げたヒーローたちのものとなるであろう。

しかし、この席だけは円卓の騎士の中で最も聖人にあたえられる『危険な席』なので、お忘れなく」

う~ん、究極の予約席ってことですね(笑)。




「まぁ、座る資格がある騎士が現れるまで、まだ数年はあるでしょう。。

が、くれぐれもあなた方の誰かがそこへ座らないようにしてください、

さもないと、その者に不幸をもたらすでしょうから」





またしても、マーリンのちょっぴり怖い予言ですね。

しかし、ここはアーサーとグィネヴィアのおめでたい披露宴の会場です。




マーリンが話し終わるとすぐに、トランペットのファンファーレが鳴り響き、パーティの始まりです!!




つづく