アーサーが20歳になると、周囲はあわただしくなります。




そう、キャメロットで一緒に暮らすお嫁さんを見つけるよう彼にせまるんですね。


執拗な責めに、とうとうアーサーも結婚することを納得します。





そんなんで、側近たちは王の威信にふさわしい家柄のお姫様や、お嬢様をかたっぱしからお城に招きますが、

アーサーってば、森で狩りをするほうが好きなもんだから、面会は彼をいらだたせるだけで終わっちゃいます。。





幸い、マーリンが城に戻ってきて、アーサーはやっと心の中を打ち明ける相手を見つけました。





若い王の不平不満を熱心に聞いていたマーリンは、彼に尋ねます。

「で、あなた自身、結婚したいと思う女性はいないのですか?」





アーサーは、少しためらった後、赤面しながらこう白状します(純情ですね~)。

「たった一人だけ、思う女性がいます。そ、その人はグィネヴィア、カメリアードのレオグランデス王の娘です」








そう、第6話に登場して、アーサーが一目ぼれしてしまった美しいお姫様なんです!




ところが、マーリンはというとまゆをひそめてこう言うんです。

「他の女性じゃだめなんですか?お后(きさき)にふさわしい魅力的なお嬢さんは他にもいますよ」





グィネヴィアちゃんは、後に円卓の騎士のひとりと道ならぬ恋に落ちてしまうんですね。。

マーリンは、そのことを予見して反対したのかもしれません、、、




が、アーサーは断固としてこう言い放ちます。


「繰り返し言おう!僕が人生をともにしたい女性はグィネヴィアだけだ!!」





それを聞いて、マーリンも肩をすくめてアーサーの意見を受け入れるのですが、寛大な笑みを浮かべて彼に言います。


「私としてはどうしようもないことです。男が一度こうと決めたことを変えさせるわけにはいきませんからね。

ただひとつだけ言わせてください。

私が姿を消してからの遠い将来、グィネヴィアが原因で、友人同士の間で忌まわしい戦争が勃発することでしょう」





つづく





ええと、今回から少し趣向を変えまして、『語り口調』で翻訳してみました。

前よりもアーサーたちを身近に感じていただけたら、、嬉しいです!!