A'sW3-42 突然の休止
12/12の午前10時、SNSの【ANGEL's WINE】スレッドに、紫のカキコミがあった。
「おはようございます。紫@管理人です。
突然ですが、今週(阪神JF)の予想大会は休止させていただきます。
来週の朝日杯FSからは復活する予定ですので、お願いいたします」
徹はカキコミを見て、すぐにゆかりの携帯電話に電話を入れた。しかし、すぐに留守番電話になってしまった。
とりあえず徹は「何かあったの?」という旨のメールを、ゆかり宛に送信した。
胸騒ぎが止まらない。今度は茜に電話をかけた。
「もしもし、瀬田ですけど。茜ちゃん、あのゲームの紫、ってゆーかゆかりのカキコミ見た?」
「見ました。ゆかりの携帯もつながらなくて。私も心配です」
「俺、ほっとけないよ。ゆかりの実家って、田無のどこかって知ってる?」
「実家の場所は、知らないです。でも、皇騎さんは知ってるって、ゆかりから聞きました」
「皇騎が知ってる? なんだ、それ。まぁ、とりあえず俺、田無の近辺を、車で周ってみようかと思う」
「私、今日は動けないですけど…お願いします」
徹は愛車に駆け込み、北上した。田無駅には新城と会ったこと以外、土地勘が全くない。カーナビ便りで進むしかなかった。
徹は意を決した。携帯電話をハンズフリーモードにして、皇騎に電話をした。2コール目で繋がった。
「瀬田さんですか。貴方もさすがに焦っているようですねェ」
「余計な前置きは省略だ。アンタ、ゆかりの実家の場所、知ってるんだろ? 教えてくれよ」
「それは無茶な相談です」
「はぁぁぁぁーーーー???!!」
「私と貴方はライバルですよ。そこまで敵に塩を贈る余裕は、さすがに私にもありません。瀬田さん、今 車の中から電話してますよね」
「そうだよ。とりあえず、ゆかりの実家は田無周辺だっていうから、探し出すつもり。今、西東京市に入ったところ」
「そうですか。私はもうすぐ、ゆかりさんのお宅に到着します。それでは、失礼しますね。フフフフ」
皇騎と協力することはできず、先を越された。徹にできることは、田無の街の中を、車を滑らすことしかなかった。
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版【ANGEL's WINE】、今週(朝日杯FS)から復活します(あと2回ですが)。投票受付記事は、後ほどUPします。