A'sW3-39 JCD→高知移動
日曜日、山下茜は正午過ぎに阪神競馬場に到着した。瀬田徹とはパドックで出会った。
「アレがアドマイヤテンバ。クロフネとアドマイヤグル-ヴの仔で、注目されているんだ」
「へぇ~。葦毛のかわいらしいお馬さんね」
「しかしちょっとイレこんでるなぁ。あとはドレスアフェアーとレーヴドリアンが注目だな」
徹は、注目していたアドマイヤテンバの1着は、今回はないと見て、2着・3着に入れた3連単フォーメーションを購入。これが的中した。
「良かったね、的中して」
「でも昨日やこれまでを考えると、マイナスだよ~」
その後2人は談笑やレース観戦しながら、メインレースのジャパンカップダートを迎えた。
「ちくしょう、エスポワールシチーの写真がうまく撮れない」
「徹は、どのお馬さんに注目してるの?」
「俺はヴァーミリアン。絶対的に強いんだから」
「私はね、シルクメビウス。あのサイトで一押し馬になってたから」
いよいよジャパンカップダートが発走。スタンドは大勢の人で埋まっていた。
レースは1番枠から好スタートをした①エスポワールシチーが強い競馬をして逃げ切り。2着には追い込んできた⑫シルクメビウスが2着に入った。
「俺のヴァーミリアンは、いずこへ…」
2人は最終レースを見た後、ワールドスーパージョッキーシリーズの表彰式を見ていた。優勝はJRA・横山典弘。表彰式の最後、恒例のシャンパンファイトが行われた。
表彰式を見届けた2人は、阪神競馬場を後にして、神戸・三ノ宮へ向かった。
ここから、茜が手配した高知行き高速バスに乗り込んだ。高知までは約4時間の行程だ。
バスの中で、徹は前日、小杉から聞かされた内容を、茜に話した。
「新城さん、心配ですね」
「うーん、それもそうだけど、皇騎って人物が、ますます分からなくなった気分だよ。このゲームは、楽しむだけではなくて、何か企んでいるような気がしてならないんだ。もちろん、ゆかりを狙っているのは分かるけど、もっと大きな目的がないか、気になってきた」






