A'sW2-24 茜からの電話
ロイス3と健闘を誓い合った?翌日の夜、徹の携帯電話が鳴った。液晶表示を見ると「山下 茜」と表示されていた。
「もしもし、茜さん? 瀬田ですけど」
「あ…お久しぶりです。ゆかりのことで、電話したんですけど……」
「え?! ゆかりと会ったんですか?」
「いや、ゆかりの所在が分かったんです。田無の実家に戻っているみたいです。この前、ゆかりのお母さんから私の実家に電話があって、話を聞いたんです」
「あ… やっぱり実家にいたんですか」
「やっぱりって、ご存じだったんですか?!」
「いや、ネットを通じて探してたら、ゆかりらしき人を見つけることが出来て、メッセージを送ったら、ゆかりだったんです。相変わらず直接話は出来てないし、詳しい話はさせてもらえてないんだけど…」
「そうですか、見つかったんですか」
「実際にはまだ、姿を見てないんですけどね。なんかいろいろあるらしくて、核心について何も教えてもらえてないんですけどね」
「はぁ… 私もゆかりと直接 連絡が取れたわけではないんですが、無事のようなんですね」
「茜さん、ゆかりの実家の場所、知ってますか?」
「いや、大学時代は同じ寮にいたんで、実家の場所まで詳しく知らないんです。そういえば、実家どうしの電話番号は交換してたんですけど。私が知っているのは、田無駅からバスで数分の場所、ということだけです。あ、今日はもう遅いので、また電話しても良いですか?」
「是非是非。いろいろ教えてくれてありがとう。では、また」
「おやすみなさい」
山下茜は、間野ゆかりの大学時代からの友人である。そして徹がゆかりと初めて出逢ったとき、ゆかりの傍らには茜がいた。
徹とゆかりが仲良くなって以降、2人だけのデートだけでなく、茜と3人で遊んだり、お互いの仲間を呼んで複数の友人同士でカラオケやボウリングをしたこともあった。ちなみに茜は競馬場には、ほとんど来なかった。
ゆかり失踪の際、徹が一番最初に訪ねたのも茜であった。しかしこのときは茜も、ゆかりと音信不通状態になっていた。
何故 今のタイミングで実家どうしの連絡があったのかは、徹にとって少々不思議であったが、また1つ、ゆかりの情報が入ったことは嬉しかった。【ANGEL's WINE】というゲームに頼らなくても、ゆかりに辿りつく可能性が出てきた。ただ、ゆかりがそれを望んでいるかは、謎であったが。