シュードモナス属:緑膿菌
シュードモナス属:緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)
シュードモナス属は土壌、植物、汚水、有機物中に認められ、病院環境では湿潤な場所を好み、食物、切り花、流し、トイレ、床掃除のモップ、呼吸器具、透析器具などや時には消毒剤からも検出され、わずかの栄養でも増殖する事ができる。
緑膿菌はシュードモナス属の起炎菌であり、他にP.putida、P.pickettiiなどがあるが、その中でも緑膿菌は病院感染起炎菌の代表であり、様々な病原因子を生み出し、肺炎、皮膚感染、尿路感染、菌血症などの感染症を引き起こす。
通常は入院患者や慢性的な疾患のある患者以外で保菌する事はあまりなく、日和見感染症として発症する。
よって、宿主の状態が保菌から発症へのステップを左右する。
注射用水や含そう水、熱傷患者の洗浄に使用するシャワーの汚染による敗血症、理学療法用のプールの汚染による毛嚢炎、内視鏡からの感染などの例がある。