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「食の終焉」というぶ厚い本がありますが、これを読んでいます。
食経済における背景を露骨に取り上げ、供給するためのシステムの裏にある問題を問
いています。
いつでもどこでも季節や場所を選ばすスーパーには世界中の食材が並んでおり、食事
の支度は自宅のキッチンから企業のセントラルキッチンへ移行された。
手軽に安くしかも美味しく、鮮度を維持して、と言う具合に消費者はわがまま。
そんな消費者のわがままに応えるためには家畜は抗生剤とホルモン剤漬けにし成長剤
で早く成長させる必要がある。そして農家では安く安くとたたかれ手間暇かけて生産
していては割に合わず、大量に生産するために品種改良をし、農薬を撒きちらす必要
があるのです。
さらには鳥インフルエンザに代表されるような病原菌の流行をも生んでしまう事実。
アメリカのFDAでは「抗生物質では効かない耐性をもった病原菌を自ら生み出してし
まった」と嘆いている。
家畜に投与する抗生剤のせいで病原菌は進化をとげ益々脅威となる菌に成長する。
これらは、すべて楽して安くて手軽な食材を求めた消費が悪いと。
消費者は馬鹿でありそれがどんなものかよく知りもせず安いファストフードなどを旨
いと食べている。
この先世界の食糧難になるだけでなく人類の生存まで脅かされていると思えてなりま
せん。
やはり、消費者が賢くなっていく必要がありますよね。
既に食の大経済を支えるこのシステムを変えることは難しいですが、賢くなった人が
少しでも違う選択をできるのではないかと思っています。