法人を設立して最初に直面する大きな壁のひとつが「法人口座の開設」と「法人用決済カードの準備」です。特にスタートアップや設立間もないベンチャー企業の場合、審査の厳しさや手数料の高さが事業のスピードを落とす要因になりかねません。また、近年増えているバーチャルオフィスを登記住所にしている企業の場合、従来の金融機関では「実態が確認しにくい」という理由で口座開設を断られてしまうケースも少なくないのが現状です。
そこでおすすめしたいのが、ネット銀行ならではの利便性と圧倒的な低コストを両立している「GMOあおぞらネット銀行」の法人口座と、それに付帯する「法人ビジネスデビットカード」です。同行はバーチャルオフィスやレンタルオフィスを利用する法人であっても、事業内容の実態が確認できれば不利になることなく、一律の基準でスピーディーに審査を行うことを明言しています。
本記事では、2026年現在の最新スペックに基づき、GMOあおぞらネット銀行の法人ビジネスデビットカードの基本情報から、実際の利用者からの評判や口コミ、具体的なメリット・デメリットまでを徹底的に解説します。キャッシュバックによる経費削減効果や、振込手数料無料プログラムなど、知おかないと損をする情報が満載です。自社のビジネスを加速させるための金融機関選びに迷っている経営者・経理担当者の方は、ぜひ本記事を最後まで読み、参考にしてください。
GMOあおぞらネット銀行の法人からの評判・口コミ総評
GMOあおぞらネット銀行の法人向けサービスにおける良い評判・口コミ
GMOあおぞらネット銀行の法人口座および付帯するビジネスデビットカードには、コスト意識の高い経営者や経理担当者から多くのポジティブな声が寄せられています。具体的にどのような点が評価されているのか、代表的な良い評判を解説します。
法人口座の開設がスピーディーで手続きが簡単
最も多く聞かれるのが、口座開設までの圧倒的なスピードと手続きの手軽さです。従来のメガバンクや地方銀行で法人口座を開設する場合、窓口への来店が必須であったり、大量の書類(事業計画書やオフィスの賃貸借契約書など)の提出が求められたりすることが一般的でした。しかし、GMOあおぞらネット銀行では、手続きが完全にオンラインで完結する「ハンコレス・ペーパーレス」を実現しています。
所定の条件を満たせば、登記簿謄本や印鑑証明書の郵送すら不要となり、最短即日で法人口座の開設が可能です。設立直後はすぐにでも取引先への支払いや売上の入金先を確保する必要があるため、「すぐに事業をスタートできた」という感謝の口コミが多数見受けられます。
専門用語解説:ペーパーレス化
紙の書類を使わず、電子データ(PDFや画像データなど)でのやり取りに移行すること。これにより、郵送にかかる時間や切手代などのコストが削減され、スピーディーな手続きが可能になります。
振込手数料などの各種手数料が業界最安水準でコスト削減になる
次に高く評価されているのが、ランニングコストの低さです。GMOあおぞらネット銀行は、法人口座の維持手数料が完全無料です。さらに、他行宛ての振込手数料は一律130円(税込)という業界最安水準に設定されており、毎月多数の振り込みを行う企業にとっては劇的なコスト削減に繋がります。
また、月額500円の「振込料金とくとく会員」になれば、他行宛て振込手数料が121円に下がる仕組みもあります。以下の表は、一般的なメガバンクとGMOあおぞらネット銀行の主な手数料を比較したものです(2026年時点の目安)。
| 項目 | メガバンク(一般的な目安) | GMOあおぞらネット銀行 |
| 口座維持手数料 | 月額2,000円〜3,000円程度(ネットバンキング利用料等) | 無料 |
| 同行宛て振込手数料 | 110円〜330円程度 | 無料 |
| 他行宛て振込手数料 | 220円〜660円程度 | 130円(条件によりさらに割引あり) |
「これまで毎月数万円かかっていた振込手数料とネットバンキング利用料が、GMOあおぞらネット銀行に変えて数千円で済むようになった」といった、ダイレクトな経費削減効果を喜ぶ声は非常に多く挙がっています。
付帯するビジネスデビットカードのキャッシュバック率が高い
法人口座を開設すると審査なしで発行できる「法人ビジネスデビットカード」のスペックの高さも、良い口コミの大きな理由です。一般的な法人用クレジットカードのポイント還元率は0.5%程度が主流ですが、GMOあおぞらネット銀行のビジネスデビットカードは原則1.0%の現金キャッシュバック(プラチナカードやカスタマーステージ等によっては最大1.5%)を誇ります。
ポイントではなく「現金」で直接口座に戻ってくるため、ポイントの使い道を考えたり、有効期限切れを気にしたりする手間が一切ありません。「備品やサーバー代などの支払いをすべてデビットカードに集約するだけで、毎月数千円〜数万円が自動で振り込まれてくる」という実用性の高さが、多くの企業から支持されています。
GMOあおぞらネット銀行の法人向けサービスにおける悪い評判・口コミ
一方で、すべての企業にとって完璧な銀行というわけではなく、一部の用途においては不便を感じるというネガティブな評判も存在します。導入前に知っておくべき注意点を見ていきましょう。
実店舗がないため対面での相談やサポートが受けられない
GMOあおぞらネット銀行は実店舗(窓口)を持たないインターネット専業銀行です。そのため、「融資の相談を直接対面で行いたい」「担当者と顔を合わせて関係性を築きたい」というニーズを持つ企業からは、物足りないという声が上がります。
電話やチャット、メールでのサポートは充実しているものの、複雑な事業計画を持ち込んでの資金調達相談など、いわゆる「足で稼ぐ営業担当者」との密なコミュニケーションを期待する昔ながらの企業文化を持つ法人にとっては、メインバンクとして使うには不安が残るという評価もあります。
海外からの送金受取に非対応など一部利用できない業務がある
業務内容によっては、GMOあおぞらネット銀行の仕様がボトルネックになるケースがあります。代表的なものが「海外からの送金(被仕向送金)の受け取り」に非対応である点です。(※海外への送金には対応しています)
専門用語解説:被仕向送金(ひしむけそうきん)
海外の銀行から、日本の自分の銀行口座宛てにお金が送られてくること(受け取り)を指します。輸出ビジネスや、海外のプラットフォームからの売上入金がある場合に関係してきます。
そのため、「海外の取引先からドル建て・円建てで売上が振り込まれる」といった越境EC事業者やアプリ開発会社などは、別途メガバンクや他のネット銀行の口座を併用せざるを得ません。この点について、「ビジネスがグローバルに広がったタイミングで不便を感じた」という口コミが見受けられます。また、日本政策金融公庫からの融資金の受け取り口座としては利用できるものの、一部の税金納付(ダイレクト納付非対応の税目など)では制限がある場合があるため、経理業務の内容によっては事前の確認が必要です。
GMOあおぞらネット銀行「法人ビジネスデビットカード」の基本スペック詳細
GMOあおぞらネット銀行の法人口座を開設すると、原則として与信審査なしで「法人ビジネスデビットカード」を発行することができます。このカードは、単なる決済用カードの枠を超え、企業の経理業務を大きく効率化する多彩な機能を備えています。ここでは、具体的な基本スペックや手数料、機能の詳細について解説します。
まずは、法人ビジネスデビットカードの基本スペックを以下の表にまとめました。
| 項目 | スペック詳細 |
| 年会費・維持費 | 無料(発行手数料も基本無料、一部例外あり) |
| 国際ブランド | Visa、Mastercard |
| 還元率 | 通常1.0%(税金・公共料金等は0.5%)最大1.5%のキャンペーン等あり ※現金キャッシュバック |
| 利用限度額 | 1日あたり最大1,000万円(初期設定は50万円)※所定の審査でさらなる増枠対応も可能 |
| 追加カード発行枚数 | 最大9,998枚(バーチャルカード含む) |
| タッチ決済 | 対応(Visaのタッチ決済 / Mastercardコンタクトレス) |
| 3Dセキュア | 対応(本人認証サービスによる不正利用防止) |
年会費・維持費は無料(一部追加カード等の発行手数料は有料)
多くの法人向けクレジットカードでは、数千円から数万円の年会費が発生しますが、GMOあおぞらネット銀行の法人ビジネスデビットカードは、初年度だけでなく次年度以降も年会費・維持費が「永年無料」です。法人の維持にかかる固定費を1円でも削減したいスタートアップや中小企業にとって、保有コストがゼロであることは非常に大きなメリットです。
基本となる代表者用のメインカードは発行手数料も無料ですが、従業員向けに追加のリアルカード(プラスチックカード)を発行する場合や、紛失等による再発行の際には、所定の発行手数料(1,100円程度など)がかかる場合があります。ただし、オンライン決済専用の「バーチャルカード」であれば発行手数料も無料であるため、用途に応じて使い分けることでコストを完全に抑えることが可能です。
専門用語解説:バーチャルカード
実店舗で使うためのプラスチック製カードは発行されず、カード番号、有効期限、セキュリティコードなど、インターネット上での決済に必要な情報だけがWeb画面上で発行されるカードのこと。すぐに発行できてオンライン決済にすぐ使えるのが特徴です。
選べる国際ブランド(Visa・Mastercard)とそれぞれの特徴
GMOあおぞらネット銀行の法人ビジネスデビットカードは、世界的なシェアを二分する「Visa」と「Mastercard」の2つの国際ブランドから自由に選ぶことができます。どちらを選んでも年会費無料や1.0%のキャッシュバックといった基本スペックは変わりません。
Visaは世界で最も加盟店数が多く、国内外問わず「カードが使えるお店であればほぼ確実に使える」という圧倒的な汎用性が強みです。一方のMastercardもVisaに匹敵するシェアを持ちますが、一部のBtoB向けクラウドサービスや、特定の海外SaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)の支払いにおいて、Mastercardの方が決済エラーが起きにくい(あるいは優待がある)といったケースがあります。自社の主な決済先(よく使うWebサービスや仕入先)がどちらのブランドを推奨しているかによって選ぶと良いでしょう。
ポイント還元ではなく「現金キャッシュバック」(還元率最大1.5%)
本カードの最大の魅力とも言えるのが、利用額に対する「現金キャッシュバック」です。一般的なクレジットカードで付与されるポイントの場合、「特定のアイテムとの交換」「自社サービス内での利用限定」といった縛りがあったり、有効期限が切れて失効してしまったりするリスクがあります。
しかし、GMOあおぞらネット銀行では、毎月のカード利用額の1.0%が、翌月に法人口座へ直接「現金」として自動的に振り込まれます。例えば、月に100万円分のWeb広告費やサーバー代、備品購入費などをこのデビットカードで決済した場合、翌月には1万円が口座に戻ってくる計算です。税金や公共料金の支払いは還元率0.5%となりますが、期間限定のキャンペーンや特定の条件を満たすことで最大1.5%まで還元率がアップすることもあります。経理担当者としては、ポイント管理の手間が省け、ダイレクトにキャッシュフローが改善するという実利を得られます。
利用限度額(1日あたり最大1,000万円・所定の審査で増枠可)の設定の柔軟性
デビットカードは口座にある預金残高の範囲内でしか利用できませんが、カード自体の「利用限度額」も設定されています。初期設定では1日あたり50万円となっていますが、Web上の管理画面から自分で簡単に最大1,000万円(1日あたり・1ヶ月あたり)まで引き上げることが可能です。
法人ビジネスにおいては、月末のサーバー代の一括支払いや、Web広告費の増額、大型機材の購入など、突発的に数百万円単位の決済が必要になることがあります。利用限度額が低いカードでは決済が弾かれてしまい業務が停止するリスクがありますが、1日1,000万円という高額な限度額に対応している点は、事業を止めないための強力なサポートになります。さらに、特定の条件や所定の審査をクリアすることで、1,000万円を超える限度額の個別設定の相談にも乗ってもらえる柔軟性も兼ね備えています。
最大9,998枚発行可能な追加サブカードと充実の管理機能
従業員に立替払いをさせて月末に精算する業務は、経理にとっても従業員にとっても大きな負担です。GMOあおぞらネット銀行のビジネスデビットカードは、1つの法人口座に対して最大9,998枚という実質無制限の追加カード(サブカード)を発行できます。
営業担当者には出張用のリアルカードを渡し、マーケティング担当者にはWeb広告決済用のバーチャルカードを発行する、といった使い分けが容易です。さらに、管理画面から「カードAは1日3万円まで」「カードBは海外決済をブロックする」といった利用制限をカードごとに細かく設定できます。誰が・いつ・何にいくら使ったのかがリアルタイムでWeb明細に反映されるため、不正利用を防止しつつ、経理業務の劇的な効率化を実現できるのです。
法人がGMOあおぞらネット銀行のビジネスデビットカードを利用するメリット
GMOあおぞらネット銀行の法人ビジネスデビットカードの基本スペックを確認したところで、ここからは実際にビジネスの現場で利用する際に、どのようなメリットを享受できるのかを詳しく解説します。特にスタートアップや中小企業にとって、これらのメリットは事業の成長スピードに直結する重要な要素となります。
設立直後や赤字決算の法人でも「与信審査なし」でカードを発行できる
法人向けクレジットカードを作ろうとした際、設立直後の企業や、先行投資により赤字決算が続いている企業は「与信審査」で落とされてしまうケースが少なくありません。クレジットカードは一時的にカード会社が代金を立て替える「後払い」の仕組みであるため、返済能力が厳しく問われるからです。
しかし、GMOあおぞらネット銀行のビジネスデビットカードは、法人口座の預金残高から即時引き落としされる仕組みです。そのため、クレジットカードのような厳しい与信審査は原則として存在しません。法人口座さえ開設できれば、実績のない設立初年度の法人や、業績が一時的に落ち込んでいる企業であってもスムーズに決済用カードを手に入れることができます。クラウドサービスの契約や備品のオンライン購入など、カード決済が必須の場面が多い現代のビジネスにおいて、審査落ちのリスクなく確実に入手できる点は大きな強みです。
設立1年未満の法人限定「振込手数料月20回無料」のスタートアップ支援
GMOあおぞらネット銀行は、起業家支援に非常に力を入れており、その代表的なものが「設立1年未満の法人に対する手数料優遇プログラム」です。法人の設立登記日から1年未満の企業が口座を開設すると、通常1回あたり130円(税込)かかる他行宛ての振込手数料が、毎月20回まで無料になります。
創業期は売上が安定しない一方で、オフィスの敷金、備品の購入、外注先への支払いなど、何かと出費がかさむ時期です。月20回の無料枠をフル活用すれば、1ヶ月で2,600円、1年間で最大31,200円ものコストを削減できます。限られた資金を事業投資に回したいスタートアップにとって、この初期支援は非常に実用的なメリットと言えます。
従業員への追加カード配布による立替精算業務の削減と効率化
従業員が業務上の経費(交通費、接待交際費、少額の備品購入など)を個人の財布から立て替え、月末に領収書を集めて精算するフローは、多くの企業で当たり前のように行われています。しかし、この立替精算は従業員にとって手間であるだけでなく、経理担当者にとっても領収書のチェックや振込作業などの膨大な業務負担を生み出します。
GMOあおぞらネット銀行の法人ビジネスデビットカードは、前述の通り最大9,998枚まで追加カードを発行できます。各部署やプロジェクトの担当者に専用のカードを配布し、業務上の経費はすべてデビットカードで決済させるルールに変更するだけで、立替精算という業務自体をなくすことができます。従業員は自腹を切る必要がなくなり、経理は月末に慌てて小口現金の計算をする必要がなくなるため、会社全体の生産性向上に直結します。
利用金額に応じた現金キャッシュバックによるダイレクトな経費削減
カードを利用する最大のモチベーションの一つが、還元率の高い「現金キャッシュバック」です。通常、法人カードのポイントは還元率が低かったり、使い道が限られていたりしますが、GMOあおぞらネット銀行では利用金額の原則1.0%が毎月現金で口座に還元されます。
| 月間のカード決済額 | 1.0%還元時のキャッシュバック額 | 年間の経費削減効果 |
| 50万円 | 5,000円 / 月 | 60,000円 / 年 |
| 100万円 | 10,000円 / 月 | 120,000円 / 年 |
| 300万円 | 30,000円 / 月 | 360,000円 / 年 |
Web広告費の運用や、仕入れ代金、クラウドサーバーの利用料など、毎月固定で発生する高額な経費をデビットカード決済に切り替えるだけで、上記のように年間数十万円単位の現金が自動的に会社に還元されます。これは単なるポイント還元を超えた、確実な「経費削減(利益の創出)」と言えます。
利用明細のWeb即時反映と主要クラウド会計ソフトとのシームレスな連携機能
デビットカードは決済と同時に口座からお金が引き落とされるため、利用明細がWeb上の管理画面に即座に反映されます。クレジットカードのように、「決済してから明細に上がるまで数日〜数週間かかる」というタイムラグがありません。これにより、経営者は常に最新のキャッシュフローをリアルタイムで把握することができます。
さらに、「マネーフォワード クラウド会計」や「freee会計」、「弥生会計 オンライン」といった主要なクラウド会計ソフトとのAPI連携(データ自動取得)に標準対応しています。デビットカードの決済履歴が自動的に会計ソフトに吸い上げられ、仕訳入力の大部分が自動化されるため、記帳業務にかかる時間を劇的に短縮できます。
専門用語解説:API連携
異なるソフトウェアやシステム同士を繋ぎ、データを安全かつ自動的にやり取りするための仕組み。銀行口座と会計ソフトをAPI連携することで、手入力によるミスを防ぎ、セキュリティを保ったまま入出金明細を自動取得できます。
カードごとの利用限度額設定による不正利用・使いすぎの防止
従業員に決済用カードを渡す際、経営者が最も懸念するのが「私的利用」や「予算を超えた使いすぎ」です。GMOあおぞらネット銀行のビジネスデビットカードは、このリスクを最小限に抑えるための管理機能が充実しています。
Webの管理画面から、発行したカード1枚ごとに「1回あたり」「1日あたり」「1ヶ月あたり」の利用限度額を1,000円単位で細かく設定できます。例えば「新入社員のカードは月間3万円まで」「海外サイトでの決済は不可」といった制限を即座に適用できるため、万が一の不正利用や紛失時にも被害を最小限に食い止めることが可能です。経営層も安心して権限移譲を進められる環境が整っています。
法人がGMOあおぞらネット銀行を利用する際の注意点・デメリット
GMOあおぞらネット銀行の法人ビジネスデビットカードは、コスト削減や業務効率化において非常に優秀なツールですが、万能というわけではありません。デビットカードという性質上、一般的な法人向けクレジットカード(クレジット決済)と比較すると、いくつか明確な制約が存在します。導入後に「こんなはずではなかった」と後悔しないために、法人が利用する上で必ず押さえておくべき注意点とデメリットを解説します。
クレジットカードのような「後払い(掛け払い)」や「分割払い」ができない
デビットカードの最大の特徴であり、同時にデメリットにもなり得るのが「即時引き落とし」という決済の仕組みです。一般的なクレジットカードであれば、当月利用した金額を翌月や翌々月にまとめて支払う「後払い(掛け払い)」が基本となります。しかし、デビットカードは決済ボタンを押した瞬間に、法人口座の残高から直接代金が引き落とされます。
また、クレジットカードでよく利用される「分割払い」や「リボ払い」にも一切対応していません。すべての決済が「1回払い(一括払い)」となるため、高額な機材やシステムの導入費用を数ヶ月に分けて支払うといった柔軟な対応は不可能です。支払いのタイミングをコントロールして資金繰りに余裕を持たせたい場合には、不向きな決済手段と言えます。
専門用語解説:掛け払い(後払い)
商品やサービスを先に受け取り、その代金を後から決められた期日(月末締め・翌月末払いなど)にまとめて支払う企業間取引(BtoB)の一般的な決済方法のこと。手元に現金がなくても取引を進められるメリットがあります。
口座残高以上の決済ができないためキャッシュフローの改善には繋がらない
クレジットカードは「カード会社の与信(信用)」に基づいて利用枠が設定されるため、極端な話、自社の銀行口座の残高がゼロであっても、利用限度額の範囲内であれば決済が可能です。これにより、売上が入金されるまでの間の資金繰り(キャッシュフロー)を一時的にしのぐという使い方ができます。
一方、GMOあおぞらネット銀行のビジネスデビットカードは、あくまで「法人口座に入っている預金残高の範囲内」でしか利用できません。1日最大1,000万円という高い利用限度額が設定されていても、口座に10万円しか入っていなければ、10万円以上の決済はエラーとなり弾かれてしまいます。つまり、デビットカードは資金調達やキャッシュフロー改善の手段にはなり得ないという点を理解しておく必要があります。
以下の表は、法人向けクレジットカードとビジネスデビットカードの資金繰りにおける違いを比較したものです。
| 比較項目 | 法人向けクレジットカード | GMOあおぞらネット銀行 ビジネスデビット |
| 引き落としのタイミング | 決済の1〜2ヶ月後(後払い) | 決済と同時(即時引き落とし) |
| 決済可能な金額の上限 | カード会社が定めた与信枠まで | 口座の預金残高まで(かつ利用限度額内) |
| 支払い方法の選択肢 | 1回払い、分割払い、リボ払い等 | 1回払いのみ |
| キャッシュフローへの影響 | 支払いを先送りできるため改善に寄与する | 手元の資金が即座に減るため改善しない |
法人用ETCカードの付帯発行に対応していない
営業車や配送トラックなど、社用車を頻繁に利用する企業にとって痛手となるのが、GMOあおぞらネット銀行では「法人用ETCカード」の付帯発行に対応していない点です(2026年現在)。
一般的な法人向けクレジットカードであれば、メインカードに付帯する形で複数枚のETCカードを追加発行し、高速道路の利用料金もまとめて後払い精算することが可能です。しかし、GMOあおぞらネット銀行のサービスのみではETCの決済をカバーできないため、高速道路を利用する法人は、別途他社の法人クレジットカードを契約するか、高速道路会社などが共同発行している「ETCコーポレートカード(クレジット審査なしの法人用ETCカード)」などを個別に申し込む手間が発生します。
ガソリンスタンドや一部のサブスクリプションサービスなど利用できない加盟店がある
デビットカードはVisaやMastercardのマークがあるお店であれば原則どこでも使えますが、一部の特定の加盟店やサービスではシステム上の理由から利用を制限されているケースがあります。
代表的なものが「ガソリンスタンド」や「飛行機の機内販売」、「高速道路の料金所」などです。これらは決済端末が常にオンラインで銀行と通信できる環境にない場合が多く、口座残高の即時確認ができないため、デビットカードの利用が弾かれることがあります。
また、毎月定額が引き落とされる一部の「サブスクリプションサービス(月額課金のクラウドツールなど)」や「公共料金」においても、加盟店側の規定によりクレジットカードの登録しか受け付けておらず、デビットカードの番号を入力してもエラーになる場合があります。自社で必須となるサービスの支払いにデビットカードが確実に使えるかどうかは、事前に確認するか、万が一のためにサブのクレジットカードを1枚持っておくなどの対策が必要です。
GMOあおぞらネット銀行の法人口座・デビットカードはどんな企業におすすめ?
ここまで解説してきたメリットとデメリット、そして詳細なスペックを踏まえ、GMOあおぞらネット銀行の法人口座および付帯する法人ビジネスデビットカードが、具体的にどのような企業に最適なのかを総まとめとして解説します。結論から言えば、「スピード」と「コスト削減」を何よりも重視し、最新のITツールを抵抗なく使いこなせる成長意欲の高い企業にとって、これ以上ない強力なパートナーとなります。
設立したばかりのスタートアップ企業やベンチャー企業
創業期において最も避けたいのは、法人口座の開設待ちやクレジットカードの審査落ちによって、事業のスタートダッシュが遅れることです。GMOあおぞらネット銀行であれば、オンライン完結で最短即日の口座開設が可能であり、ビジネスデビットカードも与信審査なしで即座に発行されます。
また、設立1年未満の法人であれば「振込手数料が月20回無料」というスタートアップ支援プログラムを活用できるため、初期の資金繰りが厳しい時期の固定費を大きく抑えることができます。エンジェル投資家やベンチャーキャピタルからの資金調達を控え、1分1秒を争うスピード感で事業を立ち上げたい起業家にとって、最初のメインバンクとして選ぶ価値は非常に高いと言えます。
振込手数料の削減やカード決済のキャッシュバックで経費を節約したい企業
すでに事業を何年も継続している中小企業であっても、毎月の「見えないコスト」を見直したい場合には最適な乗り換え先となります。以下の表は、メガバンクからGMOあおぞらネット銀行にメインバンクを切り替えた場合の、年間コスト削減効果のシミュレーション例です。
| コスト削減の項目 | 従来のメガバンク等(年額換算) | GMOあおぞらネット銀行(年額換算) | 削減効果(年間) |
| 口座維持手数料 | 約24,000円(月2,000円) | 0円(完全無料) | -24,000円 |
| 他行宛て振込手数料(月50件) | 約264,000円(1件440円計算) | 78,000円(1件130円計算) | -186,000円 |
| カード決済の還元(月100万円利用) | 約60,000円相当(還元率0.5%のポイント) | 120,000円の現金(還元率1.0%) | +60,000円の実利 |
| トータルの経済効果 | - | - | 年間約270,000円の改善 |
このように、振込件数やWeb広告費・サーバー代などのカード決済額が多い企業ほど、1.0%の現金キャッシュバックと業界最安水準の振込手数料がダイレクトに利益へと直結します。「少しでも無駄な経費を削り、事業投資や従業員への還元に回したい」と考える経営者には強くおすすめできます。
従業員用の法人決済用カードを複数枚、手軽に発行・管理したい企業
組織が拡大し、従業員数が増えてきたフェーズの企業にとっても、GMOあおぞらネット銀行のシステムは非常に有用です。一般的な法人クレジットカードの場合、従業員用の追加カードを発行するたびに審査や数千円の年会費が発生することが多く、全社員に配布するのは現実的ではありません。
しかし、GMOあおぞらネット銀行のビジネスデビットカードなら、最大9,998枚まで追加カードを発行でき、バーチャルカードであれば発行手数料もかかりません。部署ごと、あるいはプロジェクトごとに専用の決済カードを渡しつつ、Webの管理画面から1,000円単位で利用限度額をコントロールできます。
専門用語解説:コーポレートカード(法人カード)のガバナンス
企業が従業員に決済用カードを貸与する際、不正利用や私的流用を防ぐための管理体制(ガバナンス)のこと。誰が・いつ・何に使ったかをリアルタイムで可視化し、限度額をシステムで制御することは、強固な社内ガバナンスの構築に繋がります。
立替精算という非生産的なバックオフィス業務を撤廃し、クラウド会計ソフトとのAPI連携で経理業務を全自動化したいと考える、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進に積極的な企業にとって、GMOあおぞらネット銀行の法人口座・デビットカードは欠かせないインフラとなるでしょう。