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ニートの僕が子育てをしたら

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二ートの僕が子育てをしたら 第三章 二十一話

魔法の法則

「これまで好意・返報・権威・希少というパワーについて話をした。

では、これらのパワーを自分の力として発動させるには、これから話をすることを無視しては発動することはないだろう。今から話すことはそれだけ重要なことだ」


ダイゴ先生の目が真剣になった。


「まず、前にも話したとおり《特別な存在》として、お前達は人々に意識してもらわなければならない。自分自身に付加価値を付けて、高めて行くことが重要だ。それをビジネスの世界では、《自身のブランド化》と表現する。ブランド、世の中には色々なブランドがあるな。

ブランドとは何か?答えられる者がいたら、答えてくれ」


三上さんが、


「有名な商品や会社のことですか?」


と答えると、


「そうだな。ブランドと言えば一般的に高級バックや有名企業の名前をイメージすることが多いな。これは俺のブランド定義だが、ブランドとは《名前》だ。簡単に言うとな。

実はお前らもブランドなんだぞ。

坂上、三上、今野といった名前がお前達にも付いているだろ?
実はこれもブランドだ。

ただ、ビジネスの世界では価値あるブランドでなければならない。価値あるブランドつまり、世間から特別視されることが私の目指すところのブランドだ」


ダイゴ先生がいつに無く真剣に話を続ける。


「お前ら三人はこれから価値のある人間になって貰わなければならない。なぜなら、俺の教え子だからな。

俺の教え子になる奴にはその他大勢にはなってもらいたくない。
誰よりも光輝く存在であって欲しい。

まぁお前らが輝けば輝くほど俺のブランドも上がるという訳だ。ビジネス指導者としてのブランド価値がな」


と笑顔を浮かべている。
僕達一人一人が価値あるブランドとして存在しなければならない。

僕はダイゴ先生のそんな言葉に体の震えを覚えた。なぜなら、今までの僕の人生でこれほど何かを他人に期待されたことがない。

これまでの僕の中にある僕の評価は、まったく無価値に等しかったからだ。

そんな僕が他人に期待をされる。

その期待に答えることのできる力を早く身に着けたい。

本当に心からそう思った。


そしてダイゴ先生が、

「今から俺が教える方法をマスターすれば、お前らの価値は急速に膨れ上がる。これは俺が確実に保証する。ただし、条件がある。

自分自身の全てを注ぐくらいの覚悟で取り組んで欲しい。お前らが真剣になればなるほど、そして力が付けば付くほど、この方法はより強大な力として、お前らの価値を高めることに働きかけるだろう。

この方法をマスターすれば、大企業のようにお金を掛けなくてもブランド化が可能になる」


というダイゴ先生の話に、


「そんな凄い方法を僕達が身に着けることができるのでしょうか?」


と今野君が質問をした。

「心配ない。方法自体はさほど難しいものではない。ただ、お前らがどれだけのものを内に秘めているのか?が鍵を握っているのは確かだ。自分というものがなく、ただ何も疑問を持たずに日々を過ごしているような自堕落な人間にマスターできるテクニックではない。

常に疑問を持ち、あがきもがき苦しんだ人間であればあるほど、このテクニックは光り輝くものになるだろう。

坂上、お前は虐められたことがあるそうだが実はその体験だって、考えようによっては使い道がある体験なんだぞ。それに大津島の体験だって、他の誰も経験をしなかった体験だ。

自身の中では隠して置きたい思い出でも、それも一つの人生経験だと考え方を変えるだけで、飯の種になることだってある。

どんな経験でも、表現一つ変えるだけで武器となることを覚えて置くが良い。それにどんな経験でも財産とすることができるものなんだよ」


とダイゴ先生が答えると、


「まだ、具体的なことは良くわかりませんが、私に人様に語れるような経験というものがあるのでしょうか?」


と三上さんが少し不安げに質問をした。


「まぁ、自信が無いのも良くわかる。ただな勘違いをしてはならない。有名人とお前らが同じ人生体験を人に語った場合、注目されるのは有名人だろう。それは当然だ。

有名人が有名人になるまでのプロセスの話はとてもおもしろいだろうし、苦労話は感動話にもなるからな。
でも、お前らはお前らの武器があることに気づけ。

お前らは有名人のように成功ストーリーを話すことはできないが、若さゆえの葛藤や悩みそして情熱というものがあるはずだ。その在りのままを表現すれば良いんだよ。

その在りのままの飾らない姿に心が打たれることだってあるんだぞ。
特に俺たちのような年寄りにはな。

無いものを悔やむよりも、今あるもので戦うしか無いだろう。そうやってあるもので戦って行く内に、力は付いて行くものなんだよ」


そんなダイゴ先生の話を聞いた三上さんに笑顔が戻った。

「具体的な方法はこれから説明をしょう。しばらくは脳みそに汗をかく作業を淡々とこなして行くことになると思うが、この水面下の作業が細かければ細かいほど、結果に大きな差がでるからな。そして忘れてはならないことは、臆病になるな、大胆に、思いのたけをぶつけろ!自分が空っぽになっても構わないくらいの情熱を持って、これからのことに取り組みなさい。

必ずその後に見える目の前の風景は今、お前らが目にしている風景とは違うはずだ。楽しみにしているぞ!」

とダイゴ先生の熱意のある話に僕達は興奮を隠せなかった。

第二十二話につづく