先生達の会話 (番外編)
ガチャ
「こんにちは。マイヅルです」
とマイヅル先生がダイゴ先生の教授室を訪ねた。
「ご無沙汰しています。マイヅル先生」
といつも強面のイメージのダイゴ先生が穏やかな顔でマイヅル先生を迎えている。
「2人は頑張っていますか?」
とマイヅル先生が坂上と三上のことをダイゴ先生に尋ねた。
「どうぞお座り下さい。いやいや二人ともさすがマイヅル先生の秘蔵っ子ですね。三上は期待通りでしたが、坂上には目を見張るものがあります。なんと言うか、雰囲気に独特なしなやかさを持っていますね。あれは他人が教えても手にすることができない空気ですね。育ちが良いのでしょう。彼は」
とダイゴ先生が答えると、
「そうですね。彼のあの雰囲気は人を心を穏やかにさせますよね。それに、あの大津島プログラムから大きく変化しましたね。あのプログラムで生きるために必要な心の芯が育ちました。後は素直な性格というのが彼の良い特徴でしょう。素直な性格だから、ブレインゴールドの効果をそのまま受け入れることができているようです。自分ではまだ気がついていないようですが」
とマイヅル先生が笑っている。
「そうですね。しかし、ブレインゴールドは凄いものですね。私のビジネス研修はかなり高度な知識を取り扱っていますが、坂上も三上も自分達なりに吸収しているようです。やはりドーパミンやセロトニン、アセチルコリンといった神経伝達物質の分泌がうまく活性化しているのでしょう。あの講義を集中力を失うことなく聞き入っていますから。通常の人であれば、脳が疲労してうずくまっても仕方が無い受講内容なのに」
とダイゴ先生が言うと、
「二人とも頑張っているのようですので、安心しました。これは余談ですが、ダイゴ先生もご存知のようにブレインゴールドは我々のような職業に就いている人達に向けて製造されたと私は聞いています。思考を効率良く巡らし、前進する意欲を常に持つことが、我々のような職業にはとても必要なことです。論文やレポートを書きながら、思考も整理しなければならない。疲労に負けてしまう訳には行きませんからね」
というマイヅル先生の言葉にダイゴ先生がうなずいている。
「後、ストレス耐性が付くことも重要ですよね。特に営業職や経営者といった職業はストレスが付き物です。このストレスの悪影響から逃れることができるのも、ブレインゴールドのおかげだと思います」
というダイゴ先生の話に、
「おっしゃるとおりです。それにしてもダイゴ先生はとても優しい方なのに、プログラムの世界ではあのようなキャラクターを演じられているから、ストレスも相当なものでしょうね」
とマイヅル先生が笑いながら尋ねると、
「いえいえ。あのキャラクターも嫌いな訳ではありません。しかし、最初は慣れずに苦労をしましたけどね。あはは」
とダイゴ先生が笑っている。
「ブレインゴールドを手にした彼らが、これからどのようなビジネス人生を送るのか私はとても楽しみにしています。多くのビジネスマンや悩める人に力になれる人材として育ってくれれば」
というマイヅル先生の話に、
「マイヅル先生のおっしゃるとおりですね。今の世の中は混沌として、悩みが尽きない世の中です。マイヅル先生がおっしゃるような人に育って欲しいと私も願っています」
ダイゴ先生もマイヅル先生の考えに同意するかのようにうなづいている。
坂上そして三上のことを影ながら支える二人の先生。
この二人の先生の支えがある限り、この二人はもっともっと成長するだろう。
(終わり)