日本語教師 | virtuallythereのブログ

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私には、この国でできた日本人ではない友達がいる。
しかもその友達ファミリー全員が単身移民の風来坊である私を
とても気にかけてくれて、涙が出るほどいい人たちだ。。
ロシア革命時にこの国に亡命してきた祖先を持つウクライナ系の家族なんだが
もちろんロシア語はできない。おじいちゃんがちょこっとロシア語の単語知ってるくらい。
が、私の友達であるRさん、53歳。この人がタダモノではないのだ・・・。

Rさん、日本語の教師をこちらでしている。しかももう20年以上も大学で教えている。
見た目は白人のオバサン(失礼!)で背もでかい!どー考えても日本とは結びつかない!
しかし、彼女は私より漢字を良く知り、日本語文法を知り、おまけに礼儀作法も良く知る。
彼女は母親代わりのように私のことを気にかけてくれるが、私達の会話はほとんど日本語ー。
だって、楽なんだもん。

その彼女が約2ヶ月の日本語教師育成プログラムに参加して先日日本から戻ってきた。
今期は世界10国から日本語を母国語としない日本語教師の方々が埼玉に集められ
2ヶ月の研修を受けたのだ。
インドネシア、オーストラリア、インド、韓国、台湾・・彼女のクラスは上から2番目だったそうだが
もちろん全員日本語でコミュニケーションを取る。
インド、オーストラリアの人たちとは英語で話したけど、訛りがすごいから英語より
日本語で話すようにしてたとか・・(笑)。

やっぱりアジアの国からきてる日本語教師の方々が多かったらしいが、ヨーロッパからは
チェコ、ドイツが着てたそうだ。
見た目バリバリ金髪、青い目の2人が漢字は書くは日本語をベラベラ話すは、事情を知らない日本人はさぞかしビックリした事でしょう。

その中でただ一人、アフリカから来た青年がいたらしい。
アフリカはアフリカでも「マダガスカル」から彼は遠路はるばる日本まで来てくれたそうだ。
マダガスカルってどこ?って日本語教師の皆さんの間でも「?」マークが飛び交ったようだ。
アフリカ大陸の西端に浮かぶ島国ですよね。シーラカンスがいまだに捕獲されたりするという。
Rさん曰く、彼も日本語がとても上手だったとか。
そして、彼がもしかしたらただ一人のマダガスカル人の日本語教師かもしれないと。
私は心の底から嬉しかった。
マダガスカルなんて日本人にはなじみがない国かもしれない。
失礼な言い方かもしれないけど日本語なんて習えるほど余裕のある国ではないかもしれない。
そんな中、その青年は勉強し、その国に日本語を話せる人間を育てようとしている。
冗談でなく、目頭が熱くなった。
滞在中に一回だけ降ったという雪は彼にとって忘れられない出来事だっただろうなぁ。

なぜ日本を彼は選んだんだろう?
それはわからないけど、どんな事情にしても
私の国の言葉、私の国に興味を持ってくれてありがとう。
遠く離れたマダガスカルで「こんにちは」とか言ってる人がいるなんて
想像しただけでも楽しくなってくる。