ピーナッツくんの楽曲「グミ超うめぇ」は、お菓子のグミを褒めちぎる曲です。
この曲は、2020年6月30日にリリースされたピーナッツくんの1stアルバム「False Memory Syndrome」の3曲目として収録されています。
この曲がリリースされた時、深読みして歌詞の内容を考察する人たちもいましたが、ピーナッツくんの事を知るほど本当にグミが好きなだけだとわかると言われています。
「グミ」は幻覚剤の一種であるLSDを指す隠語として使われることがあり、実際にLSDをグミに染み込ませた状態で販売されている場合もあります。
また、HIPHOPの世界では「グミ」と言えば、LSDの隠語として使われる事が多いようです。
「グミ超うめぇ」のミュージックビデオは、サイケデリックな映像がLSDの幻覚を表しているようにも見えます。
しかし、歌詞をよく聞いてみると、ピーナッツくんがお菓子の方のグミが大好きなだけであり、本当にお菓子のグミを褒めちぎっているだけです。
ピーナッツくんはグミが大好きなようで、この曲では「超美味い」と言う事を、ただひたすらに歌っています。
「グミ超うめぇ」は、ピーナッツくんが歌と作詞を担当しています。「Type Beat」と呼ばれる、フリー素材のインスト楽曲にピーナッツくんがラップを乗せています。
曲のMIXはワニのヤカさんが担当しています。彼はラッパーや作曲家として活動しており、音楽家としての名義は「YACA IN DA HOUSE」となっています。
「Type Beat」は、楽器ごとにファイルが分割されており、ワニのヤカさんはそれを編曲して、より良くする役割を果たしています。
ピーナッツくん名義の楽曲では、プロデューサーがクレジットされていない場合、一般的にこの手法が採用されているようです。
「グミ超うめぇ」のミュージックビデオの監督及び動画製作は、プリフランボワーズさんが担当しました。
プリフランボワーズさんは、3DCGアニメとアクリル画イラストのアーティストです。
プリフランボワーズさんはYouTubeでオリジナルの3Dダークアニメを一人で制作しており、退廃的な現象世界を描いています。
また、ピーナッツくんの3rdアルバムのジャケット絵や2020年のワンマンツアーの絵も担当しています。
「グミ超うめぇ」はピーナッツくんの代表曲の一つとなっています。この曲はアルバムの最後に作られた曲で、アルバムの曲がすべて完成した後に追加されました。
ピーナッツくんは、もう1曲何か欲しいと思い「グミ超うめぇ」を制作し、アルバムのコンセプトとは少し異なる曲ではあったものの、気にせずに収録することを決めました。
この曲に対するファンの反応はおおむね好評で、サビ部分が耳に残りやすく楽曲に中毒性があると言われています。
「グミ」にもう一つの意味があることを利用して、深い意味があるのかと思わせておいて、実はシンプルにグミが好きなだけの曲であることも評価されています。
インターネットの普及によりピーナッツくんのような才能が埋もれにくくなったことに対し、感謝の声を上げるファンがいます。
また、ピーナッツくんに売れて欲しいと言う気持ちと、アングラなままでカッコいい音源を作り続けてほしいと言う気持ちが入り混じっているファンもいます。
さらに「MVのクオリティがとにかく高すぎる」「MVの世界観も良い。3Dの特性活かして場面転換ぐるぐる回してるのも面白い」といったコメントが寄せられ、
プリフランボワーズさんのアートワークや演出に対する賞賛が示されています。
この曲の歌詞には、「HARIBO Bear is my friend」という部分があり、これはクマの形をしたグミで有名なハリボーのことを指しています。
ハリボーは、ドイツのメーカーで、そのグミキャンディは世界中で愛されており、グミキャンディの世界最大のメーカーとしての地位を築いています。
また、「I miss you ひもQ」のひもQとは、1993年から2019年まで販売されていた駄菓子で、1本のグミで2つの味が楽しめることが特徴でした。
しかし、2019年8月末に生産終了となりました。製造停止の理由は、製造設備の老朽化であり、グミ市場の不調ではなかったそうです。
「消えた謎の実」の謎の実は、ある時期を境に売り場で見かけなくなったお菓子です。
一つの袋の中にタブレット、ソフトキャンデー、グミの、3つの異なる食感のお菓子が入っているのが特徴でした。
2020年1月ごろに急に品切れ状態になり、各販売サイトでも在庫が切れている状態が続いていて、一部では販売終了の可能性が高いとの憶測もあります。
「グミ超うめえ」の歌詞には、販売終了となり消えていったグミを救えなかった切なさと、それでもこれ以上泣かないと言う決意が込められています。
「グミ超うめぇ」は、NHKラジオで放送された際に「Fuckin」の部分が不適切とされ、それを銃撃音に差し替えたバージョンがオンエアされた事があります。
ホロライブの星街すいせいさんと、NHKアナウンサーの塩澤大輔さんが司会を務める、NHK-FMの「ぶいあーる!~VTuberの音楽Radio~」と言う番組での出来事でした。
バーチャルシンガーの花譜さんがゲストで電話出演した際に、「推し曲」として「頭の中で鳴り止まない」という「グミ超うめぇ」を紹介しました。
「NHKでは放送できない言葉が使われているが、スタッフの熱い想いでこの曲をかけたい」と言う事で、ピーナッツくんに交渉の上で特別バージョンが作られました。
ピーナッツくんはサンリオ主催の音楽フェスへの参加経験もあります。2023年1月21日、22日に行われた「SANRIO Virtual Festival 2023 in Sanrio Puroland」です。
バーチャルサンリオピューロランドのステージに、ピーナッツくんが着ぐるみ姿で登場し、ぐでたまとのコラボも果たしました。
その後、甲賀流忍者ぽんぽこも登場し、ぽこピー2名で「グミ超うめぇ」を歌唱しました。
このためファンから「NHKには許されなかったがサンリオには許された曲」と言われています。