「ローリンガール」は、初音ミクのオリジナル曲です。2010年2月14日にニコニコ動画に投稿され、わずか2日でVOCALOID殿堂入りの称号を手にしました。

その後も再生回数が増え続け、100万再生、200万再生、300万再生といった記録を打ち立てました。




作詞作曲をしたのはwowaka(現実逃避P)さんです。この曲はwowakaさんの9作目の楽曲です。

バンドサウンドの要素を取り入れた曲で、コンピレーションCDにも収録されています。


歌詞は孤独な少女の物語で、彼女は届かない夢を追い続け、頭の中で自問自答し続けます。失敗を繰り返しても、再び立ち上がり転がり続けます。

困難な状況で生きる人の内面や感情を歌った曲で、苦悩、孤独、苦しい現実に立ち向かう姿を表現しています。


この曲はボカロソングの中でも非常に有名で、その人気にふさわしい美しい曲です。聞いていて非常に心地よいと思います。

ただし、歌詞にはあまり明るいイメージはありません。歌詞の解釈次第では、怖い曲に聞こえるとも言われています。





歌詞の最後は、その苦労が報われて、それまでみたいに苦しい思いをしなくてもよくなったのか、

それとも疲れ果ててすべてを諦めてしまうのか、はっきりしない部分があると思います。


最後に「息をやめる」という言葉が入っているせいか、一部の人々には「自殺の歌」のように受け取られています。


wowaka ローリンガール 歌詞 - 歌ネット


また、薬物中毒をテーマにしているのだと言う説もあり、「騒ぐ頭の中を掻き回して」は薬物による幻聴を示唆しているだとか、

「重なる声と声を混ぜ合わせて」は幻聴と現実の声を混同しパニックに陥っているという都市伝説的な解釈も見られます。


この曲は聞く人によって解釈が異なり、同じ歌詞でも人によって意味が違って感じられるものだと思います。私自身はなるべく明るい解釈を持ちたいです。

夢を追い求めて誰にも理解されないまま努力を重ね続けるけど、その過程はつらく厳しいと言う意味の歌詞だと思っています。


最後は、満足のいく結果が出て「無理することをやめた」という意味ならいいなと思います。





「ローリンガール」の作者のwowaka(ヲワカ)さんは、ボカロPであり、ロックバンド「ヒトリエ」のメンバーです。

彼の代表作には「裏表ラバーズ」「ローリンガール」「ワールズエンド・ダンスホール」「アンノウン・マザーグース」などがあります。
 

 



wowakaさんは鹿児島県出身で、音楽の道に進む前にギターを学び、大学ではバンド活動を行いました。

その後、初音ミクなどのVOCALOIDに出会い、ボカロPとしてニコニコ動画などでオリジナル楽曲を発表していました。


動画内ではVOCALOIDのキャラクターイラストを使用せず、自作のモノクロ画像を用いたスタイルを貫きました。

wowakaさんの楽曲はニコニコ動画で非常に人気が高く、1000万回再生を超えた作品もいくつか存在します。





自主制作CDをリリースした後、2011年にレーベル「BALLOOM」に加入し、アルバム「アンハッピーリフレイン」をリリースしました。

wowakaさんの1stアルバムである「アンハッピーリフレイン」は、米国の「Rate Your Music」の「史上最高の日本の音楽アルバム」で36位にランクインしています。


アニメ作品「魔法少女まどか☆マギカ」のエンディングテーマ曲「and I'm home」の作詞作曲を手掛け、

VOCALOID楽曲「アンノウン・マザーグース」を発表し、初音ミクの10周年を記念したコンピレーションアルバムに貢献しました。


2011年からロックバンド「ヒトリエ」のボーカル・ギターを担当し、在籍中はヒトリエの全楽曲の作詞と作曲を手掛けていました。


彼は2019年4月5日に急性心不全で急逝し、31歳で亡くなりました。この時、彼はヒトリエの全国ツアー中であり、公演は全て中止されました。

彼の遺作として、ニコニコ動画に投稿された「裏表ラバーズ」と「アンノウン・マザーグース」の動画に多くの追悼コメントが寄せられ、Twitterでも彼に関連するワードがトレンドになりました。