この春、多くの和紙の価格が上がりました。

 

かなりの幅での価格上昇です。

 

しかも、今後さらに上がっていく傾向にあるようです。

 

水墨画は『和紙』『墨』『硯』『筆』の『文房四宝』と呼ばれる道具と

 

『日本の水(軟水)』によって表現される芸術です。

 

しかし今の時代、水以外はすべて稀少な道具となりました。

 

(水も稀少になっていくかもしれませんが)

 

上質なものを入手しにくい。

 

その理由は以下に尽きると思います。

 

・職人の高齢化

 

・需要の低下

 

・後継者不足

 

書き連ねれば、日本のどこの現場でも言われている事かもしれません。

 

水墨画という芸術を取り巻く環境は、とても深刻な状況にあります。

 

やむなく廃業を選択する職人や生産者もいるからです。

 

 

 

稀少性は投資性に通じるものがあると考えて、

 

単純に水墨画の蒐集を考える方もいるかもしれません。

 

目先のことだけを考えれば、きっと水墨画の価値は上がっていくのだろうから

 

投資家にとってはそれでいいのかもしれませんが、

 

この稀少な文化を未来に続くように支えていくには、

 

大きな対策が必要と考えています。

 

 

 

日本の伝統文化は作家が職人と一体となって作り上げてきたものです。

 

墨を扱う作家として、これから少しずつ

 

水墨画という芸術を取り巻く環境、道具の希少性と

 

水墨画制作の現場での道具との繋がり方、活用の仕方

 

創作の時間の合間につらつらと考えていることをお話していこうと思います。

 

多忙のため、次回がいつになるか分かりませんが、

 

今日は第一回ということでお納めください。

 

 

 

 

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