今日は水墨画の紙の話を少し。

樋口鳳香の描く墨美神(スミビシン)は、

いくつかの和紙を使い分けて、

その特質を活かして、様々な技法で表現します。

割と好んで使っているのは、麻紙です。

繊維が長いため、墨を落としたら、どう滲んで行くか計算できない

描くたびに成り行きで次の筆を決めて行くその行程に魅力を感じるし、

仕上がりも少しザラついた表現ができるので、

ざわっとする感触の墨美神の演出にはもってこいの素材です。




その対極にあるのが鳥の子紙です。

鳥の子紙はにじまない紙で、琳派のたらし込み技法などに適した紙です。

塗り重ねができる、多少であれば墨を拭い取る事もできるため、

麻紙に比較すると全く行程が変わってきます。

これは鉛筆画のような繊細さを表現したいときに使います。



画像は鳥の子紙に書いた作品の部分です。

おいおい、その作品見本も公開していきます。