駒澤大学総合教育研究部外国語第二部門主催、

早稲田大学文学学術院で芥川賞作家の堀江敏幸教授の講演会

「言葉との出会い 言葉とのすれちがい」へ伺ってきました。

先生の講演会は王子ホールでの大萩康司さんとのギター&朗読ライブ以来だったので、

ひと月以上ぶり。ビタミンH不足してました。(笑

300人が座れるアカデミアホールだったけど、

早稲田大の井深大記念講堂での綿谷りささんとの講演会は収容人数450人で立ち見まであったので、

満席なら学生に譲らなくちゃね、と大人ぶりながら、なぜか駆け足気味でふかさわの森へ。








堀江先生は最初の1行で全部の文章が決まってしまうという原稿の書き方もだけど、

「こういう場で事前に書いた原稿を読むのは違うんじゃないかと思っていて…」

と先生ご自身おっしゃっるように、

いつも原稿なし、筋書きなしに90分話しきってしまう講演会はまるでジャズライブのようで、

「これまで蓄積されたものが形になる」とも以前の講演会で聞いた言葉だけど、

蓄積された知識の膨大さに毎回感動します。




今回もすばらしい言葉に満ちていて…

それらをちょっと体のプールに閉じ込めておいて、

取り急ぎ心の表面にぷかぷか浮いてきた言葉でこうして記事を書いています。



「文学は危ないものを食べてできる後天的免疫によって書かれる」

「その人ごとに持っている免疫は違う」

「免疫が違うのだから、善し悪しの判断はむずかしい」

「すべてを見通すセカンドプレイヤーでありたい」

「初めてのバッテリー。ここでフォークボールを投げろと言われて、投げられるか」

「語学は自分に負荷をかけること、膨大な時間をかけることが大事」

「わずかな進歩の中に、見える景色が変わる瞬間がある」

「大学ではマラソン向きの筋力をつけることをやっている」

「いつ使えるかわからないけど、くり返しを続けていくことが大切」

「もしかしたら自分の時代では役立つことがないまま、
 種を次の世代に残すことになる場合もあるかもしれない」


などなど…。



もうしばらくは先生のお声を体の中に閉じこめて、ゆっくり話をしたいと思います。

まずは早稲田文学、堀江敏幸責任編集の企画特集「足の組み替え」を

もう一度読み返してみようと思います。