【生まれたての夏】 テラスに無造作に置いてある植物たちが いつの間にか、こぼれるほどにしていた花を散らせ むせかえるほどの新緑の香りをまき散らしていた。 うっかり表に出れば、日差しが凄まじく 日陰をさがして移動する季節になっていたことに気づく。 公園を歩けば、 そこらじゅうに青い、青い、匂いが満ちていた。